屋敷侵入して…………1
アルフレッドの事は、学園長に任せて、俺はガルーガと試合だ。
「最後の試合だ!」
「ギャーハハハハ!アルフレッドォ!柄もなく馴れないことやったものだなぁ」
ガルーガは武舞台に上がる前にアルフレッドにそう言った。
アルフレッドはガルーガを睨みつけていた。
これは芝居でもなかった。
そして、ガルーガが武舞台に上がる。
そして、俺は、
「さて、仕事をしてくるよ」
そう皆に言う。
「分かったわ。上手くやってね?」
「ああ!任せておけ!行ってくるよ」
武舞台に上がる。
「ギャーハハハハ。逃げずに来たなぁ愚民がぁ」
「ハァー。お前は何も進歩していないな?こんな弱っちいのにな?良く威張れるな?」
「な、なんだとうテメェー!」
ガルーガは威嚇するが、無視する。
「先生!」
「ああ!では、は(時が止まる!)じめだ!………あれ?」
ステラ先生はキョロキョロと辺りを見回す。
「えっ?先生?」
俺以外は皆、止まっている筈なのに、先生だけが動いている。
「なぜだ?………なぜ私が動けているんだ?私が時帝だからか?」
「そんな事で動ける訳がないでしょう?魔力量が多い、マリアとリクも止まっているのですよ?」
「だよな?なら、なぜだ?あっ!私の魔道具が光っているぞ。こんな現象は初めてだな?もしかして、この魔道具が?」
「おそらくね?じゃあ、時間も限られていますから。行きますね」
「ああ!私が行っても意味がないか?」
「ええ、世界が止まっているので、楽勝ですよ。それでは」
転移魔法を使って、まずは元凶とされた、闇の領にある闇屋敷に侵入する。王都にある闇屋敷と火屋敷には資料は無いと俺は踏んでいる。他の貴族達の出入りが激しい場所に大事な資料を置いて置く事はしない。大事に保管するなら、自分達の治めている領だ。
それにしても闇屋敷の内装は趣味が悪いな!派手なものを飾ってあるし、床を敷いてあるカーペットの色も随分な悪趣味だな。
ま、大概は主の部屋に重要な書類があるのが定石だ。しかも隠し扉などにね?
俺は書斎で魔法を使って資料を探した。
創造魔法と想像魔法は非常に便利だ。ありえない魔法も現実となって使えるからな。資料を探すにもそうだ、魔法を使うと麻薬や魔薬関係の資料の場所が直ぐに判る。どこに隠しても俺には無駄だよ。
義賊怪盗・ヒジリの誕生だ!
まあ、冗談はここまでにして、闇屋敷でかなりの量の資料を発見した。
闇貴族は麻薬・魔薬関係は勿論の事。他には、賄賂、脱税なんかは当たり前で、人身売買、殺人、暗殺、盗品の闇オークションの主催開催、そして、この王国で禁止されている娼婦館の経営と闇カジノの経営などなど、これは犯罪の見本市だな。そして、火貴族とのやり取りとその関係性も書かれた資料もコピーし、関係者に送った。そして、原本は戻して置く、後から王国軍の兵士達がくるはずだ。
そして、火の領の火屋敷に転移した。そこで俺はとんでもないモノと……………。