屋敷侵入して…………2
俺は火の領の火屋敷に侵入した。火屋敷は闇屋敷よりはましだな。地下に行くと、地下の研究所があった。そこを入ってみると、研究者達が、麻薬や魔薬を製造していた。
そして、今まさに、麻薬か魔薬のどちらかを罪の無い人達に打とうとしていたので、注射器を持っている研究者達を丸く円して、自分達で打つようにした。そして、麻薬や魔薬の製造の写真も撮る。
火の領の火屋敷で製造して、闇の領を中心に各領にばらまくか?全て、闇貴族でカモフラージュをした火貴族の仕業か。
そして、牢に捕らわれている人達の写真も撮る。
俺は更に色々と写真を撮りまくり送った。
資料が隠してある部屋にたどり着いて、資料をコピーをし関係者に転移する。火貴族の方が犯罪のタチが悪いな。これはママが悲しむな。俺はその事に夢中になって、敵の侵入に気付かなかった。イヤ、俺が時間を止めているからこそだ。その中で動けるヤツはいないと自信があったのだ。
そして、その敵は俺に向けて拳を振るったが、俺は運が良く敵の拳を避けるように移動しただけだったが、空振りした拳は頑丈な机を一瞬の内に粉々にスクラップにした。
「なっ!?」
『…………』
慌てて敵から間合いを取る。
敵は大男で、服の上からでも判るほどの筋骨隆々の体型。一切の無駄がない肉体だ。
「どうして、動けるのか知らんが、気絶しててもらうよ!ハッ!」
無詠唱で【サンダー・ボール】を数発出し、敵に食らわすが、敵は、拳を【サンダー・ボール】に触れただけで、消し去ってしまった。
「そ、そんなバカな!?」
動揺する俺。この術は闘気術だ!アトランティス人の他に使い手がいるのか!?
『……侵入者、殺す!!』
敵は俺の間合いに入いろうとする。
「(コイツ、図体のわりに速いな!今はマトモに闘ると不利だ!)ハッ!」
無詠唱で男の前に【ダークミスト】の魔法を放つ。
が、
『無駄だ!我には魔法は通用しない!』
そう言いながら【ダークミスト】を消し去り、なおも突進して来る。
「そうすると思っていたよ!食らえ!!」
本命の至近距離【ライティング】を放つ!
『ぐわぁぁぁああ!?』
一瞬の強い光りを目の前でやれば、いくらなんでも目が眩む。しかも、最初の【ダークミスト】が効いているから余計にだ!
男は目を抑えながら何処構わずに、暴れまくる。
俺は、無視して転移魔法を使って、別の場所に逃げる!!俺の魔力を察知された場合のカモフラージュだ!念の為に別の場所に転移し、学園に戻った。
「戻りました……」
「ああ。うん?どうしたんだ?」
先生もなにかを察したようだ。
「はい、実は───」
先生に事情を話す。
「なに!?動けるヤツがいたのか?しかも、魔法を無効化しただとう」
「ええ、はっきり言って驚きましたよ。アトランティス人の他にそんな事が出来るヤツがいたなんてね?しかも、アイツは強すぎる。今の俺が万全な状態で戦っても、勝てるイメージがない!」
「そんなに強いヤツなのか?」
「そうですね?俺の時魔法を無効化している時点で実力は上ですよ」
「あっ!?そうか?ずっと、闘気術を発動していれば別だが、命を削る闘気術だ。ずっとは不可能だな」
「そうです。母さんが開発した、新闘気術も有限です」
「そうだよな………しかし、なんで火屋敷に?」
「火貴族が個人的に雇った用心棒かもしれませんが?」
「その可能性もあるが、まあ、それのコトは後だな。さっさと魔法を解除して、ヤツらの悪事を暴いて、退場させるぞ!」
「そうですね?では、元の位置に」
「ああ」
俺達は、ガルーガを倒すべく、元の位置に戻ったが、あの男は一体何者なんだ?