幕間 何故に武志はアリーのことを好きになったのか。
サイドストーリーです。前の話でいきなり武志もアリーが好きだという展開になっていたので...
まぁ何日かさかのぼろう...
「ねぇアリー、国を造ったのはいいけど、これからどうするの?」
「基本的には内政を少々行い、その後に他国との関係を確立して、裕福な国にするみたいなとこですね。」
「ってことは今から仕事かな?」
「もちろんです♪」
「ですよね~~~。でもさ、アリーもみんなもずっと仕事漬けだったから、少し休みにしようよ。」
「そうですね、確かに効率がどんどん落ちてきてますもんね。」
『それでも働かせようと思ったんだ...』
「アリーもちゃんと休みをとらないとダメだよ。」
「武志さんがそう言うのならそうします。」
良かった!これで今日は休みだー!
「では、今日はこれで解散としましょう。」
『了解!!!』
休みにしたけど、急に決めたからなんにもすることが無いな。そういえば切り開いた土地の奥にまだ森が有ったような...よし、そこに行こう!
「ふ~、やっぱり森はいいな、なんというか癒される。」
「...あなたたち、ここはファルキエス王国の領内ですよ!直ちにこの地を離れなさい!...」
なんか、言い争っているような?見に行ってみようか。
「こんなところで何してるんだい?」
「誰だこいつ?」
「無視してずらかろうぜ。」
「そうしようか、欲しいモノも手に入ったしな!」
「お前ら、何を担いでいる。......人か?」
「て、てめえにはか、関係ねーよ。」
「怪しいな、見せろ。」
「やだね、逃げるぞ!」
「おい!待て!」
クソ、森の中じゃなければすぐに追いつくのに。そういえばルービックキューブ持ってたような...
あれを使おうか。
そう言って武志は赤を白で囲むという揃え方をした。
「よし!ジェットパックだ。これで追いつく!」
ジェットパックを起動した瞬間、武志の体は前にひっぱられた。
「あっ、ちょっと待って!」
武志は物凄い勢いで森の中を飛んでいった。
「後ろから何か来るぞ!」「何だ?あれは」「ヤ、ヤベェぞ!」
武志は物凄い勢いで三人を抜いた。
「あぁもう行き過ぎちまった。後で練習しないとな。そしてお前ら少し待て、中を見せろ。」
「クソ、追い付かれちまった。しょーがねーなー、こいつだよ。」
「なっ!」
中に入れてあったのはアリーだった。
「おい!お前ら、うちの参謀になに手を出してんだ?」
「参謀?お前もしかして国王なのか?見えね~」
「お前ら、俺の悪口は構わねーが、部下に手を出したな、もう許さねぇ。」
そう言って武志はルービックキューブを黄色で揃えた。出てきたのはインドラの槍
「ぶち殺す!」
今になって思えば何故あんなに怒ったのかわからない。ただただ怒り狂っていた。
「待って!」
「あ、アリーか?」
「そうです武志さん、これ以上手を出しては駄目です!」
「駄目って、お前を拐おうとしたんだぞ!それを許すのか?」
「はい!武志さんが人を殺めるところは見たくありません!武志さんもう止めてください...」
そう言ってアリーは俺に抱きついてきた。
「わかった。おいお前ら、二度と手を出すんじゃねぇぞ!」
男たちはそれを聞いたとたん逃げていった。
「アリー、大丈夫か?」
「...怖かったです。本当に怖かったですよ~~~…」
アリーは俺の背中で泣き出した。
俺はこの時彼女を守りたいと思ったんだろう。
「よし、プレゼントを渡す為の待ち合わせ場所に行くか!」
これが俺の初恋の話である。
今回は人物紹介です。
アリー サリア
年齢16→17歳(誕生日を向かえたので)
親 7年前に戦死 アリーはそれ以降ズトラテールの軍人
好きなOO 聞こうとしたら真っ赤になって逃げてしまいました。
いろんな知識については軍人時代の独学によるもの。