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結婚式 1

今回は話の関係で短いです。

 兄さんの告白から一週間後の土曜日。


 今日は、テレサさんとローランさんの結婚式の日だ。


 何故こんなに早めにしたかというと、テレサさんが妊娠している事もあり安定期なら早くやろうという事になった。招待客は夫妻の身内と俺達家族みのという簡素な結婚式だからだ。本当は夫妻はお世話になったアトランティスの人達も出席を打診したのだが、アトランティスの人達は断った。まだ、王家とわだかまりがあるようだが、アトランティスを代表して俺とリクが出席者としてそのメンツを保った。


 俺達の服装は全員、ドレスを着ている。このドレスは母さんが用意したもので、前日は全員が衣装合わせの名目で母さんの着せ替え人形になった。

 ドレスの色は白を除いたドレスになっていた。

 白色は王族が着る服の色となるためだ。


 俺達はバーストさんの案内で来客用の控え室に行くと。


「ああー!!目が見えるとは素晴らしい!!」


 と、パパが歓喜の涙を流して言っていた。そうだった。今日はパパの目が完全に治った日に当たるのだったな?


「ハァー。親父は今朝からずっとこうでな?」


 兄さんが呆れ顔で俺達に話してくれた。


 ~回想~


「ああー!目が見えるとはなんて素晴らしい。神聖王様には感謝しかない」


「あなた!これで何度言っているのよ?」


「イヤ、色が付いている景色を見るのが、もう何年振りでな………それにリリカ、お前も顔も美しいぞ」


「な、何言っているのよ////もう!今日は王女様の結婚式よ!!」


「親父ー!おふくろー!早くしねぇーと遅れるぞ!!」


 ~回想終わり~


「───てな感じでな?」


 兄さんが溜め息混じりで説明してくれた。


「普段のマスターと違いますね?」


「ウム、そうじゃな?普段はあんなにしっかりとしていたにのう?」


「こんなマスターは見たことがありませんね?」


「パパの目が治ったから嬉しくて浮かれているのでしょう?」


「かもな?こんな親父は初めてだ」


「目が見えなかった時の方が凛々しかったわ」


「ま、一時の事でしょう?普段のパパに戻るよ」


「そうかもね?国王陛下達にご挨拶をしないといけないしね?」


 そう俺達が話していた。それでも、パパはまだ歓喜の涙を流していた。


 端から見れば、パパが新婦の父親だな。

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