我が母のようですよ!?
5月17日(火)の投稿となります。
新シリーズ、『笑わない少女は血薔薇と舞う』を始めました。そちらもよろしければご覧いただけると幸いです。
こちらは21時更新となっております。
http://ncode.syosetu.com/n3647dh/
もう一つ『私の厨ニ病を返せっ!』
も始めてみました。
こちらは、別ジャンル(乙女ゲー)っぽいため、興味ある方のみどうぞ。
http://ncode.syosetu.com/n6557dh/
ー我が吾子よ、我が吾子よ。ようやく会えました。ようやく見つけました。
我が吾子よ。我が吾子よ。ようやく抱きしめられる。ようやく苦しめられる。
我が吾子よ。我が吾子よ。ー
この濃密度の狂気!私は紗鳴で結界を張りました。がしかし。
『マスター、結界が塗り替えられていきます!』
紗鳴の警告通り、私が張った結界は知流夜毘夜の呪力によって狂気に塗り替えられていく。
そのとき、ドサドサという音がして慌ててその方を見ると、皆が倒れていた。
このままでは不味い!
私は結界にさらに神力を注ぐが…
『侵食止まりません!このままでは…』
ー我が吾子よ。我が吾子よ。私の中においでなさい。私の腕においでなさい。ー
そして私は飲み込まれた。
意識を取り戻した時、そこは闇だった。
身体に纏わりつく粘液質な闇は、こちらの自由を奪おうとする。
未だに襲いくる狂気。
しかしなぜか私は安らぎを感じてきていた。
狂気狂気狂気狂気狂気狂気狂気狂喜狂気狂気狂気狂気狂気狂気狂気狂気狂気狂気狂気狂
ああ、そうか…
そういう事なのか。
全ては私を見つける為。
神の痕跡をたどり、アメン・ラーの遺産に残った神力のかけらをたどり、その強すぎる神力により幾多の人達の心を壊しながらもただ、ただ私に会う為に…
ーさあ、我が吾子よ。我が吾子よ。あなたの腕を引きちぎって遊ぼう?あなたの腕を取ってお出かけしよう?
あなたを壊したい。あなたを抱きしめたいー
紗鳴!!
私は腕の中に紗鳴を呼び出し構える。
粘液質の闇が慌てたように身体に纏わりつくが。
『弾き飛びなさい!』
私の身体に纏わりついていた闇が吹き飛び、わずかな空間が生まれる。
お願いね。
私は紗鳴を知流夜毘夜に向けて構える。
少しでいい、彼女との間に道を!
神力を注ぎ込み彼女との間の闇を吹き飛ばすと私は駆け出した。
ー我が吾子よ。我が吾子よ。!ー
そして私達は混ざり合った。
あと1、2話て完結する予定です。
もう少しお付き合いください。