聖が魔道鉱石に魔力を通して創ると…………1
「オイ!リク」
先生が注意する。
「えっ?」
リクはこの状況が全く理解が出来ていない。
「お前ら!静かにしろ!こいつの名前はリク・ヤマセだ。聖の義理の妹となる。リク、お前の席は、聖の隣りだ!聖!妹の面倒をみてやれ!」
「分かりました」
と答えた。リクが、やってきて。
「お姉さま、ごめんなさい………私」
「気にしないの。失敗は誰でもあるから」
「はい」
「いいか!今日は魔道鉱石で魔道具や魔武器を作り。そして、使い魔召喚をやる日だ!!運動着に着替えて、第ニ校庭に集合だ!いいな!」
そう言って先生はさっさと出て行った。
『うわぁー。今日の先生は機嫌が悪いよな』
『ああ』
「当たり前でしょう?あんなに無駄に騒ぐからね!誰だって怒るよ!」
『うっ!』
俺の指摘でクラスメートは黙っていた。
「さあ、着替えて校庭にいくよ!」
手を叩いて、クラスメートを教室から追い出す。私達も更衣室で運動着に着替えないと。
「私達も行こうか」
「そうだね」
リクの運動着を出して更衣室に向かい、着替えて、第ニ校庭に向かう。
「お姉ちゃん?どこの場所に集合なの?」
「多分、分かりやすく書いてあると思うよ?」
校庭に着くと、『1年A組集合場所』と地面に書かれていた。うん、分かりやすいな。
クラスメートもその場所を目指して集まってくる。そして、大体集まった。
「よし、全員集まったな?」
「多分」
「委員長がそう言っているから問題ないな!」
『先生も委員長もいい加減すぎ!!』
「「私達は悪くない!来ない奴が悪い!!」」
俺達がそう言うと、クラスメートからの更なるブーイング。
「そこ!うるさいですよ!」
ジェーン先生に注意された。
「ほらみろ!お前らのせいで注意されただろうが!」
「うるさいのはステラ貴女ですよ!」
「ぐっ!」
「さて、これから、魔道鉱石を各クラスに配布します。担任教師とその代表の生徒は取りに来て下さい」
「という事だ。聖、行くぞ!」
「はい!」
2人でクラス分の魔道鉱石を取りに行く。そして、戻る。
「ガルーガ・ダークさん。こちらへ」
「あぁっ!誰に命令しているんだよぉ!貴様が俺様の所に来いよぉ!」
ガルーガは舐めた口調でジェーン先生に言う。ガルーガの手下達はニヤニヤと嗤っていた。
「そうですか?ではこれは要らないと?分かりました」
ジェーン先生は、俺が創った魔道鉱石をガルーガに見せた。
『おおっ!コレは純度が高い最高級の魔道鉱石だ!!』
と、何も知らない教師達がどよめく。
「チッ!このオレ様はこの王国の王になる男だぞ!」
ブツブツとそう言いながら、ジェーン先生の所に行くガルーガ。
「くだらない御託は言わなくてもいいですよ!さっさと受け取りなさい!」
確かにくだらない御託で妄想だな。お前が行くのは、牢獄だ!そこで犯罪奴隷王でも牢獄王でも勝手に成っていろ!
「チッ!」
舌打ちして、魔道鉱石を分捕り、さっさと戻って行く。しかし、相変わらず臭いヤツだ。プンプンと死臭が臭う!近付くなよ!この牢獄王が!
そして、先生と俺は適当に魔道鉱石をクラスメートに1つずつ配る。確かにこの魔道鉱石は不純物があって質はあまり良く無いな。だが、学園側としてはコレが精一杯なのだろうな。
「………では、各自に魔道鉱石に魔力を込めて下さい。そうすれば、何かしらの物が出来る筈です」
と、ジェーン先生が言う。ステラ先生も。
「さあ始めろよ」
と、促す。
俺達4人は固まって。
「誰から行く?」
俺が問うと。
「私からやるわ」
と、マリアが立候補する。
そして、マリアは魔力を込めると、魔道鉱石が光り、杖に変化した。
「私は杖ね?」
マリアの杖は先端に丸い宝玉が付いている杖だ。
「魔法使いのマリアにピッタリじゃない?今度は私がやるわ」
エリサがやるようだ。マリアと同じ様に、魔力を込めると、エリサも杖に変化をした。エリサの杖はマリアとは異なっている杖で、かなりの装飾が付いている杖だ。
「私の杖と違っているわね?」
「本当だわ。不思議ね?」
「エリサも魔法使いだから杖か?」
「今度は私がやります」
リクが言って来た。
「また杖だったりして?」
「まさか?それはないわよ」
「やります」
リクは魔力を込めるが、マリアやエリサよりも光りが強い、これはかなりの魔力を込めたか?
そして、変化したのは。
「な、なんですか????これは?」
「なんだろうね?」
「私も見たことがないわ?」
リク、マリア、エリサが、リクが創ったモノを見て不思議がっていた。
「コレは、拳を保護するグローブだよ」
俺はその物の正体を3人に教えた。
「グローブ?そうなんだ?」
「打撃専門のリクにピッタリなモノだよ」
「確かにね?リクにピッタリだわ」
「良かったです。次はお姉さまですね」
「そうだね?よし!」
俺の番が回って来た。どんなモノが創れるのか楽しみだな。