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ニーニャさんを仲間にするようですよ!?

2月28日(日)投稿になります。

「はい、ゴブリン討伐の依頼の達成を確認しました。お疲れ様でした。どうでしたか?ハル様、ヤツバ様。初依頼は?」

ギルドに戻り、アレーナさんに依頼達成の報告を終え、感想を聞かれました。

「そうですね、倒すこと自体は問題ないかと思いますよ。」

「自分もそうですね。」

私達の答えに首を傾げるアレーナさん。

「倒すこと自体は?他に問題がありそうな答えですね?」

「あはは、その私の魔法の威力がありすぎてちょっと、周りに被害が…」

その答えにすっと目をそらすヤツバさん。申し訳ありません…

「そ、そうですか…それはともかく!これでDランク昇格まであと9件の依頼達成ですね。どうですか?最速でCランクまでいけますか?」

アレーナさんが表情を改めて問いかけてくる。

そう私達はマハルの街最速でランクCに上がらなければならない。その理由は…





「あたしとパーティーを組みたい?」初依頼を受ける前の晩、ギルドの酒場でお酒を飲んでいたニーニャさんを捕まえ相談してみた。

「はい、できれば色々ご指導いただきたく。」ヤツバさんが畏まって答える。

「ぜひお願いします。」

私も、お辞儀をして頼んだ。しかし。

「あー、あたしとしては組むのは構わないんだけどね。」

ニーニャさんが困ったように頭を掻いた。

「なにか問題が?私達だと足手まといになるからですか?」

私の問いかけに首を振る。ではなんでしょう?

「あたしが基本ソロなのは知ってるよね?それが問題でね。日ごろからパーティー勧誘がうるさいもんだから、それで実力がないやつとは組まないとか言っちゃってるんだけど、あ!アンタ達は問題ないよ!あたしもパーティー組んでみたいって思ったのは久しぶりさ。でも周りが納得しない。」

そこで一息ついた後、言葉を続ける。

「冒険者は実力がすべてさ。あたしとパーティーを組むには実力が必要。すくなくとも周りはそう認識してる。冒険者の実力を測るには、ギルドランクを見るのが手っ取り早い。ランクCのあたしが、Eのアンタらと組んだらなにかあるんじゃないかと邪推するヤツラだっているのさ。アンタら…とくにハルは周りをコソコソ嗅ぎまわられるのはイヤだろ?」

むう、たしかにそうですね。痛くもない、いえ有るんですかね、腹を探られるのは勘弁してほしいところですが…

絶対にニーニャさんとパーティーを組む必要というのは実はない。ですがせっかく知り合って仲良くなったのですから、街であったら挨拶する程度な関係になるのはなんかイヤです。どうすれば…

「あら、そんなに難しいことではないんではないでしょうか?」

と、いつの間にいたのか私服に着替えたアレーナさんが来ていた。

「あん?どういうことだい?」ニーニャさんが席を勧めながら問いかける。

「ニーニャは、ハル様達が他の冒険者に絡まれることを心配しているんでしょう?なら実力を見せればいいのよ!マハルの街最速でランクCに駆け上がった冒険者としてね。」

そう言ってニッコリと微笑む。

「まあ、それができるんなら問題なさそうだけど。最速っていったらたしか、あたしの。」

「そうニーニャの3ヶ月よ。」

ニーニャさんは頷き。

「だよな、しかし大丈夫なのかい?二人の実力はだいたい把握してるとは思うけど、3ヶ月でCまでいけるもんかね?」

「大丈夫よ、ニーニャの場合ランクGから始めたから3ヶ月掛かったんだから、Eからスタートの二人ならいけるわ。」

と太鼓判を押したなにか私達を置いて話が進んでるようですが。

ヤツバさんの方を見れば、やる気を出して気合いを入れていた…

ニーニャさんも問題なさそうですし、私達ががんばればパーティーを組んでくれるのなら、がんばってみましょうか。

「昇格までの依頼の選別は私に任せてください、ただ一番最初の依頼は自分たちで選んでくださいね?」

「それはなぜ?」ヤツバさんが不思議そうに尋ねた。

「自分たちの実力をどれだけ把握しているか、確かめさせてもらいます。実力も測れずにランクCに上がるのは不可能ですから。」

なるほど、自分にあった依頼を選ぶことも冒険者には必要だということですね。

でもなぜ、アレーナさんは私達に協力を?

「ハル様達を気に入ったっていうのもありますが、一番はニーニャのためですかね。」

そういってアレーナさんは微笑む。ニーニャさんは鼻の頭を掻きながらそっぽをむいた。

「ランクBに上がるにはパーティーを組んでいることが条件の一つなんですよ。ニーニャの実力はもうBランククラス、マハルの街の冒険者なら皆知ってることです。ハル様達がやっかみを受けるというのはそれもあります。でも皆が納得できる実力をもつお二人がニーニャとパーティーを組めば…ランクB試験を受けることができると言う訳です。」

「そういうことですか。お二人は仲がいいのですね。うらやましいです。」

私の言葉に二人は慌てた。

「いやいや違うからな!こいつはあたしに恩を売ろうとしているだけで。」

「いえいえ違いますよ!私はただニーニャに恩を売りたいだけで。」

言った後二人は顔を見合わせた後、そっぽをむいた。やっぱり仲がいいですね。




仲間になるのはまだ先のようです。

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