怖い
読んで戴けましたら、嬉しいです。
「逢魏都お、天ぷらまーだあ?
ボク腹空き過ぎて痩せ狼になっちゃうよ」
キッチンに立つ逢魏都の足元でアシュラがうろうろしている。
「だから、急かさないでってば
料理得意じゃ無いんだからあ」
「もーぉ、女子力低いなあ」
「悪かったね、女子力低くて」
逢魏都は天つゆの入った鍋を持ってテーブルに置いた。
アシュラは待ち草臥れ、椅子にお座りして顎をテーブルに載せ、しっぽをパタパタさせている。
逢魏都が支度を終えて椅子に座るとアシュラは頭を上げて、しっぽを上機嫌に振った。
「はい、アシュラ
あーん.......」
逢魏都が天つゆにつけた天ぷらを受け皿の上にぶら下げると、アシュラはテーブルに手をついてパクりと食べ、ブンブンしっぽを振った。
逢魏都はアシュラに天ぷらを食べさせながら言った。
「人って、やっぱり怖い.......
優しいって思ってた村の人たち、みんな鬼みたいな形相してた......」
「善良な悪人て居ると思うよ
人を殺したりする訳じゃないけど、自分の利益の為や護身の為に、もしくは周りに流されたりして攻撃的になって人の心をキズつけたりね
集団心理が働いたんだと思う」
逢魏都は目を丸くして言った。
「時々アシュラって悟ってるよね
十七歳とは思えない時ある」
アシュラはテーブルについていた手を椅子に下ろした。
「だってボク、二十年前の十七歳だもん
本当なら、あの獣医と同じ歳だよ」
「あ、じゃあ年下じゃ無いんだ」
逢魏都は嬉しそうに笑った。
「なんで、そんなに嬉しそうなの? 」
逢魏都は両親指を重ね、交互に回した。
「だってえ、おばさんて思われてるから.......」
アシュラは慌てて言った。
「もう、思ってないよ!
おばさんだなんて思ってない!
逢魏都は可愛いって思ってる! 」
逢魏都は頬に手をあてた。
「そんな事言っても、何も出て来ないよーぉ」
アシュラは椅子に立って身を乗り出した。
「そんなの期待してないよ!
本当にそう思ってるんだ! 」
アシュラは言いずらそうに言った。
「逢魏都こそ、ボクのこと人間だって思ってくれないから、哀しいよ」
逢魏都も立ち上がって身を乗り出した。
「そんなこと無いよ!
最初は確かに人間って思えなかったけど、この何日間一緒に過ごしてる内に弟ができたみたいで嬉しかった」
「弟..........」
アシュラはゆっくり座り込んだ。
「弟なんだ........」
「アシュラ.......? 」
突然、アシュラは立ち上がって玄関に目をやった。
「獣医だ!
遠くで、大勢の人が近付いて来る! 」
玄関の戸を誰かが激しく叩いた。
「逢魏都ちゃん!
総史! 」
声は兼城だった。
逢魏都は兼城のただなら無い声に、慌てて戸を開けた。
「逢魏都ちゃん、大変なんだ!
村の人たちが、総史が鶏とウサギを襲ったって、いきり立ってる!
総史を保健所に連れて行こうと、こっちに向かってるんだ! 」
逢魏都は呆然と立ち尽くした。
「そんな.........
どうして.........」
読んで戴き有り難うございます。
いよいよ明日は完結です。
皆様の予想は当たるでしょうか。
私、ドラクエⅣが大好きで、まだファミコン時代にお友達から借りて遊ばせて貰ってたのですが、そのお友達のデータがレベル99で、ファミコンの頃のデータがめちゃくちゃ脆くて、すぐデータ消えちゃって、せめてレベル99にして返そうとして、多分5、6回はレベルを99まで上げました。
いい加減、モンスターの顔みるのも嫌になりました。笑
で、最低レベルでクリアするのに、凝ってまして、一番低かったのはレベル36でした。
レベル低いから死にます死にます。笑
一回、トルネコとドラン残してみーんな死んじゃって、トルネコもあと一回攻撃くらったら全滅と言う時に、トルネコがすっ転んで快心の一撃が出ましてゴゴゴゴゴゴゴゴってデスピサロ倒したことあります。笑
あの時は、凄く受けました。笑
今でも我が家の語り草です。笑




