表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

125/729

悪霊退治2~○フォイって誰?~

 高等部の3年C組の教室で、悪霊が操る凶暴化した浮遊霊を除霊をした残るのが、悪霊本体のみとなった。


 そして、


【誰だ!!ボクの邪魔をするのは!!】


頭の中で悪霊の声が響く。


「む?なんじゃ?今の声は!?」


「これが悪霊の声ですね?この霊は相当怨念が強いから気をつけて」


「分かった」


 学園長も気を張る。


【許さない許さない許さない許さない許さない許さない!!ボクがオールバックをしただけで、不良と呼んだC組の連中を許さない許さない許さない許さない!!オールバックはボクの憧れだ!】


 悪霊は勝手に喋っている。


「はあ?オールバック?というより、生徒でオールバックをするって?」


「ウム。なかなか居らぬのう。まあ、学園に髪型の規制は無いがのう」


【憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い!!C組の連中は全員、不良になればいいんだ!!呪ってやる呪ってやる!!貴様らも不良になれ!!】


「それは無理だ!俺は既に不良だ!!不良を不良にしてどうする?」


 言霊を乗せて喋る。


【ウソだ!貴様は普通の格好しているだろうが!!不良はガラが悪い奴の事を言うんだ!】


「甘い!本当の不良は格好では見分けが付かないよ。だから俺のような不良もいる。お前は不良の定義を勘違いしているぞ?」


【そんな事は無い!呪って呪って呪って呪ってやる!C組以外のクラスの連中も全て呪って呪って呪って不良にやる!!ケーケッケッケッケッ】


 悪霊は狂ったように笑い出した。


「な、なんじゃ?急に?」


「コレが霊ですよ。本来、こちらとはまともに会話ができませんが、この悪霊は怨念が強い為に多少の会話が成立しましたが、やはり、この悪霊を野放しにする訳にはいきません!直ちに除霊をします」


「そうじゃな。こんなモノが居った事で、不良にならなくても良い児童や生徒達も不良になってしもうたからのう」


「そうですね!全くくだらない理由で、関係の無い、児童・生徒の奴らを不良にするなよ!!この悪霊○フォイが!!ホーリーディフュージョン!!」


 拡散のホーリーイレイザーを悪霊○フォイ(仮名)に向け放った。


【ギャーアアアア!!ボクの名は○フォイではない!○クだぁぁぁぁ!!】


 悪霊○フォイ(仮名)は何かを叫んで消滅したが、悪霊の名前なんてこの際どうでもいい!!


「終わりました」


「そのようじゃな」


 散乱した教室の備品を浮遊霊達に片付けさせ、学園長室に戻った。


「これで、C組の不良化の呪いは解けたかのう?」


「さあね?不良をやっている奴が、突然、善良になるのは、不良をやっている奴からしたら、恥ずかしいモノですよ。だから、徐々に大人しくなるか、そのまま不良のままでいるかのどちらかですよ」


 呪いは解けたが、今まで不良をやっていた連中が今後はどうするかは本人次第だ。


「そうかのう?」


「ええ、不良に成った日が浅かったら、どうなるか分かりませんがね?」


「フム。聖も不良に成ったと言うたが、何故成ったのじゃ?」


「大した理由では無い。当時のセン公達が気に入らなかっただけの事ですよ。あのセン公共は一生許さないが」


「そうか……しかし、神聖王様の子供を怒らせるとはのう……」


 学園長は信じられないとばかりに首を横に振っていた。


「俺達が神と分かったのは、この世界に来てからの事だよ。ま、俺が神界に行かなければ、今でも知らなかったが」


「そうじゃな………はぁー。まさか、ルエルが天使というモノに成っておったとはのう。しかし、ワシの事も分からんようじゃったが………」


 確か回し蹴りを食らったのだったな?ま、そのおかげで、学園長の魂はこの現世に戻って来れたのだが。


「イヤ、学園長?貴方は、今は年寄りだよ?当時とは違う老け顔なら判らないでしょう?」


「そうじゃったな……ワシが死んだらルエルにしっかりと会えるかのう?」


「さあ?こればかりは判らないが、父さんが便利をはかってくれると思うが、そればかりは、と思うしか言えない」


「そうじゃな。すまんのう」


「イヤ、いい。大切な人を想う気持ちは誰にだってあるから。さて、これから、ステラ先生の魔法陣を手伝ってきますよ」


「ウム、しかし、ステラの奴。普通、聖に、生徒に魔法陣の手伝いを頼むかのう?えがくのにかなり難しいのじゃが………」


「やっぱり?ま、なんとかしますよ。俺にも考えがありますから」


「そうか。なら、大丈夫じゃな」


「はい、それでは」


 転移魔法を使って、第一校庭に向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ