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サムライガール登場!のようですよ!?

2月21日(日)本日二回目の投稿になります。


お手軽に読めることを考え、能力値表記などを現在省いて書いています。

ご要望があれば感想などにお願いします。

『おはようございますマスター。体調のほうは問題ないようですね。』ナビ先生の挨拶で目を覚ました私は、大きく伸びをし、頭をすっきりさせました。

おはようございます。ナビ先生。体調管理も、先生がしているなんて至れり尽くせりです。

さて、昨日宿に戻ってから女将さん、タリヤさんとおっしゃるようです。から聞いていた朝食が始まる時間まで少し間がありますが、身支度を整えていればちょうどよい時間になるでしょう。

物が揃っていないため、大した事はできませんが、最低限の支度をして一階に降りていきます。

「おはよう!ハルちゃん。調子のほうはどうだい?」厨房から食堂に料理を運んでいた女将さんが、私に気が付くと挨拶をしてくれたので私も挨拶を返しておく。

「おはようございます女将さん。体調のほうは問題ありません。ご心配をおかけしました。」

「ならよかった。朝食は出来ているよ!席に座って待ってな!」朝から威勢のいい女将さんに従い、席につくことにしましょう。

少し手狭な食堂は、4つほどのテーブルが置いてある所に、女性客が思い思いの椅子に腰を下ろして朝食を楽しんでいました。

その内の一つに腰掛けると、すぐに料理が目の前に置かれた。

「さあ!たんとお食べ!」その料理は多すぎず、かといって物足りないと思えないくらいのちょうどいい量でした。

暖かなスープは、お野菜が多めに煮込んでいて具沢山、キノコとキャベツなどの野菜を炒めた炒め物もおいしそうです。

「いただきます。」手を合わせ早速いただくことにする。

味のほうも文句のないものでした。   

ん?探知スキルに反応がありますが…

それとなく見回してみた所、一人の少女と目が合った。

気が付いたのか、その少女はこちらの席まで近寄ってきた。

「すまないな。無遠慮に眺めてしまった。だが決してやましい気持ちで見ていたわけではないのだ。なんというか懐かしくなってな。」

懐かしい?そう言った少女は、歳は私より少しほど上だろうか。つややかな黒髪を頭の上あたりで結わえてポニーテールにしている。かわいいというよりはカッコイイといえる少女だった。

「さっきの食事前の、いただきますだが、きみはもしやイカルガの民ではないだろうか?実は自分もイカルガの民なのだ。久しぶりに自分以外の人が、いただきますと言っているのを見て、ついジロジロ見てしまったのだ。すまない。」

ポニーテールの少女はそう言って頭を下げてきた。

「いえ、かまいませんよ。私も同郷の方に会えてうれしいです。」

と言って頭を上げさせる。

「ありがとう。ああ、もしよければ一緒に食事をしてもよいだろうか?」

とくに問題はなさそうなので了承しておきました。

少女は、さっそく私の所に料理を持ってきて食事を再開させた。

「うむ、ハル殿というのか。自分はヤツバと言う。まさかこのような遠方で同郷の者に会えるとは。自分は武者修行の旅をしていてこのような所まで流れてきたのだが、ハル殿は?」とりあえず、あたりさわりのない返答をしながら、ナビ先生にイカルガの知識を教わっておく。

「私のほうも似たようなものでしょうか。昨日冒険者登録を済ませたばかりなんですよ。」

「ほう、ハル殿は冒険者か!…そろそろ路銀も心もとなくなってきたし、自分も冒険者になるという選択肢もありか…」そう言ってヤツバさんは腕を組んで考え出した。

「実はこの後、装備を整えるために他の冒険者の方と買い物に出るのですが。その時ギルドに寄るので一緒にどうですか?」

私の提案にヤツバさんは嬉しそうに頷いた。

「それはありがたい。この後なら支度をしておくか。では後程。」

そういって、席を立って自分の部屋に戻っていく。その前に、ごちそうさまを忘れないのは育ちが良いのでしょうか。

私も食後の挨拶をして出かける用意をしましょうか。




支度を済ませ、一階でニーナさんが来るまでの間、ヤツバさんと話しをした。

「ヤツバさんは武者修行の旅と言うことでしたが、どのような武器を?」

ヤツバさんは頷き、腰に下げていた刀を鞘ごと外して見せてくれた。

「ああ、これが自分の相棒だ。修行の旅に出る前に父親から渡されたのだ。」

私はその刀を鑑定を使い見てみると…

「斬刀、ですね?」能力はそんなに凄い訳ではないようですが。なにか違和感を感じます。『現在、この斬刀の能力を全て開示するにはマスターの基礎レベルが足りていません』最上位スキルがあっても自身のレベルが低いと宝の持ち腐れなのですね。

「うむ銘を『イシカホノリ』という。代々我がアラハ…いや家に伝わる名刀だ。」

ヤツバさんがなにか言いよどみましたが、話したくないこともあるでしょうし、聞かなかったことにしましょう。

モンスターとの戦闘経験もあるそうなので、ギルドに入るのは問題ないようです。

そうしてるとニーニャさんがやってきました。

「おまたせハル。じゃあ行こうか…ってそっちの子は?」

とりあえずニーニャさんにヤツバさんを紹介します。

「へえ。武者修行の旅ねえ!」そういったニーニャさんは…ゾクリ、背筋が凍えるほどの殺気が!探知スキルが警告をしてくる。が、目標は私じゃなくヤツバさん!?

瞬きの間に状況は変化した。刀を半ばまで抜いたヤツナさんとその柄に手をやって抜刀を防いだニーニャさん…ニーニャさんは殺気を収めるとヤツバさんに謝ってきた。

「いやあ悪い悪い!どれほどの腕前か試してみたくなっちゃってね!あんな速度で攻撃できるとは大した腕だよ!」

言われたヤツバさんは構えを解きニーニャさんに一礼をした。

「いや、そういってくれるのはありがたいが、こちらの人間は抜刀術をあまり知らないと聞いたが、まさか抜ききれないとは…世界は広いと痛感しました。」


私は、ゆっくりとずり落ちた眼鏡を押し上げ、二人の前に立つ。

「お二人とも?言うことはそれだけですか?」

朗らかな雰囲気になっていた二人ですが、私の顔を見た瞬間顔を引きつらせた・

「あ、いやこれはなんというか、ほら!ヤツバは珍しい武器を持ってたしなかなか強そうだったし、つい、その…」

「いや、ニーニャ殿はかなりの強者であると感じられたし、なんというかお手合わせいただけることは光栄であるわけで、その…」

「「申し訳ありませんでした!」」

そのあと二人の、見事なジャンピング土下座にとりあえず怒りを収めることにしました。




サムライガールといえばポニーテールですよね?

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