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仲間…その3のようですよ!?

3月27日(日)の投稿になります。


一方王都の他の場所、王城近くのアルベゾ商店舗では。

「近接隊構え!」

店舗そばの倉庫から扉を破り出て来ようとするゴブリンイーターに向かい盾を構える複数の冒険者達。その盾に刻まれた紋章は白鳥。彼らはBランク冒険者パーティーの『白鳥シュバン騎士団リッターオルデン』、それを指揮するのは。

「マグス、ジャーウは接近してシールドバッシュ!ナズローは視力を奪え!」

この国の王子アルロッド、いえBランク冒険者のアーデルベルトさんの号令で、盾を構えた冒険者の間から飛び出した二人が裂帛の気合いと共に盾をゴブリンイーターに叩きつける。その寸前にナズローさんが放った矢がその視力を奪わんとするが、それを嫌ったのかゴブリンイーターが顔を背け矢を避ける。

そして体勢が崩れたゴブリンイーターに二人のシールドバッシュが炸裂してたまらず吹き飛ぶ。

このチャンスを逃すアーデルさんではなかった。

「ギャリド!一発デカイの頼むぞ!!」

ギャリドさんは返事の代わりに朗々とした詠唱で答えた。


「氷河の中で眠りし者よ、炎すらも凍らす者よ、はるか古代より今だ目覚めぬ者よ!我、なんじの名を知る者なり。我となんじが前に立ちふさがりし邪悪なるモノに今こそなんじのその名をもってここにその力を顕現させたまえ!なんしの名はストリーニヤ也!」

詠唱の後、中央に一際大きな槍を取り囲むように7つの氷の槍が現れる。

「いけ!カレンデュラ・スピアーズ!!」

そのギャリドさんの声と共に氷で出来た槍がゴブリンイーターを刺し貫く!

ギ…

叫び声など上げさせぬとばかり刺さった槍の周りが凍りつく。瞬く間に氷の像と化すゴブリンイーター。そこにナズローさんの矢が襲い掛かる。

「これで終わりだっ!」

見事に矢はゴブリンイーターの氷像を砕き粉々にする。

「ふう、オーガイーターよりは倒しやすかったな。」とのナズローさんの声にギャリドさんが答える。

「ガハハハハッ!今回は安全に詠唱すり暇があったからな!抑えてくれる戦士コンビもいたしな。」そこにアーデルさんの号令が響く、

「よしB班は被害状況の確認を、C班は住民の避難を手伝ってくれ。残りは私と移動だ。」

手早く支度を整えたナズローさんがアーデルさんに問う。

「嬢ちゃんの所にいくんだな?」

アーデルさんはそれを否定した。

「いや、我々は他の所へ行く。…ハルさんの所へは強力な助っ人が向かってるし、今は住人の安全が最優先だしね。」

「辛いな、王子様ってやつは。」

ナズローさんの軽口に苦笑するが、ふと視線をやった方を見て表情を強ばらせる。

「どっちにしてもハルさんの元に行く暇はなさそうだぞ。」

と言われその方向を見たナズローさんも顔をひきつらせる。

「おいおい、あれは反則だろ。」ギャリドさんも顔を青ざめさせながら指差す。

「あっちはたしかマサキ殿の受け持ちだったか?」

それに頷きながらアーデルさんはその方向へと移動を開始する。

巨大な姿を街の間から見せるオーガイーターを睨みながら。


「ハルさんご無事で!」

チラリと私の方を向き呟いた後、駆け出した。

すいません、もう少しだけ続きます。

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