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20.自分の名前
「ごちそうさまでした。」
彼女は立ち上がり、去ろうとしている。
思わず立ち上がり、
「待って」と言いかけた時。
「ちょっと、もう帰るの!?
せっかくだから何か話していきなさいよ!!」
お母さんが強めの口調で声をかける。
「そうだぞ。
せっかくみんなで一緒にいるのに、
すぐに部屋に行ってしまうなんて!」
お父さんがそう言った瞬間。
「…もう…訳がわからない!!
知らない人を連れてきて、結婚相手だなんて…!!」
え!?
結婚相手!?!?
…………あー!!!
そういえば、ここに来た初日に、
お父さんが結婚相手ってボクのこと紹介してた、そう言えば…。
そりゃあ、困惑するよね。
結婚相手じゃないんだけど…魂の……
「しかも私、彼の名前も知らないんだよ!!
何も話すことなんてない!!」
ボクが何も言えない間に、
彼女は行ってしまった。
そうだ。
ボクは自分の名前すら、
彼女に伝えてなかったんだ。
知らないやつがきて、名前も名乗らず、
結婚相手だなんて。
いや、結婚相手は違うんだけれども。
けど、これで会えなくなってしまうのはダメだ!!
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