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不穏な空気 7

「で?おぬしの目的はなんじゃ?」


「もちろん、決まっていますん。そこの国王とその一家の命を貰いに来たに決まっていますのん。ウフッ」


 痴女が堂々と言う。


「ほう?このメンツを前にして言ってくれるなぁ?」


 アイツはキレかかっているぞ?


「雑魚ばかりですもん。簡単ですわん」


「言ってろ!!」


 アイツが痴女を攻撃するが、アイツの拳から雷が出ているぞ?俺の時は魔力を放出してもかなり手加減をしたということか?


「食らえ!!」


 しかし、痴女はアイツの攻撃をかわし間合いを取った。


「チッ!」


「いやん。危ないわねん」


 体をクネクネして言う。態度はふざけているが、強いぞコイツ。


「ルエル、いきますよ」


「はい、ミカエル様」


「妾も加わろう」


「オイラも」


「私も行きます。私を操った代償を払っていただきます!」


 と、5人が前に出た。


 5対1かよ?容赦ないな?


 痴女も。


「いやん。1対1にしてよん」


「知りません!」


「妾達を煽って来たのはおぬしの方じゃ!」


「最早、私は貴女を女性とは思いませんので、覚悟を!!」


「いや~ん」


 痴女はそう言いながらも全ての攻撃をかわしていた。


 なんなんだあの痴女は?


「もしや?あれは魔族か?」


「えっ?あれは魔族なのパパ?」


「ああ。あの邪悪な気の発し方は、悪魔か魔族しかいないが、悪魔にしては弱い」


「そうなのか?」


「ああ!俺はギルドの現役の時はそんなヤツを相手にしていたからな」


「なるほど」


「待てよ。お前?コイツの事を今パパと言わなかったか?」


「パパに対してコイツとはなんだ?ここにいるパパとママは俺の両親だ!その事は父さんと母さんも知っているぞ」


「なっ!?」


 これ以上、言葉が出なかった。


「そうよ。聖は私達の娘よ。貴方達のご両親にも挨拶をしているわ」


「待て。俺の両親はこの世界にも来られるのか?そんな事は普通不可能だろう?来られるならば何故俺の所に来ないんだよ?」


「おそらく、お前の存在を知らなかったからだろう?まさか、俺達が2人に別れているなんて誰が思う?それに俺とお前はもう既に1人の別々の人間として自立しているしな?」


「確かにな?」


「そうね?じゃなかったら、聖が自分の身内を攻撃なんか出来ないわね?」


「み、身内!?」


「貴方が倒した3人よ。そのうち2人は私達の子供達よ。もう1人は貴方達の妹よ」


「えっ!?」


 い、妹!?


「ま、ただの気絶だけだから、心配はしていないけどね?それにしても、あの子達はまだまだ修行不足ね?」


「そうだな?不意打ちとはいえ、あっという間に倒されているからな?ま、ただ魔力量が多いから強いという概念はなくなっただろうな?魔力がなくとも簡単に倒される事を身を持って分かったからな」


「そうね?」


「い、一体?俺達はなんなんだよ?俺達の親も…………そして、妹って?どういう事か全く判らない………」


 俺の頭は大混乱になっている。全く理解不能だ。


「時間がないから簡単に言えば、俺達は神さ。俺達の両親も舞、更夜もな?そして、がぶり姉ぇはあの4大天使ガブリエル本人さ」


「なっ!?か、神だと?俺がか…………?」


信じられない…………。だが、ウソは言っていないようだ。しかし、がぶり姉ぇがあの4大天使ガブリエル本人だったなんて驚いたな?


「そうだ。ま、驚くのは無理はない。俺も驚いたしな。それに父さんはこの世界、イヤ、この全ての宇宙を統べる主神・神聖王なのさ」


「なっ!?神聖王って?教会に祀られている神が俺達の父さんなのか?あの円形ハゲに地面まで付いて引きずっている顎髭を生やしたジジィの像が!?」


「そうだ。ま、あれは、父さんが見てぶちギレを起こして、陛下に命令して全て破棄しているから、また新しい像が出来るさ」


「そうなのか?まあ、俺も最初あの像を見て大爆笑をしたな。こんなへんてこの神がこの国の信仰神だなんてな。と」


「だろう?俺達も初めて見た時は大爆笑したから、父さんが余計にキレたのさ。さてと、話はここまでだ!あの魔族を倒さないとな。ミカ姉ぇ達はここでは全力が出せれない。出したらこの宮殿が一瞬の内に倒壊してしまうからな」


「マジか?」


 5対1でも手こずっていると思ったら5人は建物を気にしながら戦っていたのか。


「当たり前だ!あんな雑魚魔族は本来ならルエルさんでも瞬殺が出来るよ」


 瞬殺かよ?


「ま、見ていろ!皆!退いて!」


「ムッ?聖の必死技が来るぞえ。皆退くのじゃ!」


 そう言うと、残りの4人も退いた。


「あらん?今度は貴女が再びヤるのん?」


 体全体が傷だらけだが、余裕綽々の痴女魔族。


「ああ!お前はもう終わりだ!【指弾術・砕】&【亜空間】開放!!」


 アイツがそう言うと、痴女魔族が消え去った。何をしたんだ?全く見えなかったぞ。

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