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第13話【説明】

 うーん、、、、、、。


「四切先輩を助ける時に、ドールで爆弾使った事ですよ。」


 南が明後日の方角を見ながら、不機嫌全開で答えを言う。


「あー、あの時の事か!」


 そうだそうだ。要救護者を見つけて保護してた時に南は人形使ってクリーチャーを吹き飛ばしたんだった。


「ほらね!四切先輩にとっては、言わなきゃ思い出さない程度の事ですよ!」


 南は語部さんに向かって叫ぶが いや、あのさ、思い出さない程度ってあれ、姫のインパクトで消えたけどそれなりに危なかったぞ!


「な!の!に!語部さんはあの状況であれば違う方法が最適だとか言って、何度も何度も何度も!!色んなケースを訓練室のバーチャル装置で作り出しては、最適なドール選択を出来なきゃ永遠と繰り返す!!気がつけば2時間ですよ!に!じ!か!ん!!」


 おい。南、、、。それは大事な訓練だと思うぞ。特に俺にとっては。

 さっきの言葉をきっかけに南は語部さんに文句を言い続ける。本当に限界だったんだな南は。

 にしても、あれだけ文句を言われ続けても語部さんは表情一つ変えないな。声を荒げる事もなく、淡々と冷静に意見を返す。しかもド正論。南の方が声を荒げてるけど明らかに分が悪い。


「OK。わかったわ。」


 美虎さんが手をパンパンと叩くと、2人が喋るのを止める。


「花凰ちゃん。とりあえず四切とご飯食べて来なさい。」


 へっ?俺も?キョトンとしてる俺の腕を急に笑顔になった南が引っ張る。


「行きましょう!今すぐ行きましょう四切先輩!!ご飯食べたいです!!!」


 美虎さんは俺と南に手を振り、笑顔で見送る。意外なのは語部さん。何も言わずにこちらを見ているだけ。

 えっ!?ちょっと?止めないんですか?このまま出てっちゃいますよ!?

 ズルズルと南に引っ張られて出口まで向かう。何かを思い出した様に途中で、南がピタッ!っと止まりクルっと振り返る。目線の先には語部さん。頭を一度下げて


「トレーニング、どうもありがとうー」


 おっ、ちゃんとお礼は言うのか。

 俺達インターンだしこうゆう事はちゃんとしないとなーーーと思ったけど、、、


「ご!ざ!い!ま!し!たああぁ!!!」


 再度、語部さんを睨みつけて皮肉たっぷりなお礼を言いやがった。フンッ。といった表情で今度は止まる事なくそのまま訓練室を出て行く。

 俺の腕を引っ張ったままで。俺達が見えなくなるまで美虎さんは手を振り、語部さんは表情を一切変えずに見送っていた。

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