カフェ改造計画4
マリアが気絶しているその間に、兄さんの料理の腕前を見たが、どんな料理を作っても最終的にヘドロ化になってしまうという恐ろしい腕前の持ち主だった。
「ね?どうして、同じ料理を作ってさ、最終的にヘドロ化するの?おかしいでしょう?俺も初めて作った時はそこまで酷くなかったぞ?」
「ぐっ!?」
「ガイには、料理を作らせない方が良いわね?」
「確かにな」
兄さんは言葉を詰まり、パパとママも賛同していた。これにより兄さんはずっと皿洗い係に決定した。
その後、マリアは目を醒ました。
パパは、ナポリタン、ハンバーグ、ケーキを中心に練習をする。
「料理はこの辺で良いだろう。また、やればな。俺も新しい料理とか覚えたいし」
「そうだな、そういっぺんにやっても俺も大変だ。後は、聖の接待の練習だな?」
「ああ、そうだな。イヤ、そうですわね。オーホッホッホッー!!」
「イヤ、違うからね」
マリアがつっこむ。
「ガイ!客役やれ!」
パパが指示を出した。
パパは更に料理の練習をやる。
ママとマリアはお風呂に入りに行った。ママ達は場違いだからだ。
兄さんは客役をやる。
ドアから入ってきて。
「ヘイ!らっしゃい!」
「違うだろうが!マジメにやれ!」
「ハーイ」
兄さんに怒られて、仕切り直し。
テイク2。
「いらっしゃいませ」
軽くお辞儀する。
「お、おう……」
何故か困惑している。
「?」
兄さんの行動が分からず、首を傾げる。
ブウッー!!
兄さんが鼻血を吹き出した。
「ちょっと!なんでいきなり鼻血を出すの?」
ティッシュを出し兄さんにあげる。
「お前の仕草が可愛い過ぎるからだ!」
鼻を抑えながら訳が分からない事を言い出す。
始めからやり直し。
テイク3。
兄さんが入って来る。
「いらっしゃいませ」
軽くお辞儀をする。
「お好きなお席の方へ」
「ああ……」
兄さんは席に着き、メニューを見る。水やおしぼりは実際でも無いみたいだ。コレは改善点だな。だから、
「いらっしゃいませ」
再度、言ってから、水をおしぼりを出す。
「なんだ?水を頼んでいないし、コレは?」
「俺の世界では、当たり前のように水とおしぼりが出てくるんだ。こちらの世界では水は貴重だが、俺の世界ではサービスみたいにな。そして、おしぼりは、これで手を拭いて、綺麗にして下さい。という意味合いが込められているんだ。綺麗な手で食事をすれば良いでしょう?」
「まあな。でもよ?ウチには手拭きになる様な物は無いぜ?」
「問題です。このおしぼりはどこから出したでしょうか?」
「あっ!お前の魔法か?」
「正解!おしぼりは出して、消せるよ。こんな風に」
おしぼりを消す。
「だから、無制限で出来る。まあ、水はパパとの相談だな?」
「そうだな。他に無いサービスをやれば、集客もより上がるな?」
「そう言うこと」
俺の接待練習は続いた。