VS怨念呂布1
俺達は呂布と戦っていたが、なかなか致命傷が与えられない。イヤ、呂布を斬る事は出来ているが、驚異の回復力で直ぐに回復をしている。
「チッ!これもダメか」フアフア
「そのようですね。私の聖剣を以てにしてもダメージを与える事が出来ないとは意外ですよ」バサバサ
聖剣は、霊関係に効果的だが。
『ウヌらは飛べるのか?』
呂布にはなんのダメージを負ってはいなく、俺達が飛んでいる事に驚いているようだ。
「当たり前です!」
「お前は乗馬しているからな。俺達は飛ばないと割に合わない!」
俺は更に上空に上がり、そして、重力魔法を使い急降下で呂布に刀を振り下ろすが、赤兎が俊敏にこれを避ける。
「くっ!さすがに戦場で駆けている馬だ!」
呂布がすぐさまに槍を突くが俺は既にいない一流の武人に対してずっと居続ける事は自身の死に直結する。
『ぬ!』
俺は空にいる。
『…………。赤兎!!』
呂布が赤兎に声をかけると赤兎が空を飛んだ。
「「なっ!?」」
俺もミカ姉ぇもこれには驚く。まさか、呂布達も空を飛ぶとは………。
『我らは既に死んでいる!お前らに出来て、我らにも出来ない筈なし!』
赤兎を操り、俺達に迫るが、甘い!
「ミカ姉ぇ!魔法を!」
「はい!」
2人で魔法攻撃を放つ。
『フン!』
呂布は槍を使い俺達の魔法をかき消す。
「ならばこれはどうです?」
ミカ姉ぇは光りの球体を無数に出現させそれを放った。
『無駄だ!』
呂布は先ほどと同じように槍で掻き消したが、ミカ姉ぇの真の狙いは、赤兎だった。ミカ姉ぇの魔法が赤兎に当たり、赤兎が崩れる。
『な、なに!?』
呂布は地面に落下するが、そこは武人だ。なんとか体勢を立て直して、着地する。
『おのれ!!』
呂布が怒るが、戦いにおいてはそんなのは関係ない。戦力ダウンをするのは当たり前の行為だ。
「赤兎を狙ったのか?」
「はい、呂布と赤兎のコンビは厄介ですので」
「そうだな。しかし、俺には赤兎を狙うという発想はなかったな?」
「普通はそうですね?しかし、赤兎も死んでいますからね」
「そうだったな?死んでいる馬に対して遠慮する事もなかったな」
そこに。
「お姉さまー!」
「お姉ちゃんー!」
「主よ!待つのじゃ!」
「皆さん速すぎます!」
と、4人がやってきた。
『援軍か?だが、我には無意味だ!』
呂布が槍を構える。
そこに俺達も着地し、マリア達と合流する。
「貴女達、どうして?」
「だって、お姉さまがピンチだと思って」
「私はリクの抜け駆けを阻止する為よ!」
「妾は主を追いかけただけじゃ!」
「止める暇もなく………」
と、4人はそう主張した。
「あーもうー。これでは、俺達が足止めの意味がないでしょう!!」
「で、でも、お姉さまの役に立ちたいです!」
「私もそうだよ!強くなっているもん!」
「ハァー。分かった分かった。一緒に呂布を倒そう」
仕方なく俺が折れる形になった。俺が強く言っても、この2人は聞かない。
「うん」
「はい」
2人は元気よく返事をしたのだった。