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第22話 空が揺れた日と、封じた記憶(柚葉視点)

夕暮れの帰り道。

制服姿の柚葉は、いつもの裏通りを歩きながら、ふと空の異変を感じ取る。


──空気が、揺れている。

──名前を呼ばれたような気がする。

──空が、裂けた。


一瞬だけ街が歪んだその光景に、彼女の中の“異世界での感覚”が呼び起こされる。


「……また、来るの?」


誰にともなく漏らした言葉。

そして胸の中にまだ宿る“精霊の残響”が、かすかに震える。


帰宅後、静かな部屋で空を見上げる柚葉。

その中で確信する。


(これは、ただの記憶じゃない)

(これは──始まり)


彼女は、再び“目を覚ましかけている”自分に気づき始める──


 


《続く》



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