いざイカルガへのようですよ!?
4月30日(土)の投稿になります。
王族専用帆船ラナルーザ、ラナルカンド王族の為に建造された特殊な帆船だ。
当時の最新技術と魔法により現存する船の中でも最速を誇る帆船である。
その船は現在イカルガ本土に向けて出航した。
もちろん私達を乗せて。
ラナルカンド王太子であるシャルハーン殿下のご好意でイカルガへ送ってもらえることになった。
このラナルーザならイカルガまで二週間足らずで到着すると言うことで非常に助かりました。
見えなくなっていく陸地を船尾から、ぼんやりと眺める。
しばらくぼんやりとしていると、ニーニャさん達がやってきた。
「ここにいたのかい?」
私の横に立ち海を見ながらニーニャさんが話しかけてきた。
私は返事をせず海を見やったまま。
「色々ありましたね。」
ヤツバさんも私の隣に立ち話しかけてきた。
「不安ですか?」
カザリは微笑みながら問いかける。
不安、そうですね。不安なんでしょうか…
ふと、別れ際にギ=ルルさんから貰った幸運の御守りだという青く光る鱗で出来たペンダントを見た。
彼女はギ=ザザを討伐した後、すぐにリザードマンの領地へと戻ると挨拶に来た。
そのとき、このペンダントを渡された。
「これが、あナた様の助けになれバ幸いてス。」
そう言って慌ただしく去っていった。
アメン教の手がリザードマン達に及んでないか心配だったのだろう。
そう、アメン教の手は至る所に伸びている。
イカルガにも…
私は横に立った二人の腕にしがみつく。
二人は何も言わずにいてくれた。
カザリと兄様はそんな私を見守ってくれている。
しばらくそうして元気を分けてもらい顔を上げる。
「さあ!イカルガに着いたら忙しくなりますよ!」
イカルガでなにが待ち受けているのか…
私が死んだ事、その原因スオウ公爵、その影にいるアメン教、大神官スレイマン。
『私が必ずマスターをお守りします。』
ありがとう、サナリいえ、ナビ先生!
たとえなにが待ち受けていても皆となら乗り越えられる。
船は風を受けて進む、イカルガへ。
なんか打ち切りエンドっぽいですが続きます。