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大神官登場のようですよ!?

4月28日(木)の投稿になります。


「貴様らは!?」

馬車から飛び出した私達を見てギ=ザザが叫ぶ。

ひとまずはゴロツキ達を一掃しないと。

「来たれ!大雷おおいかずち!」

威力を弱めた魔法をゴロツキ達に浴びせる。

ギ=ザザは上手く逃れましたね。

前と違って広い場所のため遠慮なく雷神魔法を撃ちゴロツキを一掃すると、後はギ=ザザのみとなった。

「なっ!?くそっ!」いきなり独りになったギ=ザザは逃げ出そうとしたが、兄様やニーニャさんに森側を塞がれたことで足を止めざるをえなかった。

「しつこいんだよ!貴様らぁ!!」

破れかぶれのように彼はその槍を兄様に振るうが、がっしりと受け止められる。

「ちっ!」

「避けると逃げられるからな。」

なるほど、避けたらそのまま通り抜けるつもりだった訳ですか。

「ニーニャ、こいつは任せろ。」

ニーニャさんは渋々頷いた。

「あたしだと逃げられそうだね。」

そう言って馬車の後方に迫ったゴロツキ、に扮した正規兵に対応している護衛隊に合流するニーニャさん。

前では兄様とギ=ザサが激しい攻防を繰り広げていた。

「ザック・ラーとまともにやり合えるだけでもとんでもないね。うちの者では荷が勝ちすぎるね。」

馬車の中で(これは、皆から言われた為)呑気に感想を言っているシャルハーン殿下。

それにしても、なにかギ=ザサの動きが悪いような?

リザードマンの顔色はわかりませんが動きに精彩を欠いているような気がします。

『あれはかなり血ご足りてないような感じですね。』

ふむ、魔具の分身を作るためにかなりの血を使ったと言うことですかね。



兄様が槍を切り上げ、その勢いにギ=ザザの身体が上に逸れた時兄様の剣が槍を持っていた手を切り飛ばす!

「があぁぁ!」

上手い!これならあの槍の力は使えないはず!

落ちた槍を兄様は蹴り飛ばしてギ=ザザから離した。

「終わりだな。」

「まだだっ!」

ギ=ザザが槍へと飛びつこうとするが、兄様がそれをさせない。

だが。

突然槍が蛇のようにうねりギ=ザザに向かっていった。

まずい!あんな機能があるなんて。

しかし、私の考えは間違っていた。なぜなら…

「なん…で?」

その槍、蛇骨槍アペプはギ=ザザの心臓に突き刺さっていたからだ。

血を吐きながら叫ぶ。

「騙したなっ!?」

そのまま地面に倒れ事切れる。

突然のことに唖然とする一同。

『マスター!警戒を!』ナビ先生の警告と共に、眼鏡に付けている探知眼が発動する。

「あれは!」

シャルハーン殿下が指指す方、凪払ったゴロツキ達の向こうから幾つもの蛇が現れる。

地面を覆い隠すほどの蛇の群れは、アペプに向かい、そして吸い込まれるように消えていった。

そして、いきなり現れた蛇の群れは居なくなりそこには、ギ=ザザの死体を踏みつけながらアペプを引き抜く一人の男がいた。

「こいつ!いつの間に。」ヤツバさんとカザリは私の前に出て庇う。


その男、年齢は五十は過ぎた老人であろうか?

黒い布に金で縁取った豪奢な神官服のような物を身につけ、こちらをネトリとした視線で見やる蛇のような男。


男は引き抜いた槍を杖のように突きながら、ゆっくりと此方に向かってくる。

「何者だ!」シャルハーン殿下を庇いながらフィーリスさんが詰問する。


その声に足を止めた男は慇懃に頭を下げ自己紹介を始めた。

「これは失礼を。我が輩は偉大なるアメン=ラーの崇拝者にして、アメン教の大神官を勤めさせて頂いているスレイマンと申します。」

アメン教の大神官!

いきなり現れた大物に私達は警戒する。

スレイマンと名乗った男はニタリと蛇のような笑いを見せた。

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