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十方暮  作者: kirin
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第五十六話 お世話になりました

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場面は三郎家

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【ビ―――――ン!ビビビビ…】


 (スクーターのエンジン音が聞こえる)


 【ガンガン!!】


 (光は玄関扉を激しく叩いた)


光「ねえ オフクロー!」


 光は慌しくスクーターから降りると大きな声で玄関先から宮子を呼んだ。


 【ガラガラ…】


 (宮子が戸をゆっくり開けた)


宮子「何だよ騒々しい どうしたんだよ 今日は随分と早いね。」


 そうなのです この日は日曜日で 光がやって来たのは午前九時を少し回った所でした。


 宮子は そう言いながら鬱陶しいと言わんばかりの表情で頭を掻いていましたが ふと光の表情が暗い事に気が付きました。


宮子「ん? どした顔色悪いな…」


光「あッ… 朝早くて迷惑だった…」


 光が そう言うと宮子は小さく溜息を吐きながら仕方がなさそうに言いました。


宮子「え~? そうじゃないよ… 女の朝ってのは色々と忙しいからさ。」


光「ごめん…」


宮子「いいよ 何かあったんだろ… とにかく中に入りな。」



 こうして慌しく三郎家に やって来た光でしたが その訳はまたしても和夫との事だったのです。


 それは 光が免許を取得し和夫と共同でバイクを購入してから一か月程が経過する頃の事でした。


 あれから光は和夫の協力の下 ついに念願の新車スクーターを購入した訳だったのですが 生まれて初めて自分で運転する乗り物に乗れた光は その清々しさと楽しさですっかり世界観が変わってしまい 高校生であるという立場も弁えず毎日を気ままに過ごす様になっていたのです。


 学校では勉強は疎か… バイク雑誌を鞄に忍ばせては授業も聞かずにコソコソ見る有様…


 そして学校から家に帰れば 一目散に自慢のスクーターを引っ張りだし つまらぬ家を飛び出し宮子や俊の居る楽しい三郎の家に入り浸る毎日…


 もちろん それも これも 一日おきに和夫の目を盗んでの隠密な行動ではあったのですが そんな光の行動も和夫と二人の生活を我慢しているのかと思うと宮子もただ黙って見ている事しか出来ませんでした。


 しかし こうして和夫の目を盗んでやって来る 光が片道 三十キロ以上もスクーターを走らせているのは 正直な所 母親としては色々な心配の種でもあったのです。


 そして その心配の種は少しずつに芽吹いていたのです…


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場面は部屋の中

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 家の中に入った光はスタスタと卓袱台のある部屋に行くと 何時も自分が座る場所に腰をドスンと下ろしました。


光「はあ…」


 光がつまらなそうな表情で溜息を一つ吐いた時 台所から 火の点いた煙草を煙らせコーヒーカップを片手に宮子が居間へと入ってきました。


宮子「こんな朝早くから 来るなんて またトラブルだ…」

 

光「うん… ちょっと頼みがあるんだよ…」


 宮子に そう言われると光は落ち着きを取り戻しながら 答えました。


宮子「ったく… どうせまた 親父の愚痴だろ。」


 呆れた表情で宮子がそう言うと 光は申し訳なさそうに俯いて謝りました。


光「ごめん…」


 すると そんな光の様子を見て宮子は呆れた笑みを浮かべ言いました。


宮子「ま、しょうがないか… んで 今回は どうしたんだい?」


 そして宮子は ゆっくり光の正面に腰を下ろしました。


光「実は… 親父が最近ずっと俺の行動を調べてた みたいでさ。」


 光が苦虫を噛んだような表情を浮かべそう言うと宮子は口に咥えていた煙草を左手の指で挟み 顎を少し上に突き上げる様にして勢い良く口から煙を噴出しました。


宮子「ふぅー…」


 宮子は そのまま特に何も言わず ただ淡々と話を聞いている様子でした。


光「昨日の朝 親父が会社に行く前に言われたんだ。【お前… 俺が居ない日に 60キロ近くも何処を走ってるんだ】って…」


 口をへの字に曲げてそう話す光…


 すると宮子が少し疑問に感じた様子で聞き返しました。


宮子「へ~ でもどうして距離まで解ったのかしら?」 


 目を丸くして聞いてきた宮子。


 光はそんな宮子に歪んだ面持ちで答えました。

 

光「ああ… メーターの走行距離を毎日手帳に記録しているんだよ。」


宮子「え~手帳に?! 細けえ奴だなー やーっぱ あいつ と あたしとは気が合わねえや!  嫌だ 嫌だ…」


 宮子は そう言うと煙草を灰皿にギューっと指で揉み消しながらコーヒーをグビッと飲みました。


光「俺もびっくりしたよ。 手帳に記録されてたなんて…」


 光も そんな宮子の言葉に苦笑いしながら言いました。


宮子「で? 一日おきに ここへ来てるって話したんだ。 」


光「え!? いや… 流石に それは怒られると思ったから言わなかったけど…

 とりあえず【友達の所に行ってた】って事にした…」


 面倒臭そうな表情で聞く宮子に光は動揺したのか少し慌てた様子で答えました。


宮子「へえ~!? あんたに友達ねぇ… 」


 しかし その答えに宮子は何やら意味深な表情で光の顔を見つめました。


光「え…?」


宮子「あはは。」


 宮子が笑い出しました。


光「何 何…?」


 光には宮子が笑ってる意味が解りません…


宮子「ホント 馬鹿だね お前さんは… はは。」


光「何だよ… 何が可笑しいんだよ。」


 光が鼻を膨らませ そう言うと宮子は急に笑うのを止めて物静かに淡々と答えました。


宮子「ねえ光。 一緒に暮らしていない あたしでさえ あんたに友達が居ない事位は分かるんだよ。

 そんな取って付けた誤魔化しが親父に通用する訳ねえだろ…」


光「あ…」


 宮子の言葉に何も言い返せない光…


光「まあ… それは…」


 光は そのまま俯いてしまいました。


宮子「んー?」


 宮子は黙って俯いてしまった光の様子を見て下から顔を覗き込むように問いかけました。


宮子「あれ? 如何した?」 


光「俺にだって… そう言った友達の一人位はいるんだけどな…」


 宮子の言葉に珍しく落ち込んでしまった光は寂しそうな表情でそう言いました。


 すると その表情を見て 流石に宮子も重たさを感じたのか少し体裁の悪そうな表情で謝りました。


宮子「あらら… ごめん ごめん… そんなに気にするとは思わなかったわ…」


 謝る宮子に光は活気なく虫の鳴くような声で返事をしました。


光「いや… 別に気にはしてないけどね…」


 そして再び俯いてしまいました…


宮子「ふう…」


 そう… 実は宮子にもこの反応は意外だったのです。


 いつもは友達の事なんて全然気にもしない光が こんな些細な事を気にして思い詰めてしまったのですから…


 しかし 楽天家の光が 最近こんな風になってしまったのは きっと上手く羽を伸ばす事が出来ないストレスだらけの生活環境にあったからなのかも知れません。


 そして 暫くして 落ち込む光に宮子が気遣いながら言いました。


宮子「まあ でもさ心配する事 無いよ。 もともと あんたは嘘付くが苦手なんだし親父だって もう全部 あんたの行動は知ってるんだよ。 だから あんたに 遠まわしに忠告したんだ。 今更 どう誤魔化したって 何も変わりゃしないって。」


光「まあね…」


 光は そんな宮子の最もな言葉にも腰の入らない答え方しか出来ませんでした。


宮子「気にすんな! 気にすんな! 暫く大人しくしときゃ その内ホトボリも冷めっからさ。」


光「うん…」


 益々元気が薄れて行く光…


宮子「ったく… 辛気臭いね元気だしなよ。」


 しかし光は何かを思いつめている様でした。


光「…」


 暫くして光は 励ます宮子の激に やるせなさと戸惑いを表しながら情けなくも空気の抜けた音のような返事を一つして その場に寝転がりました。


光「ふぁ~あ…」


 そして 頭の後へ枕代わりに手を回し足を組みながら溜息交じりの大欠伸をすると 光はそのまま目を閉じてしまいました。


 そのまま沈黙が流れました…


宮子「…」


 宮子は何も言わずに動かなくなった光を横目にしながら 口を少しへの字に曲げ自分の両膝を【ポンっ】と手の平で軽く叩いて立ち上がると 飲み終えたコーヒーカップを台所に片付けに行きました。


 【ジャー…】


(宮子が水道の蛇口を捻った)


 そして宮子は片付けたコーヒーカップを洗い始めると時 ふと思い出した様に光に尋ねました。 


宮子「ああ そうだ! そう言や 頼みってのは何だったの~?」


 宮子の少し大きめの声が水道から流れる水の音に混ざりながら聞こえると 光は程よく間を置いて答えました。


光「あっ いや… もう いいよ… 」


 光は小さな声で そう答えました。


宮子「あん?」


 【キューッ…】


 (宮子が水道を止めた)


 宮子は光の声が聞き取れなかったのか再び大きな声で聞き返しました。


光「うん いい… 自分で考えてみるから。」


 光は そう言いながら両手で目を擦ると 足を振り子のように伸ばし 勢い良く起き上がりました。


宮子「はあ… 益々辛気 臭いわ…」


 光の返答に 困った様な表情で そう言うと宮子は再び光の前に腰を下ろしました。


光「…」


 光は血の気の引いた様な表情で茫然と一点を見つめたまま動きません。


 宮子は そんな光を見て歯痒く思ったのか淡々と話しだしました。


宮子「ねえ光… あんた あれや これやと模索するのも結構なんだけどさ。

 親父の事が嫌なら もうこんな二重生活なんか止めてケリを着けないとダメだよ…

 あの狸親父の事だ… また突然 暴れ出して騒ぐかも知れないんだからね…

 だから 正直に自分の気持ちを話して来いよ。」


光「ん ん…」


 宮子の言葉に 何故か光の声が震え出しました…


宮子「ねえ? 聞いてんの?」


光「あ… きい… てる…」


宮子「あれ嫌だぁ… あんた泣いてんの…」


 宮子は光の目から涙が滲んでる事に気付きました。


光「はは… 俺 馬鹿だったよ… 最初から親父と二人で暮らすなんて無理だったんだ…」


宮子「へ…?」


 しかし 涙を流しながら 話し始めた光が 何を言いたいのか理解できませんでした。


光「…」


宮子「どうしたのさぁ… 話してごらんよ。」


 暫くして宮子は 涙を流し続ける光を気遣いながら 穏やかに そう尋ねました。


光「今朝 また暴れたんだ! でも今回は もう帰れない!!

 だって出て行けって言われたんだよ! 俺が居ない方が清清するって!」


 光は そう言うと張り詰めていた糸が切れた様に号泣しボロボロと涙を流しました


宮子「何て事…」


光「うう… うう…」



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今日の明方の出来事…

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 時刻は早朝五時過ぎ頃…


【ガチャーーーン!】


(何かが激しく倒された様な音)


光「うわぁー!!??」


 もうすっかり熟睡していた光が大きな物音で目を覚ました。


 すると 次の瞬間 大きな怒鳴り声が聞こえたのです。


和夫「おい! てめえ!! ヒカルー!!

 そんなに 俺が面白くねえのか!! なら とっとと出て行きゃいいだろーがー!!」


光「え?! 」


 なんと仕事に行っっていた和夫は今朝方まで どこかで酒を飲んでたのか物凄く酔って帰宅したのです。


和夫「クソッ! 俺はなあ光!! わざわざ テメエに逃げ場作ってやったんだぞコノヤロがー!

 それを逆手に取りやがって!! おい聞いてんのか~? このクソガキャー!!」


 突然の騒ぎ声に一瞬 頭の中が混乱した光は ようやく その騒ぎ声が和夫である事に気が付きました。


光「親父が… 酔って暴れてるんだ…」


 光は兎に角 様子を見ようとベットから飛び起きて襖を開けました。


【ガタンッ…】


(光が勢い良く襖を開けた)


和夫「ん…」


 暗がりの部屋には 目がすわり人格を失った表情の和夫が背中を丸め両肩をすくめた格好で不気味に笑いながら此方を見ていました。


光「しっ仕事は…?! 何で酒なんか飲んでるんだよ。」


 光は和夫の その不気味な形相に怯みながらも必死でそう尋ねました。


和夫「何ィ… テメエ…」


 すると和夫は その言動が気に障ったのか 繭をピクリさせアルコール臭を放ちながら光に近づいて来たのです。


光「…!」


 恐ろしさと不気味さのあまり その場で動揺する光…


和夫「テメエ… 子供の分際で… 親に説法とは良い度胸してんじゃねえかヒカルー…」


 和夫は そう言いながら光の頭を上から包む様に掴み前後に揺すり始めました。


光「止めてよ… またラジカセで録音するよ!」


 目を閉じて顔を背ける光…


 すると和夫は 頭を掴んでいた手を後ろに押し出す様に放し 今度は胸倉を掴みながら耳元で激しく言いました。


和夫「何~? ラジカセだぁ~? はははは! ケっ! くだらねぇ真似しやがって このクソガキ!

 俺は今日はシラフだぞ! 今までの事だって全部忘れちゃいねえからな! ちゃんと覚えてんだよ!!

 俺を こうさせてんのはテメエらだ!! 好きなだけ勝手に録音してろ! 屁でもねえわクソッタレが!!」


 すると光は自分の胸倉を掴んでいる和夫の右手を払い除け 一歩後ろに下がりながら大声で言い返しました。


光「なら! 本気で俺に出て行けって言ってるんだね!!」


 光の目から涙が零れた…


 しかし和夫は怯む事無く罵声を浴びせるのです。


和夫「あー! そうだ そうしろ!! オメエが居なくなりゃ金も掛からねぇし生活が楽だ!! 独りの方がで清々するわ!」


光「クッ…!!」


 その言葉に 光の涙で滲んだ目付きは悲しみから恨みに変わった…


和夫「何だ… 何だ その目つきはー!!」


 しかし和夫は それでも罵声を浴びせました。


光「じゃあー そうするよ!!」


【ガタンッ!!】


(光が激しく襖を閉めた)


 光の部屋から差込んでいた朝日は襖が閉まるのと同時に まるで お互いの心の灯火でさえもさえぎっている様に感じました。


和夫「コノヤロぉ テメエ… 何だ! その態度はー!!! あー ヒカルー!!!

 いいか! テメエ忘れるなよ… お前が出てった後は 必ず全員ぶっ殺しに行くからな!!

 よく覚えておけ!! ハーッハッハー!!」


 それでも尚 真っ暗になった居間で 一人 気の狂った様に騒ぐ和夫…


 頭を抱えその場にしゃがみ込む光…


 その後 光の頭の中には何か砂嵐の様な映像が幾度と見え激しい頭痛に犯されました。

 

光「うう…【だめだ… 頭が… 頭が割れそうだ…】」


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それから地獄の時間は

二時間も続いたのです…

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 騒ぎ疲れた和夫は 何時もの様に そのまま居間の卓袱台の前で横たわっていました。


 その間 光は耳栓をし…


 布団に包まり…


 頭を抱え…


 激しく襲う頭の鈍痛に耐えながら ずっと ずっと泣いていました。


光「あー… あー… あー…」


 恐ろしさと怒り… 悲しみと悔しさ…


 辛くて寂しくて 止めどなく涙が溢れて来るのです…


光「クッ… クッ…」


 そして 頭痛も治まり始め感情の波が ようやく落ち着こうとした時 光は自分の机に向かい何かを書き始めました。


光「…」


 まだ腫れぼったい瞼を指で押さえながら書き終えると 身の周りの物をスポーツバックに敷き詰め

ゆっくりと襖を開けました


【スーッ…】


 (襖から居間に光が差込んだ)


 しかし そこに 酔いつぶれて横たわる和夫は全くその明るさに反応はしません…


 光はそんな和夫の頭上をそっと跨ぐと わき目も向けず静かに玄関を出て行きました。


 そして鼻をすすりながら小さな声で言いました。


光「お世話になりました…」


 その後 光はスポーツバックを肩から担ぎ 玄関先に止めておいた自分のスクーターに重々しく跨り ゆっくりと走らせました。


 普段よりエンジン音が響くヘルメットの中…


 光の心の中は悲しみではち切れそうでした…



 

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静まり返る部屋に光の残したメモが一つ…

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【光のメモ】


 親父へ…


 あの日 俺が腐った ご飯を食べた あの日の事…


 死にそうな俺を 必死でを助けてくれた日の事…


 俺は忘れてまいせん…


 だって親父が居なかったら 俺は たぶん死んでたから…


 どこかで何かが狂っちゃんたんだよね…


 兄貴も お袋も 俺も…


 親父の事 何も解ってないのかも知れないね…


 でも本当に今日まで親父の事 尊敬してきたんだよ俺…


 辛い事沢山あったけど… 楽しい事も沢山あった…


 だから 俺の知らない事 沢山教えてくれて 感謝してます ありがとう


 俺は臆病だから このまま出て行ってしまうけど


 親父との暮らしが嫌になって 三ちゃんの家に内緒で行ってたんじゃ無いんだ


 それだけは 解って下さい


 でも色々 心配掛けてしまったね ごめん… 俺も寂しかったんだ…

 

 俺の荷物は落ち着いたら 親父のいない時に取りに来ます


 一人になって清々しても どうか 身体を大切にして下さい


 いつかまた みんなが笑顔で会える日が来ます様に…


 お世話になりました


 光

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 【昭和六十二年 三月二十四日】


 そして五年間捲られてきた光の部屋のカレンダーは この日を境に止まりました 

 

つづく

 






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