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使い魔召喚1

「漸く着いたわ!けど、やっぱり、第一校庭は広すぎるわ!」


 漸く校庭に着いたが既に始まりのチャイムは鳴り終わっていたが、それでも行かないと話にならない。


「付いて来て、場所は分かっているから」


「あっ、そうか。お姉ちゃんは魔法陣を描いたんだったわ」


「そうでしたね」


 私達が行くと、既に全員居た。


「4人共遅い!しかも、聖とエリサ!お前達は委員長と副委員長だろうが!」


「これでも」


「言い訳するな!罰としてお前達4人は一番最後の1人ずつにするからな!分かったな!」


(((((((こ、こわーっ!あれ?先生と委員長は仲が良いんじゃなかなったの???)))))))


「はい、遅れて、すみませんでした」


 素直に謝る。先生がただ怒ったのは俺達の順番を最後にしたいだけの口実だ。


「はい、良いですか。午後は使い魔召喚をやりますが、授業で、使い魔召喚の注意事項を受けたと思いますが、もう一度、言います。使い魔召喚は、魔法陣に自分の血を垂らして、使い魔を喚んで下さい。自分よりも強い使い魔は召喚はそう滅多に召喚はされません。そして、使い魔に認められる時に、場合によっては使い魔から戦いを挑まれる場合もありますので、認められたい時は、積極的に戦って下さい。負けても認められる場合もありますので。後、これは絶対にやってはいけない事です。使い魔の魔法陣に2人以上入らないように!そして、2人以上で血を同じ魔法陣に垂らさない事!これは禁忌召喚と言って、とんでもないモノが魔法陣から出てきます。それは、使い魔にはなりませんから。そして、私達、教師でも太刀打ちが出来ません!!絶対にやらないようにして下さい!これ程注意しても、やった生徒が居た場合は、私達、教師達はその生徒達を見捨て、他の生徒達の避難を優先にします。これ程言ったので、この学年の禁忌召喚は無いと思いますが!!仮に誰が禁忌召喚をやった時点で、この学年の召喚は中止となりますので!!使い魔召喚を出来ない生徒は使い魔は無しとなります!!」


 と、ジェーン先生は注意事項を言う。けど、これだけ言っても禁忌召喚をやるバカが過去に何年かに1回は居る。そして、それらにちゃんと殺されて死んでいるのも確かだ。更に、その生徒達を助けようとする真のバカも居る。勿論、そいつもちゃんと殺されて死んでいる。

 この第一校庭が広いのはこの為だ。生徒達が緊急時にどこでも逃げやすいようにこの校庭を毎年使っている。


 禁忌召喚されたモノは獲物が居なければ、大人しく出て来た魔法陣から還っていくが、何日も居座るモノも居るようだが、そうなったらこの第一校庭は封鎖の措置が取られ、出られないように結界の魔法陣も発動するようになっている。


 しかし、居るんだよ。この学年にも真のバカが『嫌だ!ボクは禁忌召喚をやった生徒達を絶対に助ける。このエックズ(デカいナイフ)とリカーバー(デカいフォーク)で!!だから、皆!!安心してくれ!!』と言っているが、そんな魔武器が安心出来るか!!


「ねぇ?お姉ちゃん?あれって?」


「うん、めっちゃ弱い!それに不純物が多い魔道鉱石をたださえ少ない魔力量で創って、更に2つの武器に別れた時点で、もうあれはギャグの武器に成り下がっているよ」


「そうよね?しかも、なんで、デカいナイフとフォークに成ったの?あれは、レストランの入り口か壁にクロスして飾るヤツでしょう?」


「そうだね?そっちの方がまだ良いわね?」


「はい!そういう生徒も私達教師達は見捨てますので、皆さんは、絶対に禁忌召喚をやらないように!!では、各クラス、使い魔召喚を始めて下さい」


 との声で、各クラスが動き出す。ま、要するに禁忌召喚をやらなければ、全員が穏便に使い魔召喚が出来るということだ。


「よし、これからやるからな!私のクラスの魔法陣は5個だ!5人同時に出来るからな!名前を呼ばれたら、行って、使い魔召喚をしろよ」


「す、スゲー、俺、1個だと」


「私は、2個ぐらいかなと思っていたわ」


 予想外の魔法陣の多さにワイワイガヤガヤと騒ぎ出した。


「黙れ!私が昨日、休日返上で、描いたんだ!ありがたく使えよ!」


「おおっー!!」


 歓声が上がるが。


「あれ?先生が描いたのは確か、2個でしたよね?後はお姉さまが全部やったって……」


 リクが正直に言ってしまったので。


「はい!リクは、ちょっと黙ろうか。この魔法陣は、先生が描いた魔法陣ですよ」ニッコリ


「は、はい、分かりました」


ブルブルとリクが震えていた。


「そういう事だ!呼ばれた5人はさっさと使い魔召喚をしろ!」


「そうですね?さっさとして下さいね。後がつっかえますからね」


 俺と先生で、クラスメートを威圧する。


『は、はい、分かりました。俺(私)達は何も聴いていません!!知りません!!』


「はい、素直で宜しい!」


「じゃあ、さっさと魔法陣が空いたらやれよな!」


『『『『『はい!先生、委員長!』』』』』


 相変わらずのシンクロが高いやね?


『俺(私)達は、この2人には絶対に逆らえないぞ!!』


『先生と委員長のコンビは最凶過ぎる』


『例え、仲が悪くても、2人が組めば、俺達はもうどうしょうもないし、敵無しのような』


『俺、この2人に逆らえる人間を見てみたい!』


『無理難題だな………』


 と、好き勝手に言うクラスメート。


「お姉ちゃんと先生が笑顔で脅していたわ」


「本当よね。そう言われても当然だわね」


「お姉さまのあの笑顔は怖かったです」


 そこも、言わないの!!


「全く、私は最凶でも無いからね!」


「イヤ、実際に最凶だろう。ガルーガをなんの問題なく片付けた時点でな」


「あんな雑魚なんて問題になりませんよ。一般の生徒でもやりようで勝てますからね」


「そうか?」


「ええ。魔力量の問題ではないですよ。先生?知っていますか?人間って意外と弱点が多いって事を」


「そうなのか?」


「そうですよ。顎を拳がカスっただけで脳が揺れて脳震とうになったり、鎖骨を折れば、腕が上がらなくなったりと、人間には色んな弱点があるんですよ。だから、一般生徒でも、そこを狙えば勝てるのですよ」


「なるほどな。だが、お前はあえて狙わなかったな?どうしてだ?」


「そんなモノを狙って勝っても詰まらないでしょう。ヤツには絶望と悪夢を植え付けたかったのでね」


「悪夢をか、どんなだ?」


「寝れば、瞬時に殺した人間達に永遠と殴られ続けられるリアルな夢をね。奴に擦り込みましたよ。もう奴にはまともな眠りはさせませんよ」


 ニヤリと笑う。焔暫烈拳はただ連続で殴るだけの技ではない。殺された人間達の怨念や恨み辛みを乗せて殴る技だ。あの雑魚ガルーガを倒すのにはぴったりな技だった。


「そうか」


 そうして、話している内に次々とクラスメートは使い魔召喚をやっていた。


 そして、俺達、4人の出番がやって来る。

次回はエリサ、マリアの使い魔召喚です。果たして、どのような使い魔が召喚されるのか?お楽しみ。

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