再会 2
姉妹の話が終わり。
「聖が見つけてくれたの?」
「偶然ね。まさか、村に居るとは思っていなかったよ。そして、今から宮殿に行くよ。陛下達にも報告をしないとね?」
「そうね?私、着替えてくるわ」
エリサは一端部屋から出てすぐに戻ってきた。
「クレア?まだその仮面を?」
テレサさんは寂しい表情を見せた。
「はい、まだまだ私を利用をしようとする輩がおりますので外せません」
「そう。いつか、外せると良いわね?」
「はい。聖、行きましょう!」
「分かった」
「聖さん。私はマリアさん達に事情を説明しますから残ります」
「分かった。お願い」
「はい」
俺は4人を連れて宮殿に転移した。した場所が。
「えっ?私の部屋?聖何故私の部屋を知っているの?」
「私はどこでも転移が出来るのさ、たとえ知らないクレアの部屋でもね?それに、この部屋はそう滅多にメイドや執事でも入って来られないでしょう?」
「ああ!そうね?私の正体を隠しているから、私の所に居る人達以外は入室の許可はしていないわ。分かったわ。お父様達に知らせてくるから、待機してて」
クレアは部屋を出た。
「イスレイ?」
テレサさんは俺が抱っこをしているイスレイくんに声をかけた。
「はい?」
「私の事は覚えている?」
「うんん、知らない」
「そうよね。私がここに居た時は貴方がまだ小さかったからね?私はテレサ、貴方の姉よ?」
「お姉様?」
「そうよ」
テレサさんはイスレイくんの頭をなでた。
クレアが戻って来た。
「すぐに来て、会いたいそうよ」
俺達は陛下達の私室に行く。
「お父様、お母様。申し訳ございませんでした」
テレサさんとローランさんが部屋に入ってからすぐに頭を下げ謝罪をした。
「わたくしが早とちりをしなかったら、このような事態にはなりせんでした。如何様な処分をお受けいたします」
「いいえ、全て悪いのはこの私です。けして、テレサ王女様には何も罪はございません。罰するなら、私だけで」
「あなた!なにを言っているの!悪いのはわたくしよ。あなたはわたくしの指示に従っただけよ」
「なにを言うか。お前は妊娠しているのだぞ?お腹の子も死なせる気か!!」
お互いがお互いを庇いあっていた。
「罰は双方に受けてもらう!!」
陛下がそう宣言すると。
「あなた!」
「お父様!」
王妃様とクレアの非難する声。
「落ち着け!罰は、聖殿にしてもらう。貴女様は神聖王様のご令嬢様だ。当然、わたくしよりも高い地位にいる」
いきなりのカミングアウト。普通ここで言うか?
「「えっ!?」」
「し、神聖王様のご令嬢様??」
2人が驚く。
「お姉さんは神様なの?」
イスレイくんも驚き、俺の顔をまじまじと見ていた。
「イスレイくん?私は私だよ?」
「降ろして、ボク………」
「分かったわ………」
イスレイくんを降ろしたが、当のイスレイくんはどうしたらいいのか、分からないでいた。
そして、俺もだ。
「イスレイ?聖は聖よ?聖と私とどこが違うの?」
「うんん、どこも違わない」
「でしょう?聖は人間よ?」
「あっ………お姉さん」
イスレイくんが近寄ってくる。
「うん」
しゃがんでイスレイくんの目線に合わせた。
「ごめんなさい。また、抱っこしてくれる?」
「ええ良いわよ」
そう言って、再び、抱き上げた。
「そうだった。イスレイも聖殿の正体を知らなかったな?」
「そうですよ?私は人間としてイスレイくんと接したかったのですが、クレアが解決してくれましたので、そして、私がこの夫妻に罰を与えても良いのでしょうか?」
「はい。お願いします」
陛下は頭を下げた。陛下の意図が分かった。だからこそ、俺に言ってもらいたいんだ。
「判りました。コレを罰としてやるとは、陛下も人が悪い」




