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立ち上がって、歩く  作者: 葦家 ゆかり
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リハビリメンバー

朝が来て目覚まし時計が鳴った。


私はイモムシのようにふとんから這い出て、手動のコーヒーミルでごりごりとコーヒー豆を挽いた。お湯を沸かし、挽いたばかりの粉にゆっくりと円を描きながらお湯を注ぐ。


コーヒーの香りが台所いっぱいに広がった。そのあと小さなフライパンで食パンとウインナーを焼き、キャベツを切って簡単なホットドッグを作って食べ、また仕事に向かった。



自転車をこいで十分ほどで働いている施設に到着する。


茅ヶ崎の繁華街から離れ、のどかな畑に囲まれたところにある薄い黄色をした3階建ての建物だ。


ここで約百人の高齢者が暮らしている。


私は施設の裏の駐輪場に自転車をとめ、職員用の入り口から中に入ってタイムカードを押した。時刻は朝の8時過ぎだ。


更衣室でまた制服に着替え、気の抜けた挨拶をしながらリハビリ室へ入った。


「おはようございます……」


先に来ていた二人の女性があいさつを返してくれた。


「おはよう」

「おはようございます」


パートの作業療法士の華原(かはら)さんと柿田(かきた)さんだ。二人とも三十代半ばの女性で、もう子供のいるお母さんでもある


。華原さんは小柄で、やや童顔の大きな目をしていてセミロングの髪を後ろで束ねている。


柿田さんは背が高く、色白で整った顔をしているショートヘアの女性だ。


正社員は私を含めて4人いるがまだ誰も来ていない。


私は一応パソコンの前に座ってみたが、まだ眠気も覚めずただ初期画面を見つめていた。


後ろでは華原さんと柿田さんが子供たちの話をしていた。


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