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ヒャッハー!!汚物は返却だぁぁぁ!!

 私達は、雑魚帝を煽りに煽った。


「きききききききききききき貴様らぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!!殺してやるぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」


 雑魚帝が喚く。


「とは言うものの、お前?全く金縛りから脱出出来ていないぞ?先ほども言ったが、こんな金縛りは1秒で抜け出さないとな」


「そうですわね。はっきり言って1秒以下で抜け出さないと私達を殺せませんね。それに私達を殺すと言った限り貴方も私達に殺される覚悟は出来ていますよね?」


「な、なに!?」


 母さんの言葉に動揺する雑魚帝。


 やはり、コイツは自分自身が殺されるとは思っていなかったようだな。まさか、金縛りになっている自分が優位に立っていると思っていたのか?そうなら、相当の大バカだな?


「当たり前でしょう。貴方は先ほどから殺してやると喚いているようですが、その相手、私達に殺される事も分からずに、ただ言っているとは馬鹿げた話ですわね?」


「そうだな。この木偶の坊は動かないからな。俺達が殺すのは簡単だな」


「で、どうやって殺すの?じわりじわりと炎で燃やすか?」


 私は掌に火を出す。


「や、止めろ!!俺様は帝だぞ!帝に手を出したら、全てのギルドと王家を敵に回す事になるぞ!!それでも良いのか!!ああっ!!」


 そう言ってニヤリとする雑魚帝。


「お前こそ分かっていないようだな?この方々を敵に回した時点でお前は既に王家にも敵に回したぞ。お前を助ける人物達も同様の罪に問われるがな」


 私達の代わりに先生が言う。更にイスレイくんが。


「ね?お姉さん?このおじちゃん、ボク知らないよ?なんでこのおじちゃんの言う事をお父様が聴くの?ぜんぜんわかんないよ?」


「このガキが!!なんでテメェの親父が出てくるだ!!」


「オイ!力帝!!コレでお前は完全に王家も敵に回したな?この方はイスレイ王子様だぞ?そのお方に対してガキとはなんだ!!この無礼者め!!お前はそれでも帝の一員か!!」


「なっ!?このガキが王子だとう!?そんなバカな………?」


「もう良い!!この木偶の坊を俺達が殺す価値もない!!母さんこの木偶の坊を元の場所に帰してやれ!!」


「そうですわね。この人間生ゴミクズは、ずっとこのままの状態にして、元の居た場所に帰しておきましょう」


 父さん達もこの雑魚帝の言動に呆れ返っているようだ。


「そうだな。その方が良いと思う。元の場所に脳筋筋肉ダルマのオブジェとして飾って置けば良いな」


「ま、見ても汚いオブジェだけどな?私の金縛りは私よりも強いヤツではないと自力では解けないようになっている。雑魚帝、お前では一生解けないな。ま、喋るオブジェでは可哀想だ。その口もイスレイ王子が言ったように聴く人達にはさぞ臭かろう。その臭い口を一生閉じていろ」


 雑魚帝の口を封じたこれで余計な事は言わないだろう。母さんが雑魚帝を元の居た場所に帰した。


「さて、今度は貴方達の事だな?しかし、ここでは話しづらい。聖達の部屋で話そう」


「そうですね」


「その前にこの人達の商売道具をなんとかしないと」


「そうですね。ここに置いていけば、ご自由に盗っていって下さい。と言っているモノね。サトル、貴方、ボックスを使える?」


「ボックス?」


「空間の収納魔法だ。ボックスは時間が止まっているから食べ物とは永久保存が出来て便利だぞ」


「そうなのか………?」


「仕方ないわね?今回は聖、貴女が仕舞いなさい」


「そうだね」


 商売道具を仕舞う。


「では、聖の部屋に行きますよ」


 母さんの転移魔法で、私の部屋に飛んだ。


 ○●○


 その頃、母さんが雑魚帝を元の場所、ギルド内に送ると、ギルド員達が驚き一斉にかしこまるが、当の力帝は一向に喋らない。動こうとはしない。まるで固まってしまっているようだ。実際にはそうだが、ギルドにいる人達はそれが分からない。


 ギルドマスターが、状態を確かめる為に力帝に近づいて行く。


 力帝の目がギロリッとギルドマスターを見た。


 ギルドマスターはその目を見て『ヒィィーー!!』と悲鳴をあげ、後ずさる。ギルドマスターは睨まれたと思っていたが、当の力帝は。


「(早くこの俺様を助けろ!!このクズポンコツギルマスが!!殺すぞ!!)」


 と、目で訴えたつもりだったが、それが通じなかった。


「一体、力帝に何が起きたんだ?」


 ギルドマスターが言うが、それを分かるギルド員はいない。1人のギルド員がギルドマスターを呼び、他のギルド員達も連れて、力帝が聞こえない部屋へと行きこう言った。


「ギルマス?力帝がこのまま動かないなら、通常業務が程なく進みますよ?」


 そう言うと。


「それもそうだな。このままずっと動かないなら、我がギルドの業務が通常通りになるな。ヤツのセイで全く機能していないし、辞めて違うギルドに移籍する者達も沢山出てきたしな」


 ギルドマスターも納得し頷いた。ここの数日、暴れた力帝のセイで、このギルドに依頼する人達の数もほぼゼロとなり、あのままずっとギルド内で暴れ続けていれば、経営も難航し、このままでは潰れてしまう危機に陥る可能性が大きかった。力帝が動かなければ、まだ持ち直す事も出来るチャンスもある。


「しかし、また動き出したら、どうします?」


「そうだな?とりあえず、ギルドの地下牢に入れて置くか……あんな所に居られても迷惑だしな」


「そうだ!それが良い!アイツは帝に成る前から傲慢なヤツだった。帝に成ったら余計膨張した。ヤツには反省を込めて、地下牢に入れて促した方が良い!」


 他のギルド員、全員が同調した。どうやら、力帝は、舎弟以外のギルド全員に嫌われているようだった。


 全員一致で、力帝はギルドの地下牢に入れられたのだった。しかし、力帝は地下牢に入られても反省をしない。何故ならば自分がこのギルドで一番偉いと思っているからだ。


 しかし、力帝は地下牢から直ぐに出される事になる。

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