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うわようじょつおい

 三時間目の授業が終わってすぐ、誠が僕に話しかけてきた。


「さっきの休み時間つかさちゃんが話しかけてきてすっかり忘れていたが、はやく前に出て自己紹介しろよ。俺は説教くらいたくない」


「な、なんでだよ! まだ空気重いじゃないか! もう少し空気が軽くなってからする!」


 僕がそう言って誠に対してだだをこねていたら。


「あ、自己紹介しないといけないのですね。じゃあつかさしてくるです」


 話を聞いていたのか。つかさちゃんはててて、と教壇まで歩いて行った。


「東條つかさです。みなさんよろしくおねがいします」


 はっきり言おう。教壇の机に隠れてて、つかさちゃんの姿は全く見えない。ぴょこんとツーサイドアップテールにしている髪の毛がちょこんと見えるだけである。


 そして、そのぴょこんと見えている髪の毛が揺れたと思うと、ゴツンと鈍い音がした。


「痛いですっ」


 どうやら机に頭をぶつけてしまったらしい。そんなつかさちゃんに、みんな笑いがこみあげて雰囲気が和やかになったのだがそれも束の間、つかさちゃんの次の一言で僕は凍りついた。



「つかさ、井上春樹お兄ちゃんのパートナーになります」



 つかさちゃんははっきりと、断言してしまったのだ。


 他のみんなは微笑ましそうにしている。が、僕は気が気じゃなかった。なぜかと言うと、僕はすでに好きな人が居るからだ。



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