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使い魔の代償 1

 私達が大道芸人達と宮殿に戻った。戻った際はちゃんと、正面玄関から入って戻った。そうしないと、ややこしくなるからだ。


 玄関にいた執事やメイド達が挨拶をした。その1人が案内人をかって出た。


 とりあえず私達は、案内人の案内で、今朝居た控え室に行く、そこに皆が居るらしい。


 ノックをして、入ると、皆が一斉に驚いていた。まあ、そうだろうね?サトルがまた戻ってき、更に先生が来て、知らない人達が来ているからな。


「─────と言う訳だ」


 そこで私達の事情を話した。


「なるほどね?神聖王様が関わっているなら、この宮殿に来て陛下に裁いてもらうのが筋ね?」


「それにしても、力帝の奴!帝の恥曝しが!しかも、神聖王様や王妃様に対して暴言は吐くとは!!」


「そうね?でも、今は、聖の金縛りでオブジェになっているのでしょう?いい気味だわ」


「ま、雑魚帝はオブジェのままで宮殿に呼びつければ良いよ。で、陛下達は?」


「陛下は、元貴族共を弾劾中だ。後の方々は各自分達の部屋で休憩を取られている。俺達はお前が帰って来るのを待って居たのだが…………」


「そうね?私達も帝として、裁判には出ないといけないわね?」


「ああ、そうだな?」


 パパ達はため息を吐きながら言った。


「神聖王様に暴言を吐く人間は直ぐに抹殺してあげたいのですが、神聖王様が我慢したのです。我々も我慢しなければ」


「そうですね。人間達が起こした事件ですから、私達がでしゃばるのも良くありませんね?」


 ミカ姉ぇとルエルさんが言うが、ヒルドさんがいないがどうしたのだろう?


「じゃあ、私は先にイスレイくんを王妃様の元に連れて行くわ。そして、クレアを連れてくる」


「分かったわ」


「お姉さん?ボク、まだ一緒に居たい」


「ごめんね。少しだけの時間よ。終わったら、また一緒に居てあげるからね?」


「本当?」


「ええ、だから、少しの間だけ、お母様の所に居てちょうだい」


「うん、分かった」


 イスレイくんを納得させて、国王陛下夫妻の部屋へと行く。


 コンコンコンとノックをすると。


 中から『どなた?』と王妃様の声が聞こえたので。


「聖です。イスレイくんをお連れしました」


 と、返した。


「お入り下さい」


「失礼致します」


 部屋に入る。


「聖殿、イスレイの面倒をありがとうございました」


 王妃様が挨拶をした。


「いいえ、かえって、イスレイくんは退屈だったかもしれません」


 と、私は王妃様にその経緯を説明した。


「なるほど。そうでしたか?しかし、イスレイは、神聖王様にお会いになられたのですね?」


「まあ、そうですが、私の両親ですので………」


 改めてそう言われると、私の方が困る。


「イスレイ?神聖王様はどうでしたか?」


「えーとね?普通のおじさんやおばさんな感じで、お父様やお母様と同じような優しい感じでした」


「そうですか?しかし、イスレイ?神聖王様達におじさんやおばさんは言ってはいけませんよ?」


「王妃様、別に大丈夫ですよ。怒りませんから」


 父さんも母さんも小さな子供にそんな事を言われても怒りはしない。


「そうですか?話は変わりますが、聖殿にお願いがあります」


「なんでしょうか?」


「はい、イスレイの家庭教師になって頂けませんでしょうか?」


「うん、お姉さん、ボクの家庭教師になって。絶対になってよ」


「えーっと?それは毎日ではないですよね?」


「はい、学園が終わってからで良いですよ。やってくれる曜日や時間帯も決めないといけませんし、聖殿の報酬金額も決めないといけません。あと、聖殿には学習はもちろんの事武術全般や魔法の教育もやっていただけるとありがたいですね」


「そんなに?」


「はい、イスレイの家庭教師は他にもいますが、一番勉強をするのは聖殿でしょうね?」


「うん!お姉さんが家庭教師ならボク頑張る」


 張り切るイスレイくん。


「分かりました。詳しい話は今の件が終わった後に致しましょう。丁度、担任教師もいますし、時間調整も出来るかと思います」


「そうですわね?分かりましたわ」


「それでは、私はクレアの所にいきますので」


「分かりました」


 一応、王妃様に私の居場所を伝える。私に用事がある者がいるかもしれないからだ。


 私はクレアの部屋に行き。ノックをすると。


『どなたですか?今、クレア王女様はどなたともお会いにはなられませんので、お引き取りを』


 と、バーストさんの声がした。


「聖ですけど?ダメかな?」


『聖様ですか?今、お嬢様に確認を致します………………………申し訳ございません。聖様にもお会いにはならないそうです』


 バーストさんが断って来た。ここまで、断るとは、エリサの体に何か異常があったのか?それとも、急に病気が発症したか?


「まさか?何かの病気なの?」


『い、いいえ、病気ではございません。ただ………聖様、申し訳ございません。私の口ではこれ以上は申し上げられないのです。それにお嬢様は()()()()()()()ので、しばらくお待ちください』


 バーストさんはドア越しでそう言った。


「………分かった」


 私はそう言ったが、エリサの容体が気になるので、無断でエリサの部屋に侵入し気配を全て消して死角に隠れた。


 そして、覗いて驚愕した。エリサの姿があんな風になっているなんて……………。

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