表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

173/729

母さん酷い! 2

 食事も終わり。コロッケは全て完食だった。


「コロッケ、美味しかったわ」


「そうね。ジャガイモとお肉の味がマッチしてて美味しかったわ」


「お姉さまも作れますよね?」


「勿論だよ。リクエストがあれば作るよ」


「はい!是非に」


「うん、美味しかったから作ってね」


 リクとマリアが催促した。


「判っているよ。ミカ姉ぇ達も料理で作って欲しいモノがあればリクエストしてね?」


「分かりました」


「そう言えば、私達が帰って来た時に生徒達は何も言わなかったのは何故ですか?」


 マリアからの質問だった。確かに生徒達は何も言わなかったし聞かなかった。


「それはな。私達が、お前達が帰って来ても、お前達に何も言うなと釘を刺したからだ。どっちみち、私達が結果を聴くことになるからな。それに時間もなかったしな」


「なるほど」


「でもね。禁忌召喚のモノを足止め出来る聖達は何者だと周りが言っていたわね?」


「だからこそ、生徒達にそう言ったんだよ。それに教師達も余計な検索はするなと言ってある。更にジェーンが『聖(さん)達の検索をすれば、学園ここに居られなくなりますよ?』と、その場に居た全員を脅していた。先程の職員会議でも念を押しておいた」


「そうだったのですか?なら、ひとまずは安心かな?」


「そういうことだな」


 ここは先生達に感謝だな。


「ああ、そうそう、聖、ちょっと来なさい」


 母さんは何か思い出したように俺を呼ぶ。


「なに?」


 立ち上がり、母さんに誘導されると、一緒に空間に入った。


「酷いわ!それは無いわー!」


 その数秒後に、俺はそう言った。


「な、なにされたの?」


びくっとなりエリサが聞いた。


「マッサージをね」


 ツヤツヤして満足した母さんがそう言った。


「「「「マッサージ!?」」」」


 皆が驚いていた。


「ええ。生前の聖は、スポーツ整体マッサージ師かトレーナーを目指していたからね。マッサージが上手いのよ」


「それは知っているわ。お姉ちゃんが以前に話してくれたもの。でも、酷いって?」


「空間で2時間休み無しで、強制的にやらされたんだよ!」


 そう言って、真っ赤っかになった手を見せる。


「おかげさまで身体全体がスッキリとしたわよ♪」


「そんなに良いの?」


 マリアが聞いた。興味があるのかな?


「勿論よ。しかも、温泉に入った後の方が効果がバツグンよ。でも、私は入った後に帰るから先にやって貰ったのよ♪」


 と、母さんが言うと。


「それ良いな。私にもマッサージをしてくれ!」


 と、先生が言う。


「何故?」


「最近。というよりも、ずっと、身体全体が重くてな、お前のマッサージを受けてみたいんだ」


 先生が催促した。


「身体全体が重いって?それで良く朝練が出来るな?」


「まあな。それはなんとか出来るよ。しかしな、やっぱり、マッサージをやって貰いたいんだよ。それにマッサージで血行が良くなれば、目の隈も更に薄くなるだろう?」


「確かにそうですがね。でも、初めて会った時よりも多少は薄くなっているよ?それに、一気に隈が取れる事はないですよ?」


「そのくらいは判っている。だからこそ、マッサージをやって貰いたいんだよ。出来れば毎日だな」


「やっぱりね?そう言うと思ったよ!!」


 もう言うのを諦めた。既にコレは決定事項だからな。更に、マリア、リクも催促をして来たのだった。


 母さんのせいで、俺の仕事が増えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ