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恋愛系(1)
その子と僕が出会ったのは、蒸し暑い夏の夜のことだった。
僕は近所の公園に出掛けていた。何故行ったのかなんて忘れてしまったけれど・・・とにかく僕は出掛けたのだ。
公園の僕のお気に入りの木の下には酷く時代錯誤な浴衣を着た髪の長い少女がいた。その子が頼だった。
酷く脆そうな体を持った頼は月の光に照らされてなお儚く想った。
実際の彼女は、元気いっぱいで普通の女の子だった。僕は太陽のような笑顔を持つ月のように儚い彼女に惹かれていった。
肌寒くなると家にこもりきりの彼女は、いつだって美しいと僕は思っていた。
彼女はどんな時も時代錯誤な服を着ていたけど、僕はそんな彼女が大好きで愛おしかった。
これを書いた時のことが全く思い出せないので、多分何か設定があったでしょうに思い出せません。けど、多分男の子の苗字は藤堂です。