帝登場
「ここか?」
と言いながら入って来た1人の人物。
「ようこそ先生って?なんですか?その格好は?」
知っている魔力の正体はステラ先生だ。しかし、先生の格好はフード付きマントに仮面を被っていた。
「ああ。コレは、帝の正式な格好だ。今の私は時帝だ」
「なるほど、判りました。では後2人も?」
「そういう事だ」
「で?何故貴女達はここに居るのですか?我々は事件に巻き込まれたついでにここを制圧しました。主犯はこの人間です」
ミカ姉ぇが説明をした。
「なっ!?元教皇だとう!?元教皇が悪魔儀式をやっていたのか!?私達は、悪魔儀式をやっているアジトがあるとの情報を受けてやって来たんだ。で、やって来たものの屋敷の扉は壊されいるわ。入って見れば男達が気絶していて、そのうちの2人は縛り上げ吊されて、泡を吹いて気絶していたぞ?それらはお前らがやったんだな?」
「そういう事です。このジジィは俺達が貰いますよ。陛下に直接突き出しますので、先生は転がっている賊達をあげますよ」
ま、ボックスに押し込めるだけだがな。
「分かった。倒したのはお前達だ。文句はいわんよ」
そこに。
「時帝さん!先に行かないで下さい!何があるか分からないのですから」
と、2人の帝がやって来た。
「悪いな!全帝、知り合いがいたからな?もう帰って良いぞ?」
「判りました。それでは」
俺達は元教皇をボックスに入れて去ろうとしたが。
「待て!今のはなんだ?置いていけ!ここは俺達の縄張りだ!今、入れた物を置いてさっさと去れ!!」
と、筋肉隆々な男が言うが、従う気は毛頭ない!
「オイ!コイツらは、私達よりも先に来て、ここを壊滅させたんだぞ?獲物を奪う権利は私達にないぞ?解っているのか!!」
「時帝さんの言うとおりです。力帝さん。我々は後から来たのですから、彼女達が何を持ち去ろうが我々には文句は言えませんよ?」
「けっ!甘ーな!!全帝も時帝もよ!!いいか?俺達は帝だ!こんな無名の雑魚女達にメインの獲物を奪われたとなれば、俺達帝が笑いモノにされるだろうがよ!!ああっ!!」
俺達を睨みつけ魔力で威圧を掛けるが、こんなのは威圧の内に入らないよ。
「ほう?で?その飾りの筋肉と張りぼての魔力で俺達の獲物を盗むのか?」
「この生意気な雑魚女が!!喰らえ!!」
問答無用とばかりにパンチを繰り出す。
「避けて下さい!」
「この馬鹿が!!」
もう1人の帝と先生が同時に言う。
トンッ。
「なっ!?なんだとう!?お、オレのパンチをたった指一本で止めただとう!?う、動けん!?」
「ん?やはり、お前は、飾りの筋肉と張りぼての魔力だ!!フン!!」
指一本で男を吹き飛ばす。
壁に激突した男は驚きを隠せないでいる。
「馬鹿かお前は!コイツらは誰よりも強いんだぞ?力帝、お前が例え1000人居ても一瞬で負けるぞ!」
「そんなバカな…………」
「しかし、時帝さん?私よりも強い人間はこの世界にはいませんよ?」
2人は否定する。
「やれやれ。オイ!現実を見せてやれ!!」
「判りましたよ。ハァー!!!!」
魔力量を3億程度に上げるが、2人の帝は俺の魔力量に体を震えていた。この程度の魔力量でブルっているのか?昔のパパの最大魔力量だぞ?これは帝も大した事がないな?
「解ったか?はっきり言うが、この程度の魔力量はまだまだ序の口だぞ?そんなヤツにお前はケンカを売ったのだぞ?」
「………」
「そう言う事だ!力帝とか言ったか?今日から、【雑魚帝】と改名したらどうだ?お前にぴったりな名前だろう?」
「貴様!!」
怒りを顕わにする。コイツ?脳筋かよ?
「ん?やるのか?雑・魚・帝?」
俺は雑魚帝に殺気も中てる。
「うっ!?」
「もう良いだろう?行け!」
「はい、それでは」
シュン。
先生だけに一礼して転移魔法を使って村に戻った。
「なっ!?て、転移魔法を無詠唱で!?そんなバカな?」
「なんだ?全帝は無詠唱は出来ないのか?私は出来るがな?」
「なっ!?」
「まあ、そんな事はどうでも良い!さっさとこの賊達を回収して引き上げるぞ!」
「はい………」
「チッ!」
2人はしぶしぶ時帝に従った。
「(やれやれ、コイツらは、自分達が一番強いと錯覚しているからな?聖の魔力量でその態度を改めれば良いがな?特に力帝が)」
ステラは、そう思いながらもきびきびと賊達を回収していた。
※力帝(雑魚帝)と全帝の魔力量(最大値)。
力帝(雑魚帝):魔力量約1億1000万。
全帝:魔力量約2億3000万(トレーニングを全くしていない為に絶賛急下降中。3年前に全帝就任時の魔力量は約2億8000万)です。
※この世界は魔力量が1億以上あればギルドランクは無条件でSSS以上相当ですが、その本人の実力が伴っていないとそれ以下のランクになります。しかし、この世界で魔力量1億以上を持っている人間はそうそういません。
帝になる条件は実力は当たり前で、1つでも何かしらの戦闘力や魔法が特化した者かつ所属しているギルドマスターの推薦が要ります。審議は中央ギルド。承認は国王がします。




