転生した私。そして、出会い1
「うっ!…………うーん…………」
知らないうちに寝てしまったようだな。
辺りを見回すと、木、木、木、木、だらけだ。ここは森の中だろう。
まあ、考えてみれば、街中でいきなり倒れていたら、怪しい人物になるか?
「さてと、ここはどこだ?うん?なんか声が高く変わっているような?あれ?地面が見えないし、この服装はジャージだし、なんで、幼女神と同じ格好をしないといけないんだよ!あっ?髪の毛の色がスカイブルーになっているし、なんでこんなに長いの?それに…………(ペタペタ、モミモミ)……あ、ある?…………(サワサワ)……な、無い!?……………ちょっと待てよ!!鏡は!!」
パニック状態になった。まさか?イヤ、落ち着け俺!!
コレは幻だ!
幻覚だ!
絶対に違う!!
俺は一人で森の中で数十分は喚いていた。
落ち着いたところで、魔法を使用する鏡を出す事に。
それも全身を映す鏡だ。
頭でイメージして鏡を出す。そして、見ると…………そこには超美人が鏡に映り込んでいた。そして、俺は色々と動くが、映り込んでいる超美人も同じように動く。
終わった………俺、女に成っている。あの幼女神が去り際に俺に対して『お姉ちゃん』と言っていたのが分かった………。
そう言えば、あの幼女神は転生の時に性別を聞かなかったし、【男嫌い】だと言っていた。こうなるヒントが一杯あったのに!!俺はてっきり、男の体、俺の体だと思っていたのが、バカだった。転生をするのなら、元の体とは限らない。そこに気付かなかった。ああー!!こんちくしょうが!今度死んだらあの幼女神に復讐してやる!!
鏡に映った自分の姿をまじまじとよーく見る。顔全体が全てが黄金比で造られている顔で肌が白くきめ細かい、体全身のバランスが良いが、女の体だから筋肉量がないな。この体を美貌を維持するには鍛えないといけないな。あの幼女神に復讐する為には男並み以上の筋肉量が必要だな。
もう女の体に成ってしまった以上はこの体でやっていくしかないな。
半ば諦めた。死なないと絶対に会えないからな。
不意にポケットに手を突っ込んだら、ん?何があった。
手紙だ。
その手紙を読んだ。
『ヤッホー。コレを読んでいるという事は、無事にその体に転生を果たしたのだね~?お兄ちゃん、イヤ、今はお姉ちゃんだね。お姉ちゃんが、性別を言わなかったから、ボク好みの体にしたよ~ホラ、ボクは女の人が大好きだからね~特に大きな胸が大好き~あっ、ボクはレズでも百合でもないからね~』
「世間一般はそれをレズ又は百合と言うんだよ!」
ああ!いかんいかん、手紙にツッコんでしまった。続きを読んだ。
『今、お姉ちゃんが着ているジャージもボクの趣味~ジャージ仲間が増えれば良いな~。ここの森はモンスターとか比較的にいない所だよ~まあ、焦らずに自分の方針を決めてね~じゃあ、良い第2の人生を楽しんでね~』
読み終えて、
「なんなんだこの手紙は!ジャージの趣味とかは知らんし!もっとここの情報を寄越せよ!!」
もう愚痴しか出てこない。
仕方ないので、また、魔法に頼る事に、この世界のマップを頭の中に思い浮かべる。神の知識によって、知らない所でも判ってしまう便利な魔法だ。
検索が完了した。
この世界の国々は大小の国があるようだ。
大きな国が3カ国ある。そして、小さな国々が大きな国を頼っているようだ。
とりあえず、大きな国に行った方が良いかな?ここから近いのが【ファーネリア王国】という国だ。比較的に平和な国のようだ。どんな人間でも受け入れてくれるようだな。
後の2カ国は検索結果では酷いようだ。
【グランパニ公国】は一般人の魔法を使う事を何故か禁止しているようだ。取り締まりも厳しくて移民の差別も酷いようだ。
これよりももっと酷いのが【ナチ帝国】だ。軍事帝国国家のようで、一般人の暮らしは最低で、検索結果が絶対に行かない方が良いと警告しているから絶対に行かない。
だから、俺はファーネリア王国に向けて歩き出した。服装は、ジャージのままだ。靴も運動靴だから、比較的に森の中では動きやすいが、髪の毛が長く邪魔だから、ポニーテールにした。
森の中は当然舗装していない道で、歩きにくいが、小学生の頃に母親に無理やり山奥でキャンプをやらされた経験がいきているからこのくらいの悪路は平気だ。
問題なく進んでいると。
「キャアアアーーー!!誰かーー!!助けてーーーー!!」
女の人の悲鳴が聞こえた。俺は悲鳴のする方に走って行った。
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