第12話【対立】
ちなみにさっきから揉めてるこの2人もうちの部署の所属だ。
男性は、語部継担さん。
ポジションはサポーター。4課の縁の下の力持ち。
警察を含む、各クライアントとの打ち合わせ。
各メンバーのスケジュールと体調管理やトレーニングを含むマネージメント。
作戦実行中のナビゲーションや俺達を現場に運ぶトライデントのドライバーと整備。
戦闘に巻き込まれた一般人の避難誘導や簡単な応急処置。
そして武器の調達やメンテナンスと、部署内の備品管理や発注処理。
果ては経理等の事務仕事を1人で請け負う、まさしくスーパーインフラ屋。
表情を変えず、弱音や愚痴も言わずに黙々と全ての激務をこなすものだから、配属された当初はサイボーグかアンドロイドでは無いかと疑ったんだよな。
まぁ、れっきとした人間なのだが。ちよっと、いやかなりオーバースペック過ぎるけど。
うちの部署では唯一の非戦闘員で、オーバーウェポンやロストネームとしての力も持たない一般人だ。
仕事の処理能力は人としてのそれを、はるかに超えてるけど。
この人がいなくなったら、うちの部署は正直まともに機能しなくなる気がする。俺を含むインターン組も、4課の皆が頼りにしている人だ。
少女の方は、南花凰。俺と同じでインターン。1学年下の後輩。
見た目と相待って言動が割と子供っぽい所があるんだけど前に本人に言ったら
「私の何処が子供っぽいんですか?胸だってちゃんと大きいですよ!ホラホラホラ!!」
と、その見た目には合わない胸を俺に押し付けて来てそれを見た龍子さんにかなり怒られたのでそれ以来言わない様に心がけてる。
子供扱いをされるのを極端に嫌うんだよな。何かあるのかといつも思ってるけど聞けないんだよな。
南はロストネームで人形奏者。
戦闘時には自分で作った人形を味方の援護や中距離からの攻撃をメインで行う。
人形には爆弾や毒ガス、閃光弾、ナイフが仕込んであったりと破壊兵器として有効活用している。
「ハイハイ。そんなに、お互いを見つめ合わないの。」
美虎さんが、笑いながら2人を茶化すように言うと南はプイッと首を曲げ語部さんから目線を外す。
語部さんは変わらずに南を見てる。特に表情はいつもいと変わらないな。
「それじゃあ、今の状況を継担くんから教えてもらえるかしら?」
2人が再び同時に喋り出さない様に牽制をきちんと入れてきたな美虎さん。
「先程の戦闘で危ない場面があったので、同じ事が起きないようにトレーニングをしました。」
そう言うと、語部さんは俺の方を見る。ん?何で?
「四切君も危なかったでしょう。怪我も無くて本当に良かった。」
そのまま俺に語部さんは言うが、正直俺はピンと来ない。危なかった?俺が?何でです?
腕を組み、目を瞑り、さっきの戦闘を思い起こす。
どの場面だ?
あれ?俺なんかやらかしたか?
1番危なかったのは姫が大物級を連れてきた時なんだけど、南が関わってるんならこれじゃあ無いしな。




