10.チャレンジ
次の日から仕事帰りに、
彼女の家にお邪魔することにした。
ちょっとしたお土産を持って。
向かう途中でお父さんに会う。
あれだけ酔っ払ってたのに、ボクのことを覚えているんだろうか。
「おーーーう!!
運命の君!!会えて嬉しいよ!!」
どうやら覚えてくれていたようだ。
しかし、運命の君ってなんだ。
「今日からお世話になります!!」
謎の挨拶を済ませ家に向かう。
昨日ぶり2回目。
「こんばんはー!!」
元気に挨拶をして入ってみた。
…ちょうど彼女が玄関にいた!!
「あ、あの…」
話しかける前に、彼女は無言で部屋に行ってしまった。
ボクが何か気に触ることを言ってしまったんだろうか。
だけど、ボクの覚えている限り、
今のあいさつが彼女の前で発した第一声だ。
嫌われるってことはないと思うんだけど…
だけど、諦めないぞ!!
◇
そう思っていた時期がボクもありました。
あれからどうにか話せないかと、
毎日訪問。
その度に部屋にこもる彼女。
次第に夕方以降は部屋から出てこなくなったそうだ。
なんで…。
たまにばったり出くわしたとしても、
ツーンと無視される始末。
「部屋から無理やり連れてこようかしら。」なんて、
困り果てたお母さんが提案してくれたけど、
それはしたくなかった。
彼女の気持ちをこれ以上、傷つけることはしたくない。
…ってのはタテマエかも。
本当は、
彼女に嫌われるのが怖かった。
いや、既に多分、嫌われてるんだけど…。
だけどいつか、
通じ合える時が来るはず。
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