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悪巧みをする者達

 ~王都、火の屋敷~


 ここで有力な貴族達を交えて、大規模な晩餐会をやり終えた。


 そして、2人の男が、密談していた。


「ギャーハハハハ。国王のあの慌てようぶりには最高だったぞ!」


 ガルーガの父親らしく、父親も下品な笑い声だ。


「ああ、私とお前の()()()()()()していたのだからこそな」


 闇貴族、ルガール・ダークと冢宰のバラル・フレイムはやはりグルだった。


「コレで次の段階に進めるなぁ」


「ああ。しかし、国王もバカではない、必ず手を打って来る筈だ」


「なに、こちらも同じコトよ」


「そうだな」


 2人はニヤリと含み笑いをする。


「だが、最も許せんのは、あの小娘だ!大勢の貴族達の前でワシと息子の顔に泥を塗り付けおって!」


「そうだったな。今回の晩餐会はお前の息子と王女の婚約を発表する為の場だったが、あの王女はお前の息子との婚約を破棄にしたな」


「何が『私はお前とは結婚しない!私は神様と結婚をする』だ!バカバカしいにも程がある!神なぞこの世界に居るものか!!大体、この結婚は既に決められているモノだぞ!!たかが王族の分際で!!」


 怒り心頭のルガール・ダークは持っていたワイングラスを床に思いっきり叩きつけた。


 聖の読み通りに闇貴族は神を信じていなかった。イヤ、自分の主君である王族も軽んじている。


 クレア王女は()()()()()()()、しかも、有力貴族達が大勢の前で、ガルーガとの婚約破棄し、()()と結婚する宣言は、当然な措置だった。そもそも、闇貴族の横暴ぶりは全ての王侯貴族達が周知している真実だ。

 いくら先代達で決められた約束事でも、常日頃から堂々と横暴している闇貴族のその息子との婚約破棄をするのは、王国を束ねる王族としては当たり前の行為だった。

 その事を分かっていないし、理解もしていない闇貴族の現当主。


「だが、今日、本山で神聖王が降臨したと下々の者達が騒いでいたぞ?もし、それが本当だったら?」


 弱気を見せるバラル。


「フン!何を言っているバラル!何度も言うように神なぞおらん!そんなのは国王がただの愚民を神にでっち上げただけに決まっておる!!ワシの息子との婚約破棄する為の芝居にすぎんのだ!!大体タイミングが良すぎるだろうが!!」


「そうかもしれぬな?」


「やはり、現国王には、退位して貰う他無いな!そして、ワシの息子、ガルーガが王位に就かなければならぬ!そうしないと、ワシやお前が自由にこの王国を動かす事が出来ぬ!!そして、麻薬や魔薬の売買ももっと自由に売買が出来れば、ワシらは更に大儲けだ!!」


「そうだな。それと、ナチ帝国のように我が王国も軍事大国にせねばならない!その為の麻薬と魔薬だからな!死を恐れぬ最凶の軍隊を造らねばならない!我らの手でこの世界を征服し、理想の統一国家が出来ない!」


「そうだ!この世界はワシらのモノだ!(まぁ、統一国家が出来たら、王族諸共、お前とお前の一族にはすぐに消えて貰うがなぁ!)」


「そういう事だ!(フン!ルガール、貴様の魂胆は分かっているぞ!統一国家が出来たら、貴様ら一族全員、処刑台に上がって貰うぞ!!)」


 そんな事を心の中で画策ながら、2人は大笑いをしていた。


 歴史上、上辺だけの同盟はそう長く続かない。


 そして、この手の悪巧みは直ぐに破滅するのが世の習わしだ。


 破滅する彼らのカウントダウンの針は刻々と動いていた。

これで休日編は終わりです。

うん、長かった。

伏線の回収と新たな伏線を張らないとね。

次は、いよいよ魔道具、魔武器作りとガルーガ達の退治です。

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