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薬草収集は楽勝のようですよ!?

3月1日(火)投稿となります。

朝、ヤツバさんと二人でギルドへと。

「おはようございます。お二人とも今日もお早いですね。」

カウンターまでいくと、アレーナさんが朝の挨拶をしてきてくれた。

「おはようございます。アレーナさん、今日も頑張ろうと思ってますから。」

「おはようございます。自分も頑張る所存です。」

私達はそれぞれ挨拶を返しました。

満足そうに頷いたアレーナさんは、カウンターの下から依頼書の束を取り出した。

「では、私が厳選して選んだ依頼です。とはいえ、ほとんどが討伐依頼、それもゴブリンのものが多いんですけどね。」と言って苦笑する。

この辺りはそんなにゴブリンが多いのでしょうか?依頼書はかなりの数あるように見えますが…

「昨日の討伐の時感じていましたが、確かに多いように思えました。昔から多いのですか?」

ヤツバさんがアレーナさんに尋ねました。しかし、私はそんなことまで感じませんでしたが…

「いいえ、特別多いという訳ではなかったんです。しかし、ハル様はご存知ですね?ニーニャが受けたオークの集落の調査依頼、これが関係しています。」

オークの調査依頼っていうと、私が初めてニーニャさんと会った時、ニーニャさんが受けていた依頼でしたね。

しかしそれが?

「今現在、マハルの街周辺に生息しているゴブリンは、通称〘奴隷ゴブリン〙と言われている種類です。これはより上位の種族、オークやゴブリンの上位種などに率いられ使役されるものです。ニーニャの報告の後、再調査した結果いたるところに集落を作っていたのです。この集落のゴブリンは、狩りなどで上位種に貢物を送るために活動するもので、上位種を倒してもかなりの脅威になります。」

なるほど、討伐依頼はそのゴブリン達だということですか。

「つまり、最低90匹のゴブリンを討伐出来ればランクDへと上がれます。さらに、現在ギルドの決定で〘奴隷ゴブリン〙討伐に特別報酬を出すことにしています。お金も溜まってかなりお得だと思いますよ?」

とはいえ、実際には他の冒険者も依頼を受けているという事、現在では100匹もいなくなっているだろうという事でした。

「そこで、並行して採集依頼も受けてもらいます。ゴブリンのいるバルトの森で取れる薬草を選んでおきましたので、合間合間にでも採集してくださいね。」

そう言って薬草の絵の描かれた本を渡してくる。辞典ですかね?

有り難く受け取って手続きをして早速、森へと向かう。

薬草探しなら、私の探索スキルが役に立ちますね。ヤツバさんに索敵を任せ、私は薬草を探しますか。

んー…反応ありですね。これは結構大きい反応ですね。

「ヤツバさん前方に薬草の群生地らしき物をを見つけましたよ。」

「おお、了解です。こっちは…近くにゴブリンはいなさそうです。」

なら薬草収集を先に済ませましょうか。

私達は薬草の群生地へと向かった。

「たしか、ポーションの材料になるヨモギーヌの草でしたか。」

ヨモギーヌは名前から想像できるようにヨモギそっくりの見た目をしていました。

「これを20束で1依頼達成でしたね。」

そういいながらヤツバさんは丁寧に薬草を集める。群生地は手つかずだったのかかなりの数が生えていたが、全部取るのはマナー違反とのことだったのですが、一人40束とってもまだあまります。でもこれで依頼いきなり4件達成ですね。

「群生地を見つけられたのは幸先がいいですね。ハル様の探知スキルはかなり上位なのでは?」

という質問をはぐらかしつつ、メインであるゴブリン探しに本腰を入れます。

しかし。

「うーんこの辺りには全く反応がありませんね…」

私が言うと。

「自分も反応を感知できません。他の冒険者が狩り尽くしてしまったのでしょうか?」

だとすると場所を変えた方がよさそうですね。

「なら場所を…」

そう言いかけた時、ここからだいぶ離れた所に反応を感じました!

「ヤツバさん!こっちに反応がっ。」

ヤツバさんも頷き。

「自分も今感じました。どうします、向かいますか?」

私はもちろんと頷いた。

私達は慎重にしかし出来るだけ素早く移動した。

その向かう間。

「変ですね?反応が一つだけです。はぐれでしょうか?」

確かに一つしか反応がありません。しかし近づいてみて分かりましたがこれは…

その反応があった場所へ近づき、視界にその姿を捉えた。そこにいたのは。

「あれはゴブリン亜種?」ヤツバさんの呻くような声が響く。

それは身の丈2m以上ある体躯に、本来緑色の肌であるのにその肌は黒鉄色、目は大きく金色に鈍く輝き、その口は同族であろうゴブリンの足を咀嚼していた。

周りを見てみれば沢山のゴブリンの死体の山が…

「ここら辺のゴブリンがいないのはコイツが原因かっ。」

そのヤツバさんの声が聞こえたのかそのゴブリン亜種はゆっくりとこちらにに向き、ニタリと、新しいエサが来たという笑みを浮かべ凄まじい叫び声を上げた。

「くっ!?」

思わず後ずさってしまうが、ヤツバさんは、すぐに体制を整え抜刀し構える。

私も!杖をしっかりと握りしめ、何時でも魔法を使えるように準備する。

ゴブリン亜種はもう怯まないと悟ったのか、吠えるのをやめこちらへと飛び掛ってきた!




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