プロローグ
親族の親が亡くなったと連絡が来て葬式に来てみたらなんだこの大人達は。
「お父さんとお母さん亡くなって可哀想ね」
「これから大丈夫かしら?」
「娘さん達はまだ若いのにね」
父親と母親が亡くなって、悲しくてまだ亡くなっていることを受け止めきれていない子供に何も言葉をかけてやらずに可哀想だと喋って…
「相澤さんの娘さん達これからどうするんだろうね…」
「家は3人も引き取れないわよ」
「お前の家は子供1人だろ?3人いけるか?」
「いやぁ、家計的に厳しいから無理ですよ」
「高校生二人と中学生一人だろ?生活費とさらに学費まで払わなければいけないならな俺も無理だな」
「じゃ、可哀想だけど別々に引き取るしかないな」
残った子供をどうするかで押し付けあっている。
「だけど遺産が全く残ってないからな、いい迷惑だよ」
僕はこの言葉を聞いて、頭にきた。僕は決めた。この3人を引き取ろうと。
僕は3人の方へ向い、声を掛ける。
「君達3人は僕が引き取るよ」
僕の声を聞いて、3人は僕の顔を見た。3人の顔は泣いて目が少し腫れていた。
「おい、勝手に決めるんじゃない」
「そうだ勝手に子供が引き取るだと?いい加減にしろ」
声が聞こえていたのか、周りの大人達が何か言ってくる。
僕はくるりと向きを変え大人達に向かって
「勝手に決めるなだと?笑わせるなよ。確かに僕はまだ高校生で子供かも知れない。だけどな、貴方達はまずこの3人の気持ちを考えずに引き取るか引き取らないかなどの話をしたり、遺産が全く残ってないなど話をして……貴方達が勝手だと僕は思いますがね」
僕の言葉を聞いて大人達は怒ったのかまた何か言う。
「勝手だと、3人も引き取る余裕がないから仕方がなく3人を別々に引き取るしか方法ない」
「引き取るなど子供が言うな」
「お金の余裕はあるのか?無いなら大人達に任せてガキはどっか行け」
そうか、お金があればいいのか。ならば、仕方ない。あれを見せれば黙るよな。
俺はバックから通帳を取り出し大人達に見せつけた。
「これなら文句ないだろ?」
見せた瞬間大人達は黙った。何故ならば通帳に記されている数字が7億と記されているからだ。
「金ならある、3人を養える余裕が僕にはある。話はないか?ないなら、もう何も言ってくるな!」
3人の方に向きを変えて
「僕の名前は相田 優希 君達3人の保護者…は違うな、うーん、家族になる男だよ」
家族この言葉でいいだろう
「さあ、行こうか僕達の家に」
こうして、僕達家族の話がいま始まった。