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山猫軒へ

挿絵(By みてみん)

 花巻に来た一番の目的は、宮沢賢治の世界を肌で感じる事。

 という事で新花巻につき、期間限定で設置されていた駅構内の足湯(祝祭日専用だったので、このタイミングでしか楽しめなかった事が後で分かりました。我が家の 旅の心得 こう言うモノは見たその時に楽しんでおけ!)で一旦休んでから、レンタカーに乗り出発。そこで悩んだのは、宮沢賢治関連施設の何処の車を停めるのか?

 ネット情報によると、どの施設にもそれなりの広さの駐車場はあるけれど、宮沢賢治記念館及び山猫軒は若干傾斜のキツイ坂道の上にあり大変だという事。しかし、宮沢賢治記念館から宮沢賢治イーアトーブ館へ向かう遊歩道はお花が咲き、そして宮沢賢治ゆかりおオブジェなどが配されており散歩するにはとても気持ちよい道となっているという話。そしてそこは車両禁止。

 そこで私達はあえて宮業賢治童話村に駐車場に車を停めて、歩いて山猫軒にまで上る事にしました。

 確か長くはないのですが上るのに若干キツイ坂がそこにはありました。そしてうっかり途中にあった脇道『山猫の小道』という山道に入りショートカットしようとしたら、現在工事中で途中途切れており(本当に山猫にしてやられるとは)、泣く泣く引き返すという事になってしまいました。現在童話村から記念館に向けてもっと楽に行ける階段を作成中のようですのでもう少し楽になるのかもしれません。(ただしコチラは直線で一気にこの高低差を上る事になるので、坂を迂回して上るのとどちらが楽かは悩ましい所かも……)

 普通は宮崎賢治記念館楽しんでから、その高揚感を胸に賢治ワールドの続きである此処に入ると思うのですが、「混む前に入っとこう」といきなりの夫は山猫軒方向に! 

 夫の頭の中=御飯>宮沢賢治

 桜満開に風が少し強めという事で桜吹雪の中の山猫軒。本当にファンタジーの世界に入り込んだかのような絶景でした。そして入口には、『ことに肥った方や若い方歓迎いたします』の言葉が! 身長百九十センチ、体重計0.1トン弱の夫は、山猫さん達も大喜びでしょう。


 入ってみると、(もう?)山猫さんが出迎えてくれます。

挿絵(By みてみん)

「どなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません」


 そして壁にはこのように猫の額があり『注文の多い料理店』の物語に沿った山猫さんからの注文文が飾られているという憎い演出。

挿絵(By みてみん)

「お客さまがた、こゝで髪をきちんとして、それからはきものの泥を落してください。」


挿絵(By みてみん)

「鉄砲と弾丸たまをこゝへ置いてください。」


挿絵(By みてみん)

「ネクタイピン、カフスボタン、眼鏡めがね、財布、その他金物類、

 ことに尖とがつたものは、みんなこゝに置いてください」


挿絵(By みてみん)

「いろいろ注文が多くてうるさかつたでせう。お気の毒でした。

 もうこれだけです。

 どうかからだ中に、壺つぼの中の塩をたくさんよくもみ込んでください。」


 可愛いようで何かを企んでいる感じの猫さんが可愛いですよね。

 料理がくるまだに夫には改めて『注文の多い料理店』を読んで勉強してもらっておきました。


挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)


 中は当たり前ですが、普通のレストランで岩手料理を楽しむ事が出来ます。注文したのは『山猫すいとん』『鹿踊りそば』『わらしべ餅めぐり』と『焼きおにぎり』。どれも素朴な味わいで美味しかったです。特に面白かったのは『わらしべ餅めぐり』。餅をみご(稲穂の芯)で切りながらあずき、ごまをつけて食べるのがここの流儀。ずんだも豆臭さがなく美味しいずんだで、また意外と一緒についているなますで餅を食べても美味しかったです。


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