アジト発見のようですよ!?
4月17日(日)の投稿になります。
翌朝、ギ=ルルさんと護衛のリザードマンの二人を連れて街を出て移動を開始。
そして私達は、洞窟の前まで来ています。
えっ?展開が早すぎるって?仕方ないんですよ。特に何事もなかったんですから。
ここは街道から外れていてほとんど人が通らない場所にあり、人がいないから商人が行商に来ることはなく、商人が来なければそれを狙った盗賊も現れずといった感じで、まあモンスターくらいは出ましたが脅威度は低い物ばかりでした。
洞窟は海沿いにあり、情報によるとかつて村があった際に倉庫のように使用していたという。
村はその昔、海に現れたクラーケンというモンスターによって漁が出来なくなり次第に寂れ、村人も村を捨て移動せざるをえなくなり村は無くなってしまったらしい。
「かつて村人だった男性に話を聞きましたが、洞窟はかなり広かったらしいですが、倉庫として使用していたのは入口の近くのみだったそうです。」
カザリが調べた情報を説明してくれる。
それにしても短い時間でよく村人を見つけて話を聞くことができましたね。
後で教えてくれたことですが、諜報部総動員したということなので自分だけの功績ではないとのことだった。後で褒めてあげてほしいと言われたので帰ったらそうしましょう。
さてまずは洞窟の周辺を探知眼で調べますが…特になにもいないようですね。
洞窟内を探知するにはもう少し、正確には入口までいかないと無理のようだ。
大人数での行動は危険と判断したので、カザリがまず近づき安全そうなら改めて探知をするということで行動開始します。
カザリの素早くそして正確な動きで移動する様は、まさに影から影に移動するまさに忍者ですね。
洞窟入口に到着してしばらく中を窺っていたカザリから合図があり、私達も移動をする。
さっそく探知眼を…む!反応ありですね。数は12かな?話に聞いていた人数と同じですね。
探知の結果をギ=ルルさんに伝えると、このまま襲撃することが可能ならそうしてほしいと言われた。
皆と軽く目を見かわし意思の確認を取り、手早く準備を整える。
洞窟内は人が二人並んで通れるくらいには広く、隊列は前列にニーニャさん、ヤツバさん。次にカザリに私。ギ=ルルさんと護衛のリザードマン二人の後ろ、殿に兄様の布陣で侵入する。
反応があったのは村で使っていた倉庫部分のさらに奥で、少し進むと人の手が加わってない自然の部分が見えるようになってきた。
反応があった所まで近づくと粗末な布、扉代わりだろうか?が掛かった所か見えた。
カザリが隊列を離れ確認のために一人でそばまで移動する。
そして音もなく戻ってきて報告をしてくれた。
「いますね。いきなり大当たりです。話にあったリザードマンと野盗くずれらしい男達が合わせて12人。なにやらそろそろ馬車を変えるようなことを話してましたからあぶないところでしたね。」
なんと入れ違いになるところでしたか。
「それハ行幸。コれも神のご加護か。」ギ=ルルさんは軽く神に感謝を伝えるとすぐにこちらを窺う。
もちろんここで彼らを逃がすつもりはない。A
。ランク相当の強さを持つというギ=ザザは兄様が抑え、周りの取り巻きをまず減らす。これは出発前から決めていたことだ。
「ではいくぞ。」
兄様の合図で私達は部屋に躍り込む。
油断していたのだろう。夕方にはまだ早い時間にも関わらずお酒を飲んでいた彼らは初動が遅れた。
そこにニーニャさんの剣が一人切り倒した。
このまま押し込めると思ったがそうそううまくいかないようで。
「あわてんじゃねえっ!もたつくヤツはまず俺様が殺すぞ!」
リーダーであろうギ=ザザの吠えるような叱責の声に体制を整えた部下が反撃をしてきた。
闘いはどう転ぶか分からない。ギ=ザザの実力も未知数だ。私達は油断することなく対処していくのだった。