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監禁されたようですよ!?

3月22日(火)の投稿になります。

『マスター!起きてくださいマスター!』ナビ先生の必死な声が聞こえる…バージョンアップしたナビ先生は本当に感情豊かになったように思う。まるでサナリと話してるかのよ…『マスター!』

そこで私の意識は覚醒した。「痛っ。」そして頭に痛みが走る。

一体なにが?私は周りを見渡してみた。

そこは、見たこともない場所だった。狭くあまり整理されてない物置のような部屋に寝かされていて、窓はなく薄暗い。

まるで監禁されているかのような…

『現在マスターは何者かによって拉致されこの部屋に監禁されています。』

って本当に監禁されてるんてすか!?

『マスターは意識を失う前後のことを覚えてますか?』

そう言われて、私は記憶を思い出そうとしてみた。

たしかあの日…




あの日は、修行の予定の都合で私だけ休みとなったんでした。

そこでせっかくなので、まともに出来ていなかった王都観光でもと街に繰り出したんでしたっけ。

『そうですね。アレーナさんへのお土産などを見に行くと言っていたはずです。』

そうでしたそうでした。お土産を見にお店を巡ろうとしていたんでした。ついでにギルドによって、適当な依頼でも受けようとしたんでした。

そこで…

『怪しい男に声を掛けられた。』

そう!顔をローブで隠していかにもな感じの男で、こっちが無視していたらすぐいなくなりましたが。

その後は、たいした依頼もなかったので屋敷に帰る時に、うずくまっている子供を見つけて、それから…

『マスターが子供に近寄った時に物陰に潜んでいた何者かによって後頭部を強打され意識を失いここへと。』

それで頭が痛いんですね!おのれ誘拐犯め!乙女の頭をなんと心得る!?

『意外に余裕そうですねマスター。』とナビ先生の呆れた声を聞きながら、これからどうするか考えた。

今時刻は何時くらいだろうか?皆心配してるだろうな。

そうしてしばらくして、突然ドアが開き二人の男が入ってきた。

「おお!まっこと!まことに姫殿下であられる!」

そう言ったのは、小太りでガマガエルのような顔をした男だった。身なりからして貴族だろうか?だがよく見るとその服にはほつれが目立ち、少々みっともない。

しかし誰だろうこの男?私を知っているようだけど。

黒髪黒目からイカルガ人のようだが?

『この男は…スオウ公爵の派閥にいたコスギ子爵です。』とナビ先生が震える声で教えてくれた。

なぜナビ先生がそんなことを?ナビ先生に聞き返そうとしたとき、もう一人の男がそのフードを脱いでその顔を晒した。

それは見知った顔だっ。

「アルペゾさん…」商隊を率いていた、アルペゾ商会のハゾン・アルペゾだった。

「育ちが良さそうだとは思ってましたが、まさかイカルガの姫でしたとは。」そういって出会った時には考えられないような嫌な笑みを浮かべた。

ゾクリとその時寒気が走った。

この感じどこかで?

そうだ!あの同種食いから出た魔核から感じた。

「呪刻?」その顔にはあの魔核の時と同じ文字が浮かび上がっていた。

「おろかな!高貴な生まれと言えどしょせん無知な小娘かっ!?これは偉大なるボルトーニア帝国皇帝アメン・ラー様がお造りになった祝刻ぞ!!」

そう口にするハゾンの目は狂気に染まっていた…


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