人殺しの天使

ビギニング

新しい作品を書きました！

残酷な描写があるので苦手な方はご注意してください。

それと、作品の性質上同性愛描写があるのでご注意下さい。

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　始まりの始まりでーー

　終わりの終わり。

　始まりの終わりでーー

　終わりの始まり。

　始まりはいつだって突然でーー

　終わりはいつだって唐突だ。

　始まりはいつかなんて誰も覚えちゃいない。

　終わりがいつかなんて、そんなの誰にも分からない。

　だから、僕も知らない。

　これがいつ始まってーー

　いつ終わるのか。

　誰も知らない。

　僕はいつだって同じことを繰り返す。

　彼はいつも嘘をつく。

　でも、僕は別に終わりを望んでいるわけじゃあない。

　むしろ、永遠に続けばいいと思っている。

　そう、永久《とわ》にこれが続けばいいのにーー。

　でも、そんなことは絶対にあり得ないって僕は知ってる。

　生きとし生けるもの全て死ぬのと同じように、始まりあるもの全て終わる。

　存在するものは全ていつか消える。

　続くものはいつか終わる。

　これはこの世の絶対事項で絶対に覆《くつがえ》ることはない。

　それが分かっていても、望まずにはいられない。

　人間《ひと》は欲深い。

　人間、七つの大罪の一つに強欲とあるように人間は欲深い。

　僕もまた、そんな人間の一人でーー。

　僕もまた、欲深い。

　だから、僕は望むよ。

　“こんな毎日が永遠に続けばいいのにーー。”

　それでも

　終わりは唐突にやってくる。