揶揄
母さんの転移魔法で私達は大道芸人一座の所に行くと、大道芸人一座達が1人を除いて、血だらけになって倒れていた。
先生が。
「なんで力帝がいるんだ!?」
と、びっくりしていたが、それどころではない。
「メアリー?団長!」
サトルが雑魚帝を無視して2人の元に駆け寄る。その雑魚帝は、あ然としている。父さんが。
「コレは酷いな!聖はあの女性を助けろ!俺達はあの男性2人を助ける」
「判った。イスレイくんは、先生の所に行って頂戴」
「うん」
イスレイくんもこの状況が解っていた。
私は。
「ほう?雑魚帝か?今は貴様と遊んでいる暇はない!」
瞬時に雑魚帝に金縛りをかける。
「貴様はあ!?う、動けん!???」
「そこでオブジェに成っていろ!お前達、邪魔だどけ!!」
既に回復玉を作って手を持っていた。
「頼む姉貴。団長!」
「ああ………」
2人が離れた時に回復玉を投げつけた。女性の体に当たり爆発を起こし、煙が上がる。
それを光景を見た中年男が。
「お、オイ!?娘をメアリーを助けるのではなかったのか!!何故攻撃するんだ!!」
中年男が泣きながら私に詰め寄り言うが。
「落ち着け団長!メアリーは今治療中だ。そうだろう?姉貴?」
「まあね。あの煙は治療をしているその治療を見せたくないからだよ」
「だそうだ」
「そうなのか?」
「後、もう少しで終わる」
そして、煙が晴れると。
「あ、あれ?私は確か………?」
無傷のメアリーが立っている。もちろん服も元通りだ。
「メアリー!!治って良かったな!!」
ダンは泣きながら、メアリーに抱きしめた。
「パパ!私、私、もう助からないと思っていたわ。でも、一体誰が?」
「こちらの方がお前を助けてくださった」
離れて、私の方を向く。
「えっ?貴女は、ヤジリの本体?貴女が私を助けてくれたの?」
「まあね。しかし、色々とツッコむ事があるが?何ヤジリの本体?とは?というか、ヤジリって、誰?」
「俺の事だよ。この大道芸人一座の人達にそう呼ばれているんだよ」
「ああ、ヤジリは芸名か?本体は判ったよ」
「えっ!?あっ!?芸名!?そうか、芸名か?それは気付かなかったな?そう捉えれば良かったな?」
「お前な?」
私はサトルのその言葉に呆れる。何故、思い付かない?お前も日本で暮らしていただろう?
「悪い!あの時、俺は転生して頭がパニック状態で、気付かなかったんだ」
「まあ、そうだな。私も女性の体に成った時はそうだったな」
そこに先生とイスレイくんがやって来て、イスレイくんは「お姉さん」と言って私に抱きつき、私がイスレイくんを抱っこをする。
「やれやれ、リクと同じ方法でやるとはな?」
「仕方ないですよ。死にかけて居たので、その方法でしか助けようがなかったのですからね」
「そうだな」
そこに。
「オーイ!団長!お嬢!」
「あっ!?ヤジリも居るぞ」
男性2人と、父さん達が来た。
「やれやれ、この2人の容体は深刻だったぞ?2人共あれで良く生きていたな?それでも後何秒遅かったらの所だったがな。ギリギリ間に合って良かったな」
「そうですわね?2人共、複数の内臓が潰れて、神経や背骨もダメになっていました。あの状態でまだ息があったのは凄いですわね」
父さん達がびっくりしていた。神を驚かすとはね?凄い生命力だ。
「まあ、俺達は死ねないと思って」
「ああ、なんとしても生き延びないと、足掻いていた。そのおかげで俺達はたすかりました。ありがとうございました」
2人は父さん達に頭を下げた。
「礼は良い。で?その元凶は?」
「あそこに突っ立っているのがそうだよ」
私が雑魚帝を指差す、と、全員がそちらに向く。雑魚帝はただもがいている。この様子だと、私達の会話は耳に届いてはいないようだな。
「あら?金縛りを掛けたのね?」
「そうだよ。コイツはただの喋るオブジェさ」
「たかが金縛りで、もがいているとはな?こんなモノは1秒で解除出来るぞ?」
「そうですわね?情けないわ」
「貴様ら!この俺様をバカにするなよ!殺してやる!!」
「オイ!力帝!口に気を付けろよ!」
先生が雑魚帝を注意する。
「なんだとう?この俺様に指図するな!!」
どうやら雑魚帝は先生が時帝だと知らないようだな?
「コイツがメアリー達をヤったのか?」
「そうだ。コイツが俺達を襲った。俺達も武器で応戦しようと思ったが、ヤツの方が速く何も出来ずにやられてあのざまに」
「私もそうよ。ナイフで攻撃したのだけど、返されて体に刺さったわ」
「そうか?許さないな!!」
怒気を含んで言う。
「まあ、待て、サトル。この木偶の坊は聖の金縛りで動けんぞ」
「そうですわ。まさしくただの汚いオブジェですわ。こんな汚いオブジェは初めて見ましたわ」
「貴様ら!!この俺様が木偶の坊だとう!!汚いオブジェだとう!?俺様は「だから、お前は『帝史上最弱の雑魚帝』」
雑魚帝の言葉を遮って言う。続けて。
「口だけ達者な脳筋筋肉ダルマ!!」
「ただの木偶の坊!!」
「そうね。汚いオブジェを改め人間生ゴミクズね」
「このおじちゃん、お口臭いし、体臭も凄く匂って来るからキライ」
父さん達も言った。ついでにイスレイくんもだ。そんなに雑魚帝の口と体臭が臭かったのね?
「酷い親子だな?だが、この親子だから言えるな?」
先生が半ば呆れた口調で言う。
「帝に向かって凄い暴言を………」
「俺達が手も足も出なかったヤツをバカにしているとは………」
「この人達って一体?」
大道芸人一座達がコノ光景をあ然としながらも言う。




