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部屋でくつろぐ27

「……………オイ?聖?王妃様のこの行動は、夫婦喧嘩と同じ入り方だよな?」


 ステラ先生がぼう然としながらも聞いてきた。


「そうですね?見ている限りはただの夫婦喧嘩ですね?」


「神様も夫婦喧嘩をするのか?」


「まあ、それは夫婦ですからね?夫婦喧嘩もしますよ」


「しかしながら、神様は喧嘩はしないと思っておりましたわ」


 王妃様が言うと、皆も頷いた。それは神のイメージだろうな。


「ま、両親は純粋な神様ですが、人間臭いところもありますよ」


 じゃないと、俺達、兄弟を人間として、育てようとはしないだろう。


「そうよね。神聖王様達と食事をしていても、神様と食事をしていたという感覚がなかったわね。強いて言えば、聖のご両親と食事をしていたという感じだわ」


「私もそういう感じだったな。初めは恐れ多いと思っていたが、そうでもなかった。それにお風呂もな」


「な、なに?クレア?神聖王様達とお風呂に入ったのか?」


「お父様。いくらなんでも神聖王様とは入りませんよ。一緒に入ったのは王妃様とですよ。それに昨日の一連から聖の空間のお風呂を利用していますから、リリカさんとも会いますよ」


「聖殿、そうなのか?」


「はい、そうですよ。空間のお風呂は広いですからね。ま、自由に広く出来ますし、万が一の避難所としても活用も出来ますよ」


「なるほど」


「ね?お姉ちゃん?いくらなんでも長いわよ?」


「そうですよ。父上達が逆に心配になりますよ」


「そうじゃな?聖や。様子を見て来てくれんか?」


 時間は午後12時近くになったが父さん達が出て来ない。いい加減、夫婦喧嘩を終わりにしろよな!


「そうですわね。いくらなんでも長いですわ」


「分かりました。見に行きますよ」


 そう言って、俺は、父さん達が入っている部屋に行きのドアを叩いたが反応がない。おかしいなと思って開けると、誰も居なかった。そして、床に手紙が置いてあった。開けてみると。


『聖へ。

 俺達はこのまま神界に帰る事にした。

 あなた達と居ると楽しくて私達も別れ辛くてね。

 黙って帰るのを悪いと思うが、聖がしっかりしているからな。俺達は安心して神界に帰れる。

 でも、また来るからね。マリアとリクにも伝えておいてね。それとお嬢ちゃんと先生にもね。


 父と母より』


 読み終わった俺は。


「………いい加減過ぎる!ちゃんと帰りの挨拶ぐらいしろよな!それに国王陛下達が居るんだからな!子供の俺にどうしろと?」


 もう愚痴しか出ない。しかし、ここにいても仕方ないので、リビングに戻って、陛下達に両親が帰ってしまった事を伝えた。


「えー!!パパ達、帰っちゃったの?」


「そうよ。楽しくて、帰りづらいと手紙に書いてあったよ」


「そうなんだね?」


 マリアは納得していた。


「陛下、王妃様。申し訳ございません。いくら、主神とはいえ、両親が黙って帰ってしまった事をお詫びいたします」


 頭を下げた。


「イヤ、聖殿。頭をお上げ下さい。神聖王様達が帰ったのは何か深いお考えがあってのことやかもしれません」


「いいえ、深い考えはありませんよ。マリア達が居るので、帰りづらかっただけですよ」


「そうなの?」


「そうだよ。新しく娘になったマリアとリクの事を気に入っていたからね」


「そうだったのですか……」


「そうだよ。お詫びと言ったらなんですが、ここで昼食を食べていって下さい」


「分かりましたが、誰が作るのですか」


「勿論、私が作りますが」


「えっ!?聖殿が」


 陛下と王妃様が驚いていた。


「そうですよ」


「お父様、聖は料理が上手いですよ。私も食べていますから。それに、聖は宮殿の料理人達を批判していますから」


「エリサ?それを言うかな?」


「言うわよ。それに料理長の目も覚ましてくれたしね?」


「そうだよね?で、お姉ちゃん?何を作ってくれるの?」

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