使い魔召喚12~使い魔召喚から出たモノは~
「聖さん来ますよ!」
ミカ姉ぇが向く方向に目を向けると。骨の馬に騎乗した骸骨が槍と弓矢を携えて来る。
「ヤツがこの生徒を殺したのか?」
「おそらく、騎乗から矢を放つとはかなりの力量ですよ」
「だな?」
その骸骨が。
『我は名は呂布。渾名は奉先なり!そして、この馬は赤兎なり!!』
そう骸骨がそう名乗った。
「ま、マジか!?」
呂布と言えば、古代、中国の最強の武人の1人だ。
「まさか?こんなのが、使い魔召喚から出て来るなんて………」
ミカ姉ぇが呟いた。
「ミカ姉ぇ?この呂布は一体?」
「はい、この呂布は悪鬼ですよ。簡単に言えば、負の呂布です。本物の呂布はもう既に地獄で魂は完全消滅していますので」
「なるほど。呂布の怨念のようなモノか?」
「はい。なので、さっさと滅ぼした方が良いでしょうね」
「分かった」
俺は日本刀を創造し、ミカ姉ぇはエクスカリバーを召喚した。
「ルエルさん!先生達に伝令!生徒達が全員集まったら、さっさと逃げるようにと伝えて頂戴。俺達はここで足止めをする」
「わ、分かりました。伝えた後に戻ります」
「ああ、頼んだ」
「はい!」
ルエルさんは空を飛び先生達の元に行く。
『我が求めるモノは戦いと血なり!貴様らも我が生贄となるが良い!』
呂布が槍を振るい攻めて来る。
『フン!』
と、槍を振るっただけで地面が裂ける。
どういう構造をしているんだ?骸骨のクセにこんなに威力があるのか?
俺とミカ姉ぇが同時に斬撃を入れる。
『フン!』
俺達2人の斬撃を槍1本で止め、更に弾き返しさられる。
「聖さん!」
「分かっているよ!」
様子見では、こちらがやられる。本気を出さないとな。
「「はあ!!」」
俺とミカ姉ぇが攻撃的魔力を解放する。
もうクラスメートに俺の魔力量がバレても仕方ないな!!
○●○
「ぬ!?」
「ヒルド、どうしましたか?」
「主の姉とその使い魔が、魔力を最大限まで解放しておる」
「えっ?」
「本当に?………私は感じないわ」
「私もよ?」
「ウム、おそらくは、2人の攻撃的魔力が関係しておるか」
「あっ!?ー昨日、お姉さまとマリアさんがやり合った時にこういう現象を?」
「じゃあ?お姉ちゃん達は戦っているの?」
「おそらくのう」
「でも、聖達はほとんど連戦でしょう?大丈夫なの?」
エリサが心配していると、「皆さん」と、叫びながらルエルが飛んで来た。
幸いに聖達の攻撃的魔力は普通の人間達には感じていなかった。
「ど、どうした?」
ステラが聞く。
「はい、聖様の言伝です」
ルエルは聖が言ったことを伝えた。
「ぬ?呂布じゃと?」
「知っているのですか?ヒルド?」
「ウム、呂布は古代中国の最強武人の1人じゃ!一騎当千で、全盛期は戦っていればそれで良いという性格じゃ。その相棒赤兎馬も1日で何千里と休み無しで駆け抜けたのじゃ」
「そ、そんな?お姉ちゃん達はそんな奴と戦っているの?」
「は、はい」
「そうか。で、貴女はどうするんだ?」
「私は戻ります!」
「分かった」
「っ!!私も行きます!」
話を聞いたリクが走り出す。
「抜け駆けは狡いわ!私も!」
マリアも走り出す。
「主よ!仕方ない妾も行くとしよう」
ヒルドも走り出す。
「えっ!?ちょっ!!」
「オイ!待てーー!!」
ルエルとステラが止めるが、あっという間に行ってしまった。
「仕方ない!あの2人を頼みます。あの2人も聖の身内ですから」
「えっ!?あっ、は、はい!分かりました。直ちに追いかけます」
ルエルは追いかけた。
「………ジェーン!!聞いての通りだ!!遅れた生徒達が来たら、直ちに転移魔法を!!安全な場所に行くぞ!」
ステラの指示で、遅れていた生徒を全て回収し、ジェーンの転移魔法でその場を離れた。
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