ギルド規約の説明回のようですよ!?
2月18日(木)投稿いたしました。
実際、美女二人による喧嘩というのはかなりの迫力だ。そもそも私の前後で言い合いをするのはやめてほしい、せめて脇に逃げたいのだが、なぜかニーニャさんが肩を掴んで離してくれないので逃げることすらできない状況だ…むしろ背中から感じる重圧が辛い。そして前からもかなりの重圧を感じる。
周りを見てみると、この騒ぎに驚いているものは少数で、あとは呆れてる人、はやし立てる人、賭け事を始める人!ばかりで誰一人止めようとする人はいない。
だれだ!?貧乳をはさんで貧乳と巨乳が争ってるとかいってるのは!?
それにしてもどうしよう、何時までこの地獄のサンドイッチ状態が続くのだろうか… 本当にダレカタスケテ(泣
そんな涙目状態の私に気付いてくれたのかようやく二人の言い合いが終わる。
「コホンッ大変失礼いたしました。どこまでお話ししていましたか…そうそう、ランクEからのスタートになるとお話ししてましたね?後はギルド規約などについてですがお聞きになりますか?お聞きになられないのであれば、規約が書かれた小冊子もございますが?」
アレーナさんが居住まいを正して尋ねてきた。
ニーニャさんは少し離れた所に移動したようだ。やっと背中から感じていた重圧(胸圧)が消えた。
ふーむ、いちおう聞いておいたほうがいいだろうなぁ。
「では、説明していただいてよろしいですか?」
私の答えにアレーナさんが頷くと、説明が始まった。
「はじめに冒険者のギルドランクについてですが、一番下からG、F、E、D、C、B、A、そしてSと上がっていきます。本当はSS、SSSとあるのですがこの二つは名誉職的な扱いなので、現在活動中の冒険者にはいません。だいたいがかつての偉人や英雄に贈られる場合が多いですね。そしてランクの意味ですが、Gは試験的な意味合いがあります。これは身分証明のためだけに登録されるのを防ぐためです。なのでGランクの場合は街の出入りには使用できません。そしてギルドが指名した街の中での依頼を3件成功されれば、Fランクへと昇格します。Fからは街の外での依頼を受けることができますが、これは薬草採集などの非戦闘系の依頼のみとなります。そして依頼を10件成功されればEランクへと昇格となります。魔物退治などの討伐依頼はEランクから受注可能ですね。ハル様がEランクスタートなのは推薦により戦闘能力ありと判断されたためです。次にCランクですが、これは依頼の成功が30件、内最低20件以上の討伐依頼を成功させれば昇格試験を受ける事が可能となり、試験に合格すればCランクへと昇格となります。B以上につきましては」、規定数の依頼成功だけでなく、上位ランクの冒険者や、身分の高い方の推薦などが必要となるので、Cランクに昇格した際にギルド職員から改めて説明があると思います。。依頼に関してですが、もし依頼に失敗した場合は違約金の支払いが発生する場合がありますのでご注意ください。次に規約についてですが…」
規約の内容についてだが要約すると、それぞれの国の法律は順守する。一般人との揉め事は起こさない。起こした場合は、明確な悪意や、注意しても何度も繰り返すような場合はギルドからの追放。ギルド職員に対しての暴力、恐喝行為なども同様。逆に冒険者同士の争いに関しては基本ギルドは関与しない。
ただし各ギルドの判断にもよるが、多数の冒険者に対する依頼妨害や、初心者を狙った襲撃を繰り返すなどの、著しくギルドの利益を損なうと判断された場合は介入するという。
ほかにも色々あったが覚えておくのはこれくらいかな。それにしても…
「以上で説明を終わりたいと思いますがなにかご質問はございますか?」
理路整然と、知的な雰囲気で話す出来る女オーラを醸し出してるアレーナさんだが、さっきのニーニャさんとの口喧嘩のせいで台無しである。残念エルフである。だがそれがいい!エルフバンザイ!
「終わったんなら上の酒場で飯でも食おうよ。」
暇そうにしていたニーニャさんが伸びをしながら食事に誘ってきた。
お腹も空いてきたし大賛成である。
「私もこれから休憩だから一緒しましょう?」
と、アレーナさんも参加するらしい。
というかさっきの喧嘩は何だったのかというくらいに楽しそうにしながら二階へと向かっていく二人。私は慌てながらついいていった。
この世界のエルフの大多数が特性:貧乳持ちである。