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美少女! サバイバル!!  作者: お茶のみ(初心者晒し中)
見殺し
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軽くなる軽くなる


シルフィは唖然とする。

 こんなに誰でも使える威力がある道具はアルネにはありません。でもと、口惜しそうにシルフィは続ける。

「でもでも、こんな事は出来るんですよ」

 掌を中空に掲げ、何か詠唱する。

 そして「騎士様と岬様の精神の精霊が乱れているのを感じます」と言い「私の出来る範囲で鎮めますね」と更に詠唱を続けた。

 

 疲れた中サウナに入り、冷水浴をしたような、良く眠れた時の目覚めの時のような、爽快な気分が心に雪崩れ込む。

 

 重い、石が精神から取り除かれたような軽さだ。

 今なら、空を飛べる気がする。

 岬も同じような感覚を味っていたようで、うっすらと瞳に涙すら浮かべていた。

 僕はシルフィに深々と礼をする。

「心に淀んで蹲っていたものが消えた感じです。岬も同じような感を受けたようです。本当にありがとうございます」

「私にもお礼をいわせてください。ありがとうございます」

涙を拭いながら、岬も礼をする。

「こんな力があるんだったら、こんな機関銃なんて玩具みたいなもんだね。あーあ。でもお兄さんと岬、良かったね」


「私もこころ、かるーくなりたいよ」

 真利亜は、にっこり笑いながらシルフィに無理強いをする。

「真利亜様の心に蟠りはありませんでした。今のままで大丈夫ですよ」

「冗談だよ、冗談。真利亜、今幸せだもの」

 そういってくれると、保護者たる僕も嬉しい。


 それにしても、シルフィの超常現象を体験した以上、異世界の存在は否定出来ないし、異世界では神とされているものがこの世界のものなのか、分からない事が多すぎた。

 ある日、僕はふと、シルフィに尋ねる。

「記憶喪失のようだし、自分で自分を治す事は出来ないの?」

 すると、真利亜と絵本を暢気に読んでいたシルフィは、驚いたように目を見張る。

「どうしてそれに気付かなかったんだろう…流石騎士様です!」


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