外典のモノのようですよ!?
5月14日(土)の投稿となります。
新シリーズ、『笑わない少女は血薔薇と舞う』を始めました。そちらもよろしければご覧いただけると幸いです。
こちらは21時更新となっております。
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取りあえず、スオウ公爵に鑑定をかけてみる。
『名称、外典のモノ。能力、不明…これは『外なる図書館』にすら載っていない存在のようです。』
『外なる図書館』?どうやら鑑定の情報はすべての世界の中心にある『外なる図書館』から受け取っているそうです。
すべての世界、その知識が集合している図書館にも載っていないモノ…
外典のモノはやはりこちらに反応せず、独り言を繰り返している。
その言葉は全く知らな言語だった。
手を出しかねていると突然、独り言を止めこちらに視線を向けてきた。
『※※※⊄φ@#§』
その言葉を聞いた瞬間、怖気が走る。気付けばニーニャさんとヤツバさんが膝を付いて息が荒い。
「二人とも!?大丈夫ですか?」
「なんだい!?この感じ…」
「ち、力が抜けます…」
二人は今にも倒れそうだった。カザリは?
と見ると顔が真っ青でなんとか堪えている状態のようた。
「く、これは…」
一体どうして?
「※※※⊄φ@#§」
再び謎の言葉を発する。
しかし今度は分かる。これは呪詛だ!
私は神域を展開してその呪詛を弾き返す。
神域に当たった呪詛は神眼を込めなくても目に見える存在を見せた。
それは禍津文字…いえ、その根元とも呼べるモノだった。
死死死苦飢餓呪堕
そんな言葉が展開した神域に纏わりつく。
不味い!呪詛が侵食してきている。
来よ!木春知流・紗鳴!
私は紗鳴を呼び出し、この呪詛を消し去る為に力を込める。
『浄化率…50%……75%…100%!呪詛消滅を確認。』
ふう、何とか消えましたね。
皆も呪詛が消えた事で力が戻ったようです。
「いきなりえげつない攻撃してきたじゃないのさ!」
ニーニャさんが素早く近付くとその持っている二刀で連続攻撃を行う。
しかし…
「なっ!?すり抜けた?」
なんとニーニャさんの攻撃は当たらすその体をすり抜けてしまった。
『あれは今現在この時空間に存在していません。』
ナビ先生はあれがこちらの世界に存在しない影のようなモノだと説明してくれた。
そんなものどうやって倒せば…
外典のモノは、新たに呪詛を唱えるでもなくただ中空を見やるだけだった。