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第32話 拠点を改装する

 前回の続き。

 ログインして早々にお腹が空いて、公園でサンドイッチを食べたら屋台を出す手伝いをして欲しいと頼まれる。快く引き受けることになり、串焼き屋を出して従業員を雇い、後は任せる。そのまま冒険者ギルドに行くと、ポーションを作って欲しいという依頼を受けることになる。ポーションを作るには台所が必要になる。生産ギルドで調理台を購入し、家に帰ってくる。さてこの後どうなるでしょうか?

 書見のほどよろしくお願いします。

「よろしくダヨ。アタータシャはアターシャダス」


 家に着いたら可愛い子が居たよ。

 短い金髪で繋ぎのスカート姿をしているね。現実のボクと同じくらいの年齢に見えるよ。


「えっと、どちら様ですか?」


「ひどいダス。アターシャはディーさんに雇われた召使ダス。覚えていないダカ?」


「ファーマッドさんに雇ってもらった人かな?」


「そうダス。思い出してくれてよかったダヨ」


「ここだとなんだし、中で話そう。外だと暗いし寒いよね?」


「分かったダス。付いていくダス」


「うん」


 あれ? 玄関口がこんな立派な扉だったかな?


 中に入ると内装が変わっている。

 机と椅子が増えているね。

 間取りも広くなっているし、明かりの数も多い気がする。


「なんで変わったの?」


 広い部屋の真ん中まで歩いていく。


「何もないところダナ。今すぐに工事をする必要があるダヨ。内装の形を決めるダヨ」


「急にどうしたの?」


「すぐにやっておいた方がいいダヨ。おすすめは世界の意思に従うことダス。自分で考えて造ると時間が掛かるダヨ。慣れないうちはやめた方がいいダス」


「別にいいよ。このままでも」


「だめダス。今すぐに決めるダス。世界の意思を開くダス」


「コマンドメニューのことでいいのかな?」


「そうダス」


 言われた通りにしよう。

 ビルドコマンドを開くと、今までなかった項目が現れる。


「本当だ。大きくする設定が増えているね」


「大工スキルのレベルが高くなると増えるダス。アターシャも持っているダス。料理に裁縫に鍛冶に解体なんかもできるダス。なんでも言って欲しいダス」


「そっか」


 この子が居るから家が変わったのかもしれないね。小柄で可愛いのに優秀なんだね。


「全部任せるよ。アターシャのおすすめでお願いするね」


「いいダカ?」


「うん。10000ギニーを渡しておくね。好きに使ってもいいからね」


「分かったダス。楽しみにしているダヨ」


「台所は必ず造ってね。生産ギルドで購入した調理台を使いたいからね」


「任せるダス。一日くれると嬉しいダス」


「そんなに掛かるの?」


「そんなもんダス。これでも早い方ダス」


「そっか」


 仕方ないね。何か別のことをしよう。


「根源のダンジョンに行ってくるよ。その間に作っといてね」


「分かったダス。調理台は置いて行って欲しいダス」


「うん、いいよ」


 アイテムの受け渡しの設定が表示されたので、インベントリーから魔動キッチンを選択する。


「じゃあ行ってくるね。あとは任せるよ?」


「いってらっしゃい。気を付けてくるダス」


 そう言ってマップを開き、根源のダンジョンにワープする。


「着いた」


 茶色い樹洞のような場所にたどり着く。

 地面に五芒星の光が輝いている。

 天井に光る苔が群生し、明るく木々のような壁を照らしている。


「やっとゲームらしくなってきたね」


 ここでもワープができるみたいだね。起点にして探索を進めていこう。


「持ち物に問題ないよね?」


 回復はヒーリングリキッド。状態異常はアンチドーテで毒と麻痺を治すことができる。

 あえて言うなら食料が無いところかな?

 一日くらいなら問題ないよね。


「じゃあ行こう」


 意を決し五芒陣の床から一歩踏み出す。

 部屋の奥へと続く通路を歩いていく。


「長い……」


 勾配が少ない階段を降りている。

 百メートルは歩いているはずなのに一向に終わりが見えない。


「明るくなってきた」


 ようやく段差がない仕切りにたどり着く。光が強くいっそうに照度が増している。


「へえー」


 まさにダンジョンだね。

 坑道タイプの通路が緩やかに勾配し、奥へと続いている。

 少し先に分岐があるね。どっちに進もうかな?


「勘だけど右に行ってみよう」


 敵の気配はないね。どういう風に出てくるか分からないけど、不意打ちになる状況は避けたいよね?


「まあ、思惑通りにはいかないか……」


 黒い煙が吹き上がる。

 地面から無数に立ち上ってくる。通路奥まで埋め尽くす勢いで染め上げる。

 後ろは大丈夫。

 最悪の場合は走って戻ればいい。

 視界を前に戻すと、煙が人型に変わっている。カタカタと音を鳴らしている。


「カースリザードマンスケルトン?」


 兜の上に名前が告知されている。茶色い骨格に鉄風の装備を身に着けている。盾とソードを片手にカタカタと音を鳴らしている。

 幸先がいいね。

 だって人型の魔物だよ? 対人戦は苦手じゃないからね。


「数は多いけど一本道だ。一体ずつ相手にしていけば何とかなるよ!」


 小走りで近づきショートソードを片手に魔覚を全開にする。

 先手必勝の斬り払い。

 できるだけ低い姿勢で足首を狙う。


「はっ!」


 こいつ。ボクの動きに合わせて避けやがった。

 意外と手強いじゃないか。


「ふっ!」


 すかさずバク転で反撃をかわす。背後を取らせないように距離を取る。

 作戦変更。堅実に受け止めて反撃の機会を待とう。

 そう思い間合いを取る。だけど敵もボクの考えが分かっていたようで、追い打ちを仕掛け来ない。

 このまま我慢比べだ。後の先で地味にダメージを重ねていこう。


「ん?」


 敵が前屈みになる。ソードを振り上げている。

 体が光っている。何かが来るのかな?


「あ」


 突然メッセージログに、『剣技〈スパニッシュ〉』という文字が流れてくる。

 その打ち込みに合わせ剣先を当ててはじき返すと、敵が状態を反らし、腕を真上に上げる。

 またメッセージが流れてきた。今度は効果音と共に『剣技〈パリィ〉を習得した』とする文字が表示される。


 剣技とか意味が分かんないけど、もう一回試してみよう。


 すぐに敵が体勢を整え、上段からソードを振り下ろしてくる。

 その予備動作を勘で捉え、後の先でカウンターを仕掛ける。


「ふっ」


 まただ。今度は『剣技〈返し切り〉を習得した』とするメッセージが効果音と共に流れてくる。

 一撃入ったらしい。斬撃の跡が残る赤いエフェクトが輝き、切った感覚が手先に伝わってくる。


 体勢を立て直した敵が体を輝かせる。ボクはショートソードを正眼に構えて迎え撃つ。『剣技〈三連斬り〉』の表示をしり目に再び剣先を重ね合わせる。


「ふっ」


 剣技〈パリィ〉で敵の体ごとソードを弾く。そのまま上段からショートソードを振り下ろすと、赤くダメージエフェクトが敵の胸に刻まれる。

 なるほど。

 敵から黄色の光が出たのは剣技が出ることを知らせる合図だったんだね。


「はっ」


 タイミングよく合わせ、剣技〈返し切り〉でカウンターを繰り出す。

 輝く攻撃に合わせ、〈パリィ〉を当てる。

 状態が反れたので斬り付ける。小さくダメージが入る手応えを覚え、次の攻撃に備える。正眼の構えで対応する。


 いつまで戦えるのか分からない。それでも勝つまで続けるつもりだ。

 強いけどボスじゃないからね。必ず倒せるはずだよね?


「ふっ!」


 そう思っていた時期がありました。

 すでに一時間が経過している。


「くっ」


 まずい。もうMPが無くなりそう。


「はっ!」


 一体も倒せていない。何発当てているのかも分からない。

 剣技〈パリィ〉にMPが一つ消費する。剣技〈返し切り〉は三の消費になる。

 魔覚を使い続けると一分毎にMPが消費する。最大値1263あったMPが残すところ4しかない。もう戦えなくなることが確定する。


「せい!」


 剣技〈パリィ〉に合わせて身構える。次のカウンターで最後にしよう。

 倒せなかったら逃げよう。じゃないと死んじゃうからね。


「はっ」


 剣技〈返し切り〉が決まった。今までにないくらい体をのけ反らせている。

 でもやっぱり決め手にはならなかったようだ。最後の攻撃を当てても倒せなかった。敵のアタックモーションの黄色い光が輝き出す。

 逃げよう。


「え?」


 そう思ったら敵が一瞬で消えた。煙を上げて居なくなる。

 すぐ次がやってくる。

 刺突とソードが伸びてくる。


「うっ」


 とっさに〈パリィ〉で返す。なぜか発動したようだ。MPが底を尽きていたのにメッセージが流れてくる。


「そっか! レベルが上がって回復したんだね!」


 遅れてレベルアップの効果音が聞こえてくる。いくつ上がったのか分からない。ステータスを見る余裕なんてないからね。

 でもこれで戦える。MPがある限り継続できる。


「よし!」


 ボクは集中する。いつも以上に戦闘を楽しんでいく。


「はっ!」


 これで25匹目。だいぶ早く倒せるようになってきた。


「ん?」


 聞いたことのない効果音。メッセージログを見ると、『剣技〈スパニッシュ〉をラーニングした』とする文字が表示されている。


 ラーニングってなんだよ。意味が分かんないよね。

 そう思ってステータスを流し見る。レベルが24でクラスが冒険者になっている。


「うそ?」


 いつの間にクラスチェンジしちゃっていたのかな?


「ふっ!」


 剣技〈スパニッシュ〉を発動する。


「盾を弾いた?」


 強いね。稲光が出てかっこいいよ。

 速いから〈パリィ〉の後に出せばいいかも。普通の斬り付けよりもダメージの通りがいいからね。

 ボクは倒す速度を上げていく。ステータスを意識して知力に920のボーナスポイントを振り分ける。

 そして再びレベルアップ。余裕ができたのでステータスをじっくりと確認する。


 名前:ディー

 種族:妖精

 レベル:25

 クラス:冒険者

 称号:高貴なる血筋 探索者

 戦闘力:534619

 HP:[2209/2209]

 MP:[12025/13146]

 力:[67+199]

 敏捷:[100+296]

 知力:[1239+235] 

 スキル:SP[45]

 探究[8]錬金術[6]魔力感応[15]

 魔術[5]剣術[18]魅了[10]

 運気[12]植物学[4]鉱石学[2]

 魔物学[5]大工[2]料理[3]


 いいね。

 あと約30体。〈パリィ〉と〈スパニッシュ〉で倒していこう。


「やあ!」


 そうだ。魔術も使っていこう。

 MPを温存していたから忘れていたけど、身体強化で一気に畳み掛けよう。


「アッスル、セトライ、インプローブ!」


 筋力だけ増強しよう。

 あとで呪文の予約もしよう。このまま原文を読み上げるのはきついからね。


「せい!」


 すごい。切っただけなのに敵が吹っ飛んでいった。

 これならすぐに終わらせられる。


「これで!」


 最後の一匹。

 剣技〈切り返し〉のカウンターから〈スパニッシュ〉を決める。するとカースリザードマンスケルトンが煙を出して消滅する。

 効果音が流れてくる。『剣技〈三連斬り〉をラーニングした』とするメッセージが表示される。


「やった!」


 疲れた。

 三時間も経っちゃった。そろそろ帰ってもいいけど、時間があるからまだ行けるよね?


 それにしてもどうしてラーニングが発動したんだろう。何が原因で敵の技を習得できるようになったんだろう。


「ん?」


 ステータスに探究のスキルが増えている。もしかしたらこれが原因になるのかもしれないね。

 とすると、剣術のスキルを持っていたから敵の技を覚えることができたのかな?

 だとすると、条件に合うスキルを持っている必要があるね。


「だったら」


 覚えて確かめよう。

 リストを開いて新しく習得しよう。


「うーん」


 見たことが無いスキルが増えているね。

 闘気、特殊術、魔防、毒耐、麻痺耐、魅惑耐、石化耐などの耐性スキルがたくさんある。

 SPは足りている。直感だけど、全部取っておいても問題なさそう。


「うん。これでいいね」


 残り21。まだ余力がある。

 さっそくスキルの確認をしてみよう。


「なるほど」


 闘気と特殊術については分からなかったけど、魔防は魔力壁が出せるようになるみたいだね。

 蜂巣柄のバリアが出るみたいだ。全方位に出す方法と前面に出す方法があるね。

 全方位は防御に集中するので、同時に攻撃をするのが難しくなる。逆に前面に出す場合は、背後ががら空きになるけど攻撃がしやすい特徴があるね。


 実際に戦って検証してみないと分からないけど、おそらく合っていると思う。

 もう少し敵と戦って確かめてみよう。

 先に進むのは危険な気がするから、戻って左の通路に進もう。

 できれば魔術を使わない敵と戦いたいね。


「いきなり打ってくるなんてずるいぞ!」


 考えた通りにならないものだね。移動した先で魔術を使う敵と遭遇する。

 とっさに魔力壁で防御したおかげでダメージを受けずに済んだ。

 それでも敵は容赦なくボクに風の魔術を放ってくる。

 黒いローブを身にまとうカースサーバントスケルトンが杖を掲げている。

 それに追従する巨体のレッサードラゴンが、けん制とにらみを利かせている。

 あからさまに強そうなのが出て来たね。


 開けた部屋の真ん中で、まるでボスのように悠然と構えるカースサーバントスケルトンが杖を振り上げる。するとレッサードラゴンが口を開けて炎をまとわせる。

 火炎放射がうねりを上げて迫ってくる。魔力壁で身を守ってはいるが、激しい炎の余波でHPが減少する。


 やばい。これは積んだかもしれない。

 逃げることもできない。後ろを見せたら一瞬にして灰になる。

 あの口から出る炎が厄介だ。一撃を受けただけでも死ぬだろう。今のボクだと近づくことさえ難しい。


 何とか耐えて隙を見つけないと。諦めずにこのまま防戦に徹しよう。

 タイミングを計って魔力壁を全方位に展開しよう。

 放たれる炎から身を守るんだ。


 何度目かの火炎放射がくる。HPが減ったのでヒーリングリキッドを口に含む。

 回復効果で体中の違和感が和らいでくる。

 すぐに次の火炎放射が放たれるので、ボクは魔力壁を展開して身を守る。

 でもさっきよりも熱くない。ダメージを感じないね。不思議なことに守りが固くなっている気がする。


「そっか」


 ステータスを見ると魔防スキルのレベルが上がっている。炎耐スキルのレベルも上がっている。どうやら熱さを感じなくなったのは、そのおかげらしいね。


 このまま耐え続けていれば勝機が視えてくるかもしれない。もうしばらく防御に徹して様子を見よう。

 そうして四時間が経過した。

 魔防スキルのレベルが18になる。炎耐も30を超える。なぜか魅惑耐のレベルが28に上がり、風耐が15になる。


「もうそろそろいいかな?」


 これだったら魔力壁を使わなくてもある程度熱に耐えることができるはずだ。

 そう思い足を踏み出した途端、『特殊術〈チャーム〉をラーニングした』とするメッセージが流れてくる。


 特殊術〈チャーム〉って魅惑効果がある技だよね? 今の状況は関係ないはずなのに、どうしてラーニングができたのかな?

 でもこれはチャンスかもしれない。試しに使ってみよう。


「チャーム!」


 声を出してみたけど効果はあるのかな?


「お?」


 敵が動かなくなったぞ。

 レッサードラゴンの赤い瞳が緑に変わっている。まるで時が止まったように呆然としている。

 カースサーバントスケルトンが杖を振り上げる。ボクに風の魔術を放ってくる。


 遅いよ。でもこれはチャンスだね。

 ボクは左右にステップを踏み、敵に近づいていく。

 つむじ風が流れるように風刃が伝搬する。それを左右に除け、敵の黒いローブに向けてショートソードを突き入れる。

 そのまま覚えたばかりの剣技〈三連斬り〉を繰り出すと、一撃で倒すことに成功する。

 途端に『特殊術〈使役〉をラーニングした』とするメッセージが流れてくる。


 なんだろう。

 取あえず使ってみよう。

 ボクはレッサードラゴンに向けて〈使役〉を解き放つ。

 すると、『従属させることに成功した』とするメッセージが流れてくる。


 名前:ドララ

 種族:レッサードラゴン

 レベル:1

 戦闘力:325895

 HP:[572/572]

 MP:[246/246]


「やったね」


 まさかドラゴンを仲間にすることができるなんて思わなかったよ。

 とっさに名前をドララにしたけど別にいいよね?


「よろしく。ドララ」


「きゅい」


 さっきよりも小さくなったようだね。宙に浮かんで抱えられそうなサイズになっている。


「可愛いよ。ドララ」


「きゅい、きゅい」


 つぶらな緑の瞳が純粋で美しいね。ツヤがある黄色い表皮が丸みを帯びてお人形さんみたいだよ。


「ドララは何ができるの?」


「きゅい」


 そう言うと口から炎を吐き出す。

 威力はさっきと変わらない。遠くまで火炎が伸びていく。


「すごいよ、ドララ。他にできることはあるのかな?」


「きゅい」


 その場で回転する。すると残像のように巨大な尻尾が現れ、大きく突風を巻き起こす。


「すごい威力だね。他にはあるの?」


「きゅい」


 そう鳴くと宙に浮かんだまま顔を突き出した。

 すると巨大な口先が残像のように現れ、噛みつくエフェクトが生まれる。


「すごいよ。ドララは強いんだね」


「きゅい、きゅい」


 嬉しそうに空を飛んでいる。これなら即戦力になりそうだよ。


「そうだ」


 ドロップアイテムを確かめておかないとね。

 何も気にしていなかったけど、大事なことだよね。


「ドララ。アイテムの整理をするからちょっと待っていてね」


「きゅい、きゅい」


 等級違いの魔力石がたくさんあるね。あとは竜人族の骨に闇のローブ片を手に入れたみたいだね。

 特別にレアな物はないみたい。


「なるほど」


 闇のローブ片はいいかもしれない。たくさん集めて繋ぎ合わせたら防具の材料になるかもね。

 そうと決まれば話は早い。さっさと敵をやっつけてアイテムをドロップしよう。

 適当に探索していけば遭遇するよね?


「奥に行くよ。ドララは前に出ないように注意してね」


「きゅい、きゅい」


「出発だよ」


 ボクは樹洞の通路を真っすぐに進んでいく。

 半日以上遊び続けてレベルを上げる。


「ただいま!」


「きゅい、きゅい」


「お帰りなさい」


 日が昇ったばかりの時間に帰ってきたボクは、アターシャが立っていたので声を掛けた。


「順調かな? 家の形が変わっていないけど、作業は進んでいる?」


「全部終わったダス。あとは家具を置くだけになっているダス」


「じゃあ中に入ってもいいかな?」


「好きにしていいダス。ここはディーさんの家ダス。アターシャは畑とドララの世話をするダス。用があるときに声を掛けて欲しいダヨ」


「きゅい?」


「ありがとう。ほどほどにお願いね」


「任せて欲しいダス」


 さてと。家の中はどうなっているのかな?

 さっそく中に入ってみよう。


「へえ、すごいね!」


 初めにカウンターが見えてくる。

 たくさんの棚が並んでいるね。お店ができるようになっている。


 仕切りを通って奥の部屋に続くドアを開けると、大きな机が見えてくる。料理ができる広めのリビング。十人くらいと一緒にお茶が楽しめるスペースになっている。さらに奥へと続くドアを開けると、とても広い部屋が見えてくる。大工に鍛冶に裁縫に解体ができるスペースが設けられている。


 思った以上に広いみたいだね。

 外から見ても分からなかったけど、中に入ると造りがとても広い。

 これもゲームのせいなのかな? 家の外観に関係なく広さが設定されるみたいだね。


 ベッドはどこにあるのかな? 端の方に階段があるので登ってみる。すると机付きの寝台が置いてある。

 面白い造りだね。こういう部屋に住むのもいいかもしれない。


 階段を下りてリビングに戻る。もう一つのドアを開けると庭先に出る。

 また中に入って作業部屋に戻り、最後のドアを開ける。そこには窓が無く、密閉された暗い空間が広がる。ひんやりと涼しく、保存ボックスが部屋角に置かれている。


「アイテムを保管する場所か……」


 ここもいいね。こういう場所があると便利だよ。いろいろな物を置くことができるから、ストレージの負担が少なくなるね。


「アターシャ! ありがとう! すごく気に入ったよ!」


「そうダス? 気に入ってもらって嬉しいダヨ」


「うん! とってもいい感じだよ」


「だったらもう分かっとると思うが、お店で売り出す物を決めて欲しいダス。お店の名前も決めて欲しいダス」


「フェアリーズ雑貨店でいいよね?」


「いい名前ダス。さっそく看板を立てるダヨ」


「あとで売り物も用意しておくね」


「頼むダス。アターシャが店番をするダス」


 なんかよく分かんないけど、とんとん拍子で話が進んでいくね。


「そういえばドララはどこに行ったの?」


「ドララなら従魔小屋に居るダス。今はお昼寝しているダス」


「え? そうなの?」


 従魔小屋なんてあったんだね。


「じゃあボクは錬金術に没頭するね。何かあったら声を掛けてね」


「分かったダス」


 そう言って台所があるリビングに向かっていく。

 改訂履歴

 2026/1/20 ステータスの表記修正


 落ちが面白くできない。というのも仕方がない気がする。そんな気がします。

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