12.週末マジシャン
毎週金曜日の夕方は、
友人たちと始めたボランティアの日だ。
駅前の広場で屋台が出たり、カフェが出たり、
小さいながらもこの辺りの人の憩いの場になっている。
そこの一角で、子供や、そこに来ているお客さんのためにショーをするのだ。
そう、彼女のお父さんとも、
ここで出会った。
友人は大道芸をする奴もいるし、楽器を弾きながら歌う奴もいる。
僕の担当はマジックだ。
特技なんて何もなかったけど、
なぜかマジックはできた。
みんなに喜んでもらえるのが嬉しくて、
週に一度この場で披露するのが楽しみであった。
今日の衣装は、
マジシャンらしくタキシードに蝶ネクタイで決めてみた。
気候もいいし、子供たちも多そうだ。
盛り上がるカードのマジックをしよう。
マジックは、ドキドキ感がいい。
これから何が起こるんだろう?
みている人もドキドキと、
なんだか緊張しながら見ている。
そして、マジックが成功すると、
みんなの顔がパッと開いて花開く。
驚く顔を見るのが好きなのかも。
とてもやりがいがあった。
◇
ふぅ。
今日もうまく行った。
お客さんも楽しんでくれていたようでよかった。
今は友人がパフォーマンスをしている。
その時。
ふとイメージが浮かんだ。
これは…ボクがマジックをしているところ??
さっきマジックをしていたところを、
客席から見たらこんな感じだろう。
少し離れた場所かな。
なんでこんなイメージが…
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