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影無虛の理不尽な現実  作者:
虚構:影無虛
3/12

(理不尽+普通)×風=魔力の気配

「でりゃあ!」

「グアァッ!!」


学校について必ず日本刀の鞘での攻撃で一日が始まる彼こと「影無(かげなし)(うつろ)」は誰がどう見ても被害者であり


日本刀の鞘で虛を攻撃した彼女こと「天照(あまてらす)(りん)」が加害者であることは誰がどう見ても明らかだろう


しかし、実際は違う


ただしそれを知っているのはこの二人だけだ


「虛ぉ~~~テメェには前も言っただろうが。毎日朝早く来て、屋上でアタシに殴られろってなぁ。あぁ!!」

「ごっごめんなさい。天照さん。」


虛は殴られた腹を抑えて廊下にうずくまりながら謝る


「ゴメンじゃすまねんだよ!!ちっ朝の楽しみが無くなったじゃねーか。」

「ごっごめんなさい。」

「だからゴメンじゃすまねんだよ!!聞こえなかったのか!!」

「ごめっ・・じゃなくて・・・ええっと・・・」

「もおいい。罰として今日の放課後はアタシに付き合え。返事は?」

「えっと・・あの・・・」

「返事は!!」

「はっはい!」


【理不尽】という言葉がこの状況に一番適しているだろう


しかし誰も手を貸さない


先輩も


後輩も


同学年も


クラスメイトも


そして先生までも


誰一人として彼に手を貸すものはいない


【普通】ならありえないだろう


でもその【普通】が【周りの世界】のものだったらの話だ


でもこの【街】では


いや、この【世界】ではそんな普通は通じない


この【世界】の名は・・・




管理された楽園(フラスコ・エデン)




強気者が頂点に立つ【魔法実験社会施設】だ




●   ○   ●   ○   ●   ○




「あ~~~~~死にたい。」


虛は呟く


授業をサボリ屋上で寝転がり


「はぁ~~~~~何でアイツなんだろう。」


その呟きは誰に対してのものでもない


だからその呟きの本当の意味がわからなくても当たり前のことだ


「・・・・・・・・・・明日は確か雨にするんだったよな。」


彼は確定していることを呟く




管理された楽園(フラスコ・エデン)】は名前のとおりあらゆるものが管理されて確定されている


基本的には【温度】、【湿度】、【天気】の三つが管理されていて


その他の細かいところは【魔神】の調子にもよるが


過去最低記録でも87.69%過去最高記録で98.79%で確定されている


ちなみに平均確定値は95.88%である




「・・・・・・・・・・今日は・・・風が無いからなぁ。」


ちなみに今日の風の確定予測値は風速0メートルいわゆる凪だ


しかし次の瞬間


「っ!!」


静かな風が吹いた


そして虛は体を起こす


虛は風が吹いたことに驚いた訳ではない


確定予想だって外れることもあるのだから


虛が驚いたのはその静かな風にわずかばかり二つの【魔力】が混じっていたのだ


そしてその一つは虛の知っている人物の魔力だった


「これは・・・【属性】の方が【火】、【性質】は【硬化】、【神力】はランク2まで抑えてるけれど、相手の【属性】は【木】、【性質】は【増加】、しかもこの魔力からすると全力だけど【神力】はランク1かよ。・・・馬鹿か・・・相性が悪すぎる。」


風に流れて来る少しの魔力でここまで分かるのは異常だろう


しかし、虛はとある事情により魔力に敏感なのだ


そして、虛は立ち上がる


そして、また風が吹く


今度は強い風だった


どうやら、今日の【魔神】は調子が悪いらしい


そんなことを虛は考えたそのとき




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