表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
200/738

貴族を依頼された

「はあ?私が貴族ですか?」


「そうだ。昨日の一件で、かなりの貴族が没落する事は確定していてな。この際、聖殿を貴族にと思っているのだ」


「お姉ちゃん、凄いわ」


「さすがお姉さまです」


「まあ、当然よ。私も聖には貴族に成ってくれないと困るわ」


「えーっと?クレアから帝に成れとの要望がありますが?」


「ああ知っている。まずは、帝に成って頂き、その後に貴族に成って頂く。そして、聖殿に成って頂く貴族は火の貴族だ」


「えっ?火の貴族?それって?」


「ママがかつて?」


「そうだ。聖殿はファルコンとリリカの養子。そして、リリカは火の貴族の出身だ。養子とはいえ、その血は絶えないだろう」


「イヤ、しかし………」


なんとも言えなかった。いきなり、貴族で、6大貴族の一角を補えと陛下が言っているのだから。


「大丈夫だ。リリカも賛同している。聖殿なら、上手くやれるとな」


「ママがそんな事を?」


「ああ」


「しかしながら、未成年者の私が当主に成れば必ずしも反乱が起きますが?そうなると、陛下や王家の足枷にしかなりませんが?」


「ウム。前向きな検討で結構だ。ならば、代理人を立てれば良いな?それも私や聖殿が信頼がある代理人をな?」


「信頼ある代理人か…………」


チラッと、ミカ姉ぇを見る。もし、やるなら…………。


「聖さん?私はやりませんよ?あくまで、私は聖さんのパートナーですからね?人間の政治に口出しはしませんよ」


「チッ!かつて、神の代行をやっていたミカ姉ぇに断れたか」


「神の代行?」


「ミカエル様が?」


「神聖王様に何が?」


「大したことはありませんよ。ただ、()調()()()()()()()()()()()()()だけですから」


「そうなの?神聖王様が寝込んだの?」


「はい。これは、言わば身内の恥のようなものですので、ここでは詳しい事は言いたくはありません。それにこれを言ってしまえば、聴いた人間達全員が『神聖王様の信仰を改め直させて下さい』とこうべを下げながら言いますのでね」


クレアの問いにミカ姉ぇが答えた。そうか?父さんは、酒の禁断症状で数百年も寝込んだのか?かなりの代償を払わされたのだな?


「なんかどこかで聴いたような台詞ですわね?」


「ああ………」


「とにかく、貴方達2人が信頼が出来る人間を捜してくださいね?」


と、ミカ姉ぇに言われてしまった。


「まあ、貴族の成るのにはまだ時間がありますので、その期間に見つければ良い」


「あれ?私の貴族入りが決まったの?」


「なに言っているの当然よ。聖には、成人になったら、ここに住んで貰って、色々と私と一緒に政治をやって貰いますからね!!」


「なに?このイスレイくんのお姉様は?仮面被ったら凄く豹変していますけど?」


「本当だわ」


「だって、本当の事ですもの。私はそれだけ、聖を期待しているのよ!」


「はいはい。ありがとうね」


「なによ?その投げやりな態度は?」


「言っておくが私に頼っても上手くいかないよ?世の中、甘くはないからね?」


「その位は判っているわよ。だけどね?前も言ったけど、もう聖無しではこの王国の政治は出来ないのよ。それだけ貴女が重要なのよ」


「判ったから、そんなに力説しなさんな。私の方が恥ずかしくなるよ」

第一部はこの200話目で終わらせようと思ったのだけど、終わらなかった………。もう少し続きます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ