聖が魔道鉱石に魔力を通して創ると…………2
「聖は何が出来るのかしらね?」
「お姉ちゃんだから何か恐ろしいモノかな?」
「私とお揃いだったら良いですね?」
俺は魔道鉱石に魔力を込めるとかなりの光り輝いていた。
「眩しいわ」
「どれだけの魔力を込めたの?」
「眩しくて、目が目が、開きません」
リク、直視し過ぎだ。
そして、俺の魔道鉱石が変化した。
「へ?」
「「「えっ?」」」
俺のモノを見て俺達の目が点になった。
「はぁ?なんで日本刀の柄と鍔のみで、肝心な刀身が無いの?」
まさかの失敗なの?
「ギャーハハハハ、ザマアないなぁ?ああっ!愚民がぁ」
相変わらずの下品な笑い声なガルーガは子分達を引き連れてやって来た。
「あなたは誰です?」
「誰だっけ?」
リクが対応しマリアはすっとぼけている。
「!?このオレ様を忘れただとう?」
「ああっ!思い出した!悪臭をまき散らしている害虫だっけ?」
「確かに臭いですね?何ですか?この悪臭は?吐きそうです!!」
「えっ?」
リクも死臭を感じている。ま、リクは死にかけたからね?ガルーガの死臭が判るのだろう。
「この愚民共が!!このオレ様が臭いだとう?ふざけるなよ!オレ様は高級な香水を付けているのだぞ!!」
「そうだ」
「そうだ」
「ガルーガ様の最高級の香水の香りが解らないのか!!」
子分達がなにか言っているが、俺達はそんな場合ではない。滅茶苦茶悪臭がして、死にそうだ。
「あ゛あ゛っ!もう駄目だ!!」
「私もです!!」
俺とリクはあまりの悪臭に涙目になっていた。こんなに臭いとは、もう生ゴミを2週間熟成させ、どぶ川の腐った水を入れてシェイクした臭さだ。
「このヤロー!!」
ガルーガがキレたが。
「そこまでだ!ガルーガ!」
ガルーガを止めた人物がいた。
「アルフレッド!貴様か!」
コイツが、ガルーガとグルのアルフレッドか?確かに髪の毛の色が、ワインレッド。そして、イケメンな顔立ちだが。
「うっ!更に悪臭が増したーーーー!!」
あまりの悪臭で俺は叫んだ。
「凄く臭いです!!助けてください!!」
リクも悶絶している。
そう、全て元凶と思われていたダーク家のガルーガよりもアルフレッドの方が死臭の臭いが酷い!!本元で大元締めの元凶はアルフレッドのフレイム家か!!
「が、ガルーガ!貴様はいつも皆に迷惑をかけてるんだ!」
と、アルフレッドは、俺達に戸惑いながら言うが、既に関係性が判っている俺から言わせれば、『お芝居乙です!』だな。
「アルフレッド!貴様!いつも俺様の邪魔をしやがって!愚民!俺様と勝負をしろ!俺様が勝ったらテメェーは一生性奴隷として扱ってやる!」
「私が勝ったら、お前は学園から追放してやるからな!!」
訳すと、お前を一生牢獄に閉じ込めてやるぞ、この犯罪者め!!となる。アルフレッドも同様だ!
「言っていろ愚民め!俺様に勝てる要素なぞねぇーよ!オイ!行くぞ!」
ガルーガはあっさりと引き上げていく。
なるほどな?ガルーガが悪役でアルフレッドが正義の味方か?そして、アルフレッドはイケメンだから女共はコロリとやられるか?これは笑える関係性だな。
「大丈夫ですか?」
そう言って、アルフレッドは笑みを浮かべて、俺に近付いて来るが。
「臭いから近付くな!!」
「しかし………」
「俺に構うな!!」
殺気を中てる。
「ぐっ」
俺の殺気で動きが止まる。
「オイ!お前?ここで何をやっている?お前は私の生徒ではないだろう?邪魔だから、戻れ!まだ授業中だぞ!」
ステラ先生が出て来た。さすがのアルフレッドも黙って、去って行くが、マリアを見るなり、殺気を飛ばしていたが、マリアには届かない。俺が相殺しているからだ。
「オイ!お前?何、俺の妹にガンを飛ばしているんだぁ?あ゛あ゛っ!!さっさと消えろ!」
更により強力な殺気を中てる。
「っ!?」
アルフレッドは逃げるように去って行く。
「あれがアルフレッドか?」
「その様です。そして、真っ黒ですよ」
「そうか?」
「お姉ちゃん、ありがとう」
「いいよ。しかし、アルフレッドの方が死臭が臭かったな?」
「はい。ても、なんで私も臭い匂いが?」
「リクは死にかけたからね?それで死臭が判るようになったんだよ」
「そうだったのですか?でも、臭すぎます。お姉さま、どうにかして下さい」
「そうだね?うーん?これで良いと思うけど」
死臭の匂いが感じなくなる魔法をかける。
「ありがとうございます」
「ところで、お前達?魔道具や魔武器に名前を付けたか?付けないと、まともに発動しないぞ?」
「そうなの?」
「ああ、早く決めろよ?もうそろそろトーナメントが始まるぞ」
「分かりました」
俺達は急いで名前を付ける事に。